映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

フィガロに恋して

2025年02月15日 | 映画(は行)

オペラ歌手への夢

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私、日頃オペラを聴くような趣味はないものの、
ときおり映画などで聞くオペラはいいものだなあ・・・と思います。

 

ミリーは、ロンドンの金融会社で実力を認められ、昇進を打診されるまでになりました。
しかしミリーは、元々オペラ歌手になりたいという夢を持っていて、
この度仕事をあっさり辞めて、夢を実現するために動き出そうと決心したのです。

そもそもオペラ歌手になるためには、ほとんどの人は若い頃から音楽学校で学ぶものですが、
ミリーはもういい年ですし、オペラを好きなことは間違いがないけれど、全くのドシロウト。
そんな彼女を受け入れて指導してくれそうな人を彼女は探し、やっと見つけたのです。
オペラ教師メーガンはスコットランドの片田舎に住んでいて、
ミリーは指導を受けるためにそちらに赴き、長期滞在することに。
(実はメーガンはお金ほしさで教師を引き受けたのですが・・・)

メーガンの元には、もうひとりオペラの指導を受けるマックスがいて、
ふたりは、オペラ歌手への登竜門である
ザ・シンガー・オブ・レナウンのコンテスト出場を目指し、練習に励みます。

 

ミリーにはロンドンで同居する恋人がいたのですが、
一応彼の応援を得て、スコットランドにやって来ます。
彼はオペラには興味もなく、ミリーの夢を果たそうとする思いも道楽のようなもの・・・
と捉えているようです。

そんな中、ミリーとマックスは次第に心を寄せて行くに違いない・・・というのが物語の常道ですので、
まあ、やはりそのようになっていきますね。

 

このスコットランドの田舎の風景がなんともステキです。
村でたった一軒の旅館も兼ねるパブ。
そこに滞在するミリーは、少しずつパブに訪れる村人たちと親しくなって、
応援されるようになっていきます。
まあ、ほとんど変わったことの起こらない退屈な村で、
このような客人は好奇心のマトですよね。

マックスは、オペラの力量も技術も人並み以上なのだけれど
「情感」がないなどと評されていて、
だからほら、ミリーを恋するというところでその叙情性を身につけていくわけです。

しかしその恋は一朝一夕ではならず・・・。
長期熟成で行くところがまた気に入りました。

ステキなストーリーでした。

 

<Amazonプライムビデオにて>

「フィガロに恋して」

2020年/オーストラリア・アメリカ・イギリス/104分

監督:ベン・リューイン

出演:ダニエル・マクドナルド、ヒュー・スキナー、シャザド・ラティフ、
   ビッキー・ペッパーダイン、レベッカ・ベンソン、ジョアンナ・ラムレイ

音楽性★★★★☆

ラブストーリー度★★★☆☆

満足度★★★★☆



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