オペラ歌手への夢
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私、日頃オペラを聴くような趣味はないものの、
ときおり映画などで聞くオペラはいいものだなあ・・・と思います。
ミリーは、ロンドンの金融会社で実力を認められ、昇進を打診されるまでになりました。
しかしミリーは、元々オペラ歌手になりたいという夢を持っていて、
この度仕事をあっさり辞めて、夢を実現するために動き出そうと決心したのです。
そもそもオペラ歌手になるためには、ほとんどの人は若い頃から音楽学校で学ぶものですが、
ミリーはもういい年ですし、オペラを好きなことは間違いがないけれど、全くのドシロウト。
そんな彼女を受け入れて指導してくれそうな人を彼女は探し、やっと見つけたのです。
オペラ教師メーガンはスコットランドの片田舎に住んでいて、
ミリーは指導を受けるためにそちらに赴き、長期滞在することに。
(実はメーガンはお金ほしさで教師を引き受けたのですが・・・)
メーガンの元には、もうひとりオペラの指導を受けるマックスがいて、
ふたりは、オペラ歌手への登竜門である
ザ・シンガー・オブ・レナウンのコンテスト出場を目指し、練習に励みます。
ミリーにはロンドンで同居する恋人がいたのですが、
一応彼の応援を得て、スコットランドにやって来ます。
彼はオペラには興味もなく、ミリーの夢を果たそうとする思いも道楽のようなもの・・・
と捉えているようです。
そんな中、ミリーとマックスは次第に心を寄せて行くに違いない・・・というのが物語の常道ですので、
まあ、やはりそのようになっていきますね。
このスコットランドの田舎の風景がなんともステキです。
村でたった一軒の旅館も兼ねるパブ。
そこに滞在するミリーは、少しずつパブに訪れる村人たちと親しくなって、
応援されるようになっていきます。
まあ、ほとんど変わったことの起こらない退屈な村で、
このような客人は好奇心のマトですよね。
マックスは、オペラの力量も技術も人並み以上なのだけれど
「情感」がないなどと評されていて、
だからほら、ミリーを恋するというところでその叙情性を身につけていくわけです。
しかしその恋は一朝一夕ではならず・・・。
長期熟成で行くところがまた気に入りました。
ステキなストーリーでした。
<Amazonプライムビデオにて>
「フィガロに恋して」
2020年/オーストラリア・アメリカ・イギリス/104分
監督:ベン・リューイン
出演:ダニエル・マクドナルド、ヒュー・スキナー、シャザド・ラティフ、
ビッキー・ペッパーダイン、レベッカ・ベンソン、ジョアンナ・ラムレイ
音楽性★★★★☆
ラブストーリー度★★★☆☆
満足度★★★★☆
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