歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

藤原資房の日記「春記」裏に空海の教え 大谷大博物館で9日公開

2008年09月09日 | Weblog
 平安時代の貴族・藤原資房(すけふさ)(1007-57)の日記「春記(しゅんき)」の大谷大所蔵写本(平安時代末期、重要文化財)の紙背に、密教と空海の教えを伝える経典「顕密立教差別記」の記されていることが分かった。9日から大谷大博物館(京都市北区)で開かれる企画展で公開する。
 資房は蔵人頭、参議など朝廷の要職を務め、政治や行事、社会の動きを記した「春記」は当時を伝える貴重な文献として知られている。
 「春記」の自筆本は不明。大谷大所蔵の写本は最も古い系統で真言宗の経典が紙背に記された「東寺本」と呼ばれるうちの一巻。大学の調査で、経典は真言宗から見た天台宗などの教えや空海の教学について、平安末期の真言宗の学僧寛有(かんゆう)が著した「顕密立教差別記」と分かった。
 企画展「重要文化財『春記』と紙背聖教」は大谷大と京都国立博物館所蔵の東寺本「春記」四巻を公開する。27日まで(日月休館)。
[参考:京都新聞]
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三鷹市・天文台構内古墳 現地見学会 続き

2008年09月09日 | Weblog
 この古墳の年代の特定は、発掘で見つかった須恵器による。 
 須恵器は掘り出されてはいないので、見学会のテントの中でリモコン・カメラを操作しながら液晶画面に現れた画像(写真)に説明を加えていた。
 青白い色をした須恵器の壺(高さ25cm、胴直径16cm)は酒器として使われていたもので、その口の部分に赤色の供献用の土師器の杯(直径10.5cm、)2点が見つかっている。
 須恵器の壺ほぼ完全な形で、形状から大化改新後(650~675年頃)に東海地方・湖西窯で作られたと見られている。

 湖西窯・須恵器の生産は5世紀末頃から開始される。7~8世紀頃が最も盛んで、流通圏は静岡県をはじめとし、山梨県・神奈川県・東京都・埼玉県・千葉県・茨城県・福島県・宮城県の遠隔地に広がり、最北端は青森県八戸市にまで達するという。[参考:湖西市商工会HPより]

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