福岡市教委が発掘調査を続けてきた福岡市西区・元岡遺跡群で、弥生時代中期末(紀元前後)に作られた翳(さしば)形の木製品が出土したことがわかった。(13日)
翳は、儀式の時などに使われた、円い団扇のような道具。中心に穴が開いたドーナツ状の円形部分を柄にとりつけて、貴人に差し掛け、顔を隠すために使われたらしい。出土したのはその一部で、長さ22cm、幅8cm、厚さ1cmほどの半円形。両面に赤い顔料で、鋸歯文という、のこぎり状の文様が二重に描かれている。権力の象徴として、伊都国の王族ら有力者が使ったと考えられる。翳形木製品としては最古級とみられる。
ほかに鳥形の木製品2点も見つかった。同遺跡群は伊都国内の祭祀の場とされ、今回発見された木製品は、弥生中期末の土器の集積の下から出土した。
[参考:9/14朝日新聞]
古墳時代になると、古墳の周濠、集落の溝あるいは河川から翳形木製品がよく出土するようになる。
団扇形の木製品は、円板部の径が大きく35~40cm前後のものを指すようだし、下長遺跡(守山市)出土の翳形木製品は長い杖があり、全長116.5cm、円板部の径は14.4cmで小さく、杖状木製品とも呼ぶ場合もある。下長遺跡と同じ杖状の木製品でも、円板部の径が約20cmより大きいものは翳形木製品と呼んでいる。
元岡遺跡群から出土したものは、円板部の径がおそらく25cm前後で下に柄をつけていたと推測され、翳形木製品としては、古墳時代をはるかに遡り最古級である。しかも赤色顔料で塗られ色彩が鮮やかである。
[参考:2000年度春季特別展「権威の象徴」古墳時代の威儀具/奈良県立橿原考古学研究所附属博物館]
翳は、儀式の時などに使われた、円い団扇のような道具。中心に穴が開いたドーナツ状の円形部分を柄にとりつけて、貴人に差し掛け、顔を隠すために使われたらしい。出土したのはその一部で、長さ22cm、幅8cm、厚さ1cmほどの半円形。両面に赤い顔料で、鋸歯文という、のこぎり状の文様が二重に描かれている。権力の象徴として、伊都国の王族ら有力者が使ったと考えられる。翳形木製品としては最古級とみられる。
ほかに鳥形の木製品2点も見つかった。同遺跡群は伊都国内の祭祀の場とされ、今回発見された木製品は、弥生中期末の土器の集積の下から出土した。
[参考:9/14朝日新聞]
古墳時代になると、古墳の周濠、集落の溝あるいは河川から翳形木製品がよく出土するようになる。
団扇形の木製品は、円板部の径が大きく35~40cm前後のものを指すようだし、下長遺跡(守山市)出土の翳形木製品は長い杖があり、全長116.5cm、円板部の径は14.4cmで小さく、杖状木製品とも呼ぶ場合もある。下長遺跡と同じ杖状の木製品でも、円板部の径が約20cmより大きいものは翳形木製品と呼んでいる。
元岡遺跡群から出土したものは、円板部の径がおそらく25cm前後で下に柄をつけていたと推測され、翳形木製品としては、古墳時代をはるかに遡り最古級である。しかも赤色顔料で塗られ色彩が鮮やかである。
[参考:2000年度春季特別展「権威の象徴」古墳時代の威儀具/奈良県立橿原考古学研究所附属博物館]