8世紀初めに築造されたとみられる「石のカラト古墳」で出土した銀製の玉と、同時期の官営工房「飛鳥池遺跡」(奈良県明日香村)で見つかった銀粒が、水銀を使って銀の純度を上げるアマルガム法を利用して作られていたことが、奈良文化財研究所の調査でわかった。
同法は17世紀に日本で初めて利用されたと言われてきたが、導入時期が約900年遡ることになるという。
同研究所が、石のカラト古墳の副葬品とみられる銀製の玉(直径約1・2cm)を分析した結果、水銀が1%含まれていることが判明。飛鳥池遺跡で発掘された銀粒(直径0・5cm)にも、水銀が含まれており、同研究所はともに同遺跡でアマルガム法を使って精錬したとみている。
[参考: 読売新聞]
石のカラト古墳
奈良県と京都府の府県境、奈良山丘陵に位置する古墳でカザハヒ古墳ともよばれる。
墳形は上円下方墳で、上円部径9.7m、下方部1辺13.8m、高さ2.9m以上。墳丘には全面に葺石がみられる。
埋葬施設は凝灰岩切石を用いた横口式石槨で、規模は長さ2.6m、幅1.03m、高さ1.165m。このような石槨墳は終末期古墳とよばれ、明日香村の高松塚古墳やキトラ古墳がよく知られている。発掘調査で大刀装具として鞘尻金具、責金具があり共に銀製である。他に、金・銀製の玉、琥珀玉、金箔、漆片がある。また墳丘に関って出土した土器の時期は奈良時代前半であるが、古墳の築造時期を直接に示すかは明らかではない。
[参考:奈良市HP]
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[参考: 読売新聞]
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墳形は上円下方墳で、上円部径9.7m、下方部1辺13.8m、高さ2.9m以上。墳丘には全面に葺石がみられる。
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