歴歩

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奈良県広陵町・巣山古墳 周濠近くから直弧文のある船形埴輪片が出土

2009年03月19日 | Weblog
 県立橿原考古学研究所が19日、巣山古墳(4世紀末-5世紀初め、全長220m)の前方部正面から北約100mにある小高い丘のような場所を調査し、埋葬施設から、魔よけの文様とされる直弧文を施した船形埴輪の破片約50点が見つかったと発表した。
 巣山古墳で出土した死者の棺を運ぶ「喪船」の部材にも同じ文様があり、船形埴輪では全国2例目。埴輪は舷側(げんそく)板の一部(長さ約35cm、横10cm分)が確認され、本来は全長約1・4m、高さ約50cmで最大級という。
 埋葬施設は巣山古墳前方部側の周濠外部に設けられた、古墳の可能性が高く、巣山とほぼ同時期に造られていた。大王と関係が深い従者が葬られたのではないかとする。丘のような場所は南北20m、東西45mで、後世に大きく削られ、本来の形は不明。前方後円墳か方墳だった可能性があるという。
 また、巣山古墳のほぼ中心線上にあたる場所から、円筒棺(長さ1・5m、直径50cm)が見つかり、鉄剣や鉄製農耕具などが副葬されていた。そばには円筒埴輪10本が真っすぐに並び、船形埴輪の破片も散らばっていた。
 船形埴輪は、3月25~29日、同県橿原市の同研究所付属博物館で公開される。
[参考:産経新聞、共同通信、朝日新聞]
奈良で最大級の船形埴輪 巣山古墳、大王の従者葬る(共同通信) - goo ニュース

過去の記事および情報
 周濠外堤から長さ100mにわたる葺石が出土
 喪船の部材を公開
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忠清南道龍頭里、鳴岩里 3世紀頃の墳墓78基を確認 鉄剣、台付壷、馬形帯鉤が出土

2009年03月19日 | Weblog
 忠清文化財研究院は16日、昨年3月から忠南牙山市湯井面龍頭里と鳴岩里一円の工場敷地予定地を発掘調査した結果、土壙墓42基と周溝土壙墓21基、甕棺墓15基など3世紀頃の墳墓78基を確認したことを明らかにした。
 主な出土品
●土壙墓と周溝土壙墓から、鏃や槍、斧、鎌などの鉄製武器や鉄製農機具とともに鉄剣(철검)が多量に出土した。1-3世紀頃、中部地域の遺跡で出土する刃物は短剣一色であり、鉄剣は前例が殆どないという。
●台付壷(대부호)が数点発見された。慶尚道地域の辰・弁韓文化の影響を受けて製作されたと見られるが、登場時期は今回の発掘の方が早そうだという。
●土壙墓中、木棺を安置したと考えられる第20号墳と21号墳の二ヶ所の内部床から、馬の模様のあるバックル「馬形帯鉤(마형대구)」が各々1点ずつ出土した。(材料は記されていない)
●青銅器時代住居地49基と高麗および朝鮮時代の瓦窯と木炭窯などが確認された。
[参考:2009-03-16聯合ニュース]
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