8月終わり、地元埼玉新聞に大学設置のニュースが載っていた。
それによると、県北の深谷(ふかや)市は今年の4月から、全国で大学を経営する455の学校法人に大学設置に関する意向調査を実施していたそうだ。最終的にこのほど市が提示した条件などに最も合致した、大坪会というところと大学設置に関する合意書を締結したとのこと。
計画によると、大坪会は医療系の四大を2008年4月に同市上柴町西のイトーヨーカ堂南側、5618㎡に開学。運動場は上柴中学校北側の約2746㎡。用地はいずれも市有地。深谷駅から約2㎞距離。この場所は埼玉県の教育職員ならば、県立総合教育センターの支所(研修所)の場所の隣接地、すぐわかる場所である。
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調べてみたが大坪会そのものは現在大学を経営してはいない。だから、「全国で大学を経営する455の学校法人」ではないものの、設置意向があるので選ばれた(らしい)。この医療法人は深谷市と大里郡医師会が運営している、深谷大里看護専門学校を引き継ぐことにもなった。計画では来年5月に着工、12月竣工予定なので平成19年度設置認可申請、OKならば平成20年度開校ということになるのか。と、なると看護専門学校は今年で募集が終わり、順次そこの先生たちを引き継ぐ形で大学の教学スタッフにするのだろう。(違うかな)
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別の報道によれば開学費用は20億円。市の助成金は10億円以下だそうだ。
実は夏休み前から、似たような話で気になっていたニュースがあった。それは足利市が、足利競馬場跡地に誘致(新設)を計画していた、「日本医療薬科大学(仮称)」のことだ。この大学は、開設準備会が資金難で開校計画(開設学部)を大幅に変更し、結局は計画そのものが頓挫してしまった。Google Alertのニュースによれば、栃木県と足利市から補助金を受けることを前提に、2008年に大学を設置する計画だった。だが、今年6月、薬学部の開設を2010年に先送りし、74億円で計画していた設立資金を21億円に、準備会が調達する資金も54億円から7億円に減額する計画変更を表明していた。これに対して行政側が計画再検討を求め、栃木県が補助金10億円の支援を白紙化、市も資金援助に難色を示していた。
で、結果、「県と足利市の補助金が白紙となる以上、大学設立は困難と決定した。計画は白紙としたい」
変更前 設立資金74億円-自己資金54億円=補助金20億円
栃木県と足利市が折半?
変更後 設立資金21億円-自己資金7億円=14億円
54億円集められると思った自己資金が7億円しか集めるめどが立たなかった。約8分の1である。これで、20億円近い補助金をもらおうというのは無理がある。深谷にできる新設医療系大学、本当にできるのかな。今のところ埼玉県からの補助はなくてもよさそうだが、今後注目していかなければならない。