時事通信(21日)の記事である。
自転車運転中に転倒し、頭を打った男の子の頭蓋内出血を、開頭して血腫を取り除き救った。ただ、この医師の勤務する病院は脳外科手術用のドリルが備わっていなかった。
医師には時間がなかった。少年の容態が一刻を争うことがわかっていたので、医師は手術にふみきった。彼は、家庭用電動ドリルを消毒して開頭用に代用。170km離れたメルボルンのにいる専門医に電話で指示をうけながら、手術に成功した。
少年は19日に13歳の誕生日を迎えることができたという。
これだけでも、それなりのストーリーである。
英文記事を探した。
AP.配信の記事、news.com.auのサイトに詳しい記事が出ていた。
カーソン医師を電話で援助したのはDr. David Wallace(脳外科医)とDr. Tynan(麻酔科医)という人らしい。遠隔手術といえば最先端医療のイメージがあるが、これはすごい力業という感じだ。このオペについて、APがカーソン医師に取材をしたところ、すぐには返事がなかったそうだ。その部分を引用する。
Carson did not immediately respond to messages left Wednesday by The Associated Press. The hospital said he was busy delivering a baby.
カーソン医師はAPが残したメッセージにすぐ返事をしてくれなかった。病院によれば、彼は赤ちゃんをとりあげるのに忙しかったからだ。
…よくできた落ちのある記事である。
しかし、何でもやるんだねえ。