EU大統領、俳句で日本支援
産経新聞が5月28日(土)に配信した記事の見出しだ。日曜日の朝に見つけた。
それによれば、俳句愛好家として有名な欧州連合(EU)のファンロンパイ大統領(首脳会議常任議長)は28日、日本・EU首脳協議後の共同記者会見で、東日本大震災の被災者に思いを寄せた英語の俳句を披露したとのこと。菅首相や日本の報道陣を感動させたとあった。その、俳句の日本語訳が、
嵐去り
後に残るは
優しき心。
であると、書いてあった。オリジナルが読んでみたいと思った。ネットで探したところ、オリジナルが出ていた。この記事の中である。
EU, Japan agree to work towards mega free trade deal
By Claire Rosemberg (AFP) May 29, 2011 - 2:34AM
"The three disasters
Storms turn into a soft wind
A new, humane wind".
以下は僕の日本語訳。単語の意味通りにすると、こんな感じだ。
三つの災害(地震、津波、原発)。
嵐はやわらかな風に、
新しい、やさしい風となる。
上のもの(青字)とは、ずいぶんイメージが違う。もちろん五七五にするために、そのままの日本語を使えないのは当然のことだ。
翻訳は誰だろうと思って、さらに調べてきた。毎日jp.によれば、菅総理大臣自身だそうである。ちょっと信じがたい。
事前にわかっていて、誰かが翻訳したと思う。菅総理には、こういうことをする力・センスはあまいないように思う。ただ、誰が日本語にしたとしても、こんなにイメージが違うと、読み人の思いと、何かずれが生じるのではないだろうか。