T.O.S.SHUTDOWN
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本作は劇場でTrailerを見て、かなり気になる作品だった。心にガリガリと引っかかる感じが不思議で仕方なかった。
北宇治高校吹奏楽部のユーフォニアム担当として、吹奏楽コンクール全国大会出場に向けて練習を重ねる黄前久美子。ある日、彼女は副部長で同じユーフォニアムを担当する先輩の田中あすかが退部を考えているのではないかと感じる。
部員から慕われ、容姿端麗でカリスマ性あふれる彼女が、ふとした瞬間に見せる冷たい表情や他人を突き放すかのような瞳。あすかをどこか苦手だと感じていた久美子だったが...Movixの作品紹介。
正直ありがちだと思う。普段ならば劇場に出向くことは、、、まずない。
「Yahoo!映画」等によれば、本劇場版はTVシリーズ総集編的な位置づけ。主要キャラクターである黄前久美子と田中あすかの関係に焦点を絞って再構成した作品である。オリジナルとの違いもかなりある、、、らしい。
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思春期の娘と親の葛藤
久美子の家も、あすかの家もそれぞれ問題がある。
母子二人家庭のあすか。母は娘が吹奏楽をすること、ユーフォニアムを担当することへ複雑な思いを抱える。それに反発するあすか。学校では勉強もできる、部活もパーフェクト。。。でも。
途中、最初のシーン(あすかがユーフォニアムをもらうところ)と、彼女の父との関係が見えてくる。
自分を抑え優等生であり続ける久美子の姉、そんな姉に複雑な思いを抱えている久美子。姉が「自分」を決めるシーン、姉と妹の思いのぶつかり合いのシーンが印象的である。
部活の中でのいろいろなこと
きっとどこの学校でも、もちろん勤務校部活でも多かれ少なかれあること。そんなことを考えながら見ていた。
問題を抱えながら、北宇治高校の吹奏楽部は全国大会に向けて準備をしていく。
劇伴として使われる音楽
とてもいい。ED.テーマもすごい。
楽器演奏シーン
とにかくすごいと思う。
ものがたりの舞台
宇治市を舞台としていて、実景をたくさん取り込んでいる。背景描写へのこだわりは、「君の名は。」に通ずるものがあるかもしれない。
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自分がフェードアウトすることが、部活にとっていいと思おうとするあすか。反対する久美子。ふたりも、そして他の部員たちも一生懸命大人になろうともがきながら、成長していく。高校の3年間かけていいのに、それよりはやく大人になろうともがいているようだ。そんな姿がそこここに見えた。そして、「あきらめるのは、最後までい~っぱい頑張ってからにして下さい。」のシーンにつながっていく。
不覚にも涙が出そうになった。
こういうものがたり展開が心にストンと落ちてくる、小さいけれど感動がささる。自分にビックリである。生徒たち、特に音楽系の部活の生徒にはおすすめである。