萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚235

2014-10-10 00:30:03 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚235

3月金曜が明けた土曜@関東某所の日帰り温泉にて、

「あのさ、転職とかってドウ思う?笑」

って花サンに言ったら訊かれた、

「トモさん転職するの?」

まあ普通ソレから訊くのかな?
そんなこと考えながら正直に答えた、

「親からは言われてるんだよね、出張も残業も多いから心配らしくてさ、笑」

これはホントのこと、だから潮時ホントは考えていた。
それに別件も潮時が近づいている、その潮目をつくった本人は訊いてくれた、

「ホントに?本当にあの職場を辞めちゃうのトモさん?」
「今すぐじゃないよ?笑」

笑って冷たいノンアルコール呑みながら窓の雪はきれいで、
来年の今ごろはドコで何してるんだろな?とか考え始めたら言われた、

「今すぐじゃないのは嬉しいけど、トモさんいなくなったら寂しいよ?帰りのコーヒーする相手がいなくなっちゃう、」

ソレ言う相手もうじき変えないとね?
なんて想いながらも笑ってやった、

「転職しても待合せ出来るだろ?変わらないよ、笑」
「ホントに変わらない?」

すぐ訊いてくれる顔どこか頼りなくなっていく、
ついさっきまで御機嫌で笑っていたのに?こんな変化に哀しくなったから笑った、

「変わらないよ?花サンが呼んでくれたら行くから大丈夫、笑」

呼んだら応えるよ?

そう言う相手が花サンには必要で、だから自分が傍にいる。
けれどもうじき違う相手と待合せるんだろう、そんな予想の前で彼女はすこし笑ってくれた、

「ほんと?ホントに呼んだら待合せしてくれる?またトモさんの部屋に遊びに行っても良い?」
「うん、待ち合せるし遊びに来ていいよ?笑」

笑って頷きながら箸動かすテーブル越し、停まっていた花サンも箸ようやく動かして、
そんな様子に悪いことしたなって思ったから言った、

「驚かせてごめんね?笑」
「ホント驚いちゃったよ、でも納得もしたけど、」

グラス口つけながら少し笑ってくれる、その言葉に訊いてみた、

「納得したんだ?笑」
「うん、出張も残業も多いのホントだし、うちの親も心配してるから、」

頷いてくれながら箸動かして、で、花サンは言った、

「ね、私も転職しようかな?トモさんと近いトコになれたらラッキーだよね、笑顔」

そういう発想してくれちゃうんだ?笑

これじゃあまり意味が無い気もする、だけど彼女の選択は彼女のものだろう、
そんなこと考えながらもポイントになることを笑った、

「そしたら御曹司クンと別の職場になっちゃうよ?それだと花サンは寂しいだろ、笑」

せっかく御曹司クンと花サンが向きあう機会つくるのにな?
そんな意図は言わないまま笑った言葉に花サンは言った、

「確かに寂しいかもしれないけどね、職場が変わったくらいで遠退くんならソレまでってことでしょ?そういうの考えるためにも転職はアリかなって、」

そういう考え方もあるかもね?
だけど現実ソンナに甘くない、だから笑って言った、

「花サン、転職するんならやりたい仕事に就くためとかハッキリした目的が無いと後悔するよ?笑」

ホントこういうことは人間関係とかが理由だと巧くいかない、
だから解かってほしい現実に訊いてくれた、

「じゃあトモさんは他にやりたい仕事があるからってこと?」
「そうだよ?親の心配だけが理由じゃないから、笑」

ホントにいろんなコト考えて決めたコト、それは御曹司クンのことが問題なわけじゃない、
けれど決断キッカケ=御曹司クンなことも本当だ、



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