萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚188

2014-08-20 00:20:04 | 雑談寓話
雑談寓話:或るフィクション&ノンフィクション@御曹司譚188

1月最初の土日、花サンとの雪山から帰宅して、
花サンと歯医者のメールに返信してから開いた3通目は御曹司クンだった、

From:御曹司クン
本文:昨夜は電話でてくれて嬉しかった、でも切った後が寂しかった。
   今ごろ何してるんだろとか考えすぎて寝不足、今もテンション低い。
   お仕置きするとか言ってたけどマジすでにヒドイお仕置きされてるカンジだから。

Re :花サンのこと追い詰めるんじゃないよ?

Re2:おまえだって俺のこと追い詰めてるじゃん(顔文字拗ね顔)
   って俺が勝手に一人相撲してるのは解ってる、でも期待してるのも本気。
   いつか俺に振り向いてくれるかもってホントは思ってる、今すぐ逢いたい、声だけでも聴きたい。

Re3:眠い、おまえも妄想耽ってないで早く寝な?

なんてヤリトリしながらパソコン済ませて文庫本とベッドに転がって、
スタンドライトに落した灯に読んで半分もう眠りかけたころ着信音が鳴った。

で、見た発信人名は案の定で、しばらく迷ってから出てみた、

「あ、出てくれたー…妄想じゃないよな?」

メール読んだのに架けちゃったんだ?笑
こんな相手に可笑しいまま笑って言った、

「カナリ妄想だね、じゃオヤスミ、笑」
「待ってよ切るなってば、せっかく繋がったのに、」

ちょっと焦ったような声で言われて、
それを可笑しい+可哀想ってツイ思いながら訊いてみた、

「なんか用?笑」
「おまえの無事確認が用件だけど、無事?」

無事?なんて訊いてくれるから笑いたくなった、
この「無事」が何の意味なのか解かるけど知らんふりしてやった、

「無事って、なにが無事?笑」
「だからさー昨夜は田中さんと何もなかったのかなって、拗」

なんてヤヤ拗ね気味に答えられて、
意地悪したくなったけどこの手はヘタな嘘はコジれるから正直に笑った、

「おまえの暴露大会してたけど?笑」
「え…っ?!」

言われて「?」ってなって「!」ってすぐ御曹司クンはなり、
そんな反応また可笑しくて笑った、

「おまえが花サンに何言ってたとか、おまえがバイだってコトとかアレコレ暴露しあったよ?で、ソンナ話が忙しすぎてヤヤ寝不足だよ、笑」

もうオマエのこと喋っちゃったよ?
そんな事実のまま告げた電話ごし凍った声が言った、

「…言っちゃったんだ、俺がバイだってこと、」
「言わなかったら話できないからね、だから全部話すって言ったろ?笑」

ちゃんと前もってコトワリ入れたよね?
その確認に笑った向こうため息が言った、

「…おまえほんと有言実行ってカンジだな、そういうとこ嘘が無くて好きだけど、」

こんな時でもまだ好きとか言ってくれちゃうんだ?
そんな相手に呆れながらも本音ちょっと痛かった、だって傷つけたことに変わりない。
だって自分の目的は御曹司クンを傷つけることじゃない、ただ理解するって事を知ってほしかった。

「おまえさ、ホント花サンのこと何したか理解できてる?」

この質問なんて答えてくれるだろう?
そう考えながら尋ねて、そしたら御曹司クンが言った、

「そのへん話したいから…明日とか時間つくってくんない?」

会って話す、っていうのは理解に近づけるだろうか?

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第78話「冬暁7」校了です、英二@あの公園のベンチにて悶々とその果て。
週間連載Savant「夏嶺の色8」校了しています、馨と紀之@槍ヶ岳山頂にて。
Aesculapius「Chiron 智者の杜8」校了です、雅樹@本家居室からスタート。
会話短篇「short scene talk ふたり暮しact.64」光一と雅樹@帰宅シーン。

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楽しんでもらえてたら嬉しいんですけど、ってことで短いけど続きです、笑

取り急ぎ、



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