徒然写真帳

郡上でX人で始めたブログです。管理人の転居により、下呂、美濃、岐阜、恵那、下呂を経て一宮発のブログに!

小原篭~その1~

2021-10-13 20:41:56 | Weblog
 小原篭とは滋賀県の北部の高時川沿いの小原という集落に伝わるイタヤカエデから作られた籠のことです。
 小原地区は丹生ダムの建設による水没地域となり集団離村をして今では人が住んでいません。
 丹生ダムの建設は中止されましたが集落に人が戻ることが無いですが小原篭の技術は残っているのですが籠を作る技術を持っている方は一人だけとなっています。
 その技術について学ぼうということで森を案内する仲間で研修会を企画して出かけました。
 小原篭の材料はイタヤカエデで、その材でハゼ(木材をテープ状にしたもの)を作り編んだものです。
 イタヤカエデを材料としたものですと秋田県の角館のイタヤ細工が有名ですが、それ以外の地域でも作られています。
 籠は一般的に針葉樹や竹、ヨシやササを使ったものもありますが豪雪の山間部ではそれらが無いため広葉樹が使われたと思います。
 角館や小原以外ですと白川郷の腰籠(へんこ)はイタヤカエデやウリハダカエデといったカエデ類が使われます。
 その他に石川県の白峯にもイタヤカエデから籠が作られていたそうです。
 今回の研修で知ったのですが鳥取県ではウリカエデから笠が作られていたということを知りました。
 材料としてはイタヤカエデといったカエデが使われるのが大半のようです。
 材質が柔軟で曲げても折れたり割れたりすることが無いことが理由のようです。
 籠というと竹やヒノキといった針葉樹が材料というのは太平洋側のことであり日本海側では柔軟な材質であるカエデ類で作られていることが調べてみると分かります。
 私が紹介した以外にもカエデ類で籠を作っていた地域は恐らくあると思いますので、少々アンテナを伸ばし情報収集してみようかなと思います。
 話は小原篭に戻しますがイタヤカエデからハゼを作る工程と籠を編む行程の一旦を見せていただくことと作業の一部を体験させていただきました。
 そのことをブログで書いていこうと思うのですが、小原篭は長男にしか技術を伝承しない一子相伝であったことを一回の投函で書ききることができないので何回かに分けて書いていこうと思います。
 何故そうするかというと学んだことを、ちゃんと私の知識として残したいからです。(管理人) 

  小原篭
  

  材料のイタヤカエデ⇒ハゼ⇒製作途中の籠⇒完成品並べてみました
  

  イタヤカエデが材料と書きましたが口元の枠の心材はリョウブ、周囲を装飾するように巻かれているのはヤマウルシとなっています。日本各地に木の文化があることが実感できますね。
  


<番外編>
 岐阜県の白川郷の腰籠(へんこ) これについては過去にブログで書いています「飛騨のヒデ細工の色々」 小原でハゼといわれるものは飛騨ではヒデといいます
 

 鳥取県のウリカエデで作られた笠
 


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