あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

出発日は最悪   奄美大島への旅

2019-12-15 21:40:24 | 旅行
 奄美大島への出発の朝、わたしのテンションはだだ下がり。
  だって、
 外は大雨だし、 鼻水だらだら、咳はこんこん、微熱はあるし。 だけど、旅行に絶えられないほどではないから絶対行く。 念のためにあらゆる種類の風邪薬を詰め込みました。 麻黄湯 咳止め 鼻水止め 総合感冒薬 解熱剤
 朝、荷物の再点検をしてスーツケースの鍵を閉めようとしたら・・・・入っていたのは別のスーツケースの鍵。あちゃ。で、そちらのケースを見たら、これと同じ鍵(合い鍵)。しかたなく鍵無しででかけることにしました。まあ、国内だし、貴重品も入ってないし、いいか。
 そんなこんなで家を出るのがぎりぎりになってしまいました。
 新しく開通した外環状線を使えば、空港へはうんと早く着く、と聞いていましたので、今回は外環状線へ続くルートをチョイス。
 しかし、
 途中で車線の選択を間違えて遠回りする羽目に。 3年ぶりの松山空港はなんだか様子が変わっている・・・・駐車場でずいぶんもたもたしました。結局集合時刻に5分遅れで到着。 事前に連絡して、大丈夫ですよとは言ってもらってたけど、 情けない思いをしたまま飛行機に乗り込みました。 荷物検査の時、はじめて携帯の充電器を持って来てないことに気づきました。 ケーブルだけ持って来たんです。
 あいにくの雨空で外は雲以外のものは見えず、 今までいろいろ旅してきたけど、こんなに悪いことが重なったのって初めてです。
 バスのような小さな飛行機には、ずっと前屋久島に行ったときに乗りました。 鹿児島空港で着陸したとき激しくバウンドして、後ろの友人の帽子が2,3列前まで飛んで行ったっけ。 今回の飛行では、実際着陸態勢に入ってから10数分間、 限界寸前の激しい耳の痛みに苦しみました。着陸しても耳痛は続きました。 しかも、いつもよりシャッター音が小さい? 自分の声がくぐもって聞こえる。 これはメニエール病が再発したか? 多分ね。 飛行機の気圧の変化が引き金になったに違いありません。 
 わたし、旅行の時はたいていポジティブに考えるのですけど、今度ばかりは、これは来てはいけないと言うことだったのだろうかと、先行きが不安になりました。 
 が、出迎えてくれたバスガイドさんの笑顔がとびきり明るくて、かわいくて、こんなものまでかけてくれましたので

 ちょっと気分が晴れました。 黒砂糖のレイです。 小腹が空いたときぼちぼちどうぞと。
 愛媛を出るときはザーザー降りだったけど、ついてみると鬱陶しくはあったけど雨は止んでいて、傘はいりませんでした。 だけど、一番に行くはずだった「あやまる岬」は景色が見えないと言うことで最終日に回ることになりました。
 それでここが一番の観光場所になりました。
 
 奄美パーク
 うっかり建物の写真を撮り忘れました。 大きなホールで施設の概要を聞きました。

 建物の中に、 建物。 奄美の古い民家です。
 後ろには奄美の自然や文化に関するものが展示されています。


 
 天井はたしかソテツをイメージしたもの。 すてき。
 
 ここは大きく二つのエリアに分かれていて、わたしは真っ先にこちらの場所に。

 
 奄美の古民家をモチーフにしているのでしょうか。水の上にすっきりと、清々しくたつ建物。 「田中一村記念美術館」
 これぞわたしが無理してでも来たかったところなのです。
 東洋のガラパゴスといわれる、離島奄美大島。 ここに来るにはまず鹿児島へ行き、そこから飛行機か船で行くしかない遠い島へです。 その島へ飛行機をチャーターして90分で行けるという。 しかも、田中一村ですって! 日本のゴーギャンと言われ、島の風景や生き物を描いてここで生涯を終えた画家です。いつか実物の絵を見たいとあこがれていた、その絵を見られるのです。 なんとしても行かなければと早々に申し込みました。
 ちょっとだけラッキーなことに、あやまる岬の観光を後回しにしたことで、ここでの滞在時間が20分延びました。
 ありがたかったです。 時間を延長しても足りないくらい。 集合時刻ぎりぎりまで見て回りました。
 
 やはり本物の絵はちがう。 ビロウジュやアダン、バショウ、ソテツといった島の植物は大胆かつ精緻、 対象に向かう画家の純粋な魂に触れた気がしました。
 美術館の外には一村の路が作られていました。


 
 ここは、一村の絵をイメージした植栽がされていて、所々に説明書きがありました。
こんなふうに。

 左側には一村の絵、右側にはその絵に基づいた植物がある場所を示しています。
たとえば、絵に描かれているゲットウは


 そうしたスポットが5箇所ほどありました。


 
 回っていくと建物の裏側に出てしまいました。


 仕方なく床下を通って表に。 高床式なので、ちょっと頭をかがめたら通れました。
 その途中で見つけたのは、
 以前ブログに書いたことのあるソテツの花。 実もついていました。 いやあ、見れば見るほどおもしろい花ですね。



 そして床下に敷き詰められていたのは


 さんごのかけらでした。
 何とかパークの外に出られました。
 入場したときは気づかなかったのですが、小さな実がいっぱい落ちていて


 パイナップルのかけらみたいでおいしそう。ちょっといい匂いもしたし


 見上げたら、アダンの木があって、その実が落ちているのでした。


 これ、たべられないのでしょうか。ちょっ舐めたら、甘いような気がしたんだけど。
 さあ、残り時間わずか。 「奄美の郷」の中を駆け足で見て回りました。



 
 びっくりしたあ、本物のおじさんかと思いました。
 島の暮らしを写真、映像、レプリカなどで紹介しています。

 いつの間にか耳痛は治まっていました。 ただ自分の声がくぐもって聞こえるのは治りませんが、 午前中の憂鬱は消えかけていました。 今回もきっといい旅になる、そう思えるようになりました。 
 (長くなりそうなので、ときどき暮らしの記事を織り交ぜながら不定期に続きを書いていきたいと思います。) 
 








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夏のバス旅行 男木島瀬戸内国際芸術祭へ

2019-08-31 12:54:56 | 旅行
 昼食の後はフェリーで男木島へ。香川県の島々では三年に一度「瀬戸内国際芸術祭」が開かれています。前は直島に行きましたが、今日は男木島へ。たのしみ~
 だけど船に乗り込んで前から2番目、とても眺めのいい席に座ったとたん眠り込んで、目が覚めたら男木島でした。
 
 下船の時、港に不思議な建物が見えました。

 なんだかレースのテーブルセンターをふわっと広げたような。

 下から見ると、水にレースが映り込んでまた違った印象です。ジャウメ・ブレンサ作「男木島の魂」男木交流館としてフェリーの待合室やチケットなどの販売場所にも使われています。



 港の広場でガイドさんのかなり長い丁寧な説明を聞きました。ここで雨傘は日傘に早変わり。ガイドさんはまだ若い男性で、島を気に入った子どもさんに後押しされる形で移住してきた方。説明にも島への愛があふれています。島内を巡る間に、島の魅力や抱えている課題などをたっぷり聞かせてもらいました。

 港に設置されている



 「タコツボル」TEAM男気作 集団の制作です。子どもたちが出入りして遊べるようにと作ったそうです。中を覗いてみると

 うわっ
 子どもよりおおきなタコお化けの目が光っていました。


 これね、多分中へ入り込んでしまうと見えないかもしれません。 

 さて、いよいよ作品を見に行くのですが、最終目的地が・・・・・



 人家の途切れた先にある豊玉姫神社

 誤算だった・・・・直島のように平坦地ばかりを行くものと思ってた・・・・足は持つか? 腰の痛みは大丈夫か?

 人家の密集した島の道は想像以上に狭く、急な登り道で、人がいっぱい、それも若い人が。 この芸術際目当てで来島する人で島は活気にあふれ、移住者も一時は保育園に待機児童が出るほどに増えたそうです。すばらしい。

 ここは川島猛とドリームフレンズ作「The Space Flower・Dance・Ring」が展示されている民家の入り口



 
 中に入ると




 これ、天井です。




 これがハート型に照らされているのわかるかな?



 ゆがんだ鏡の前に立つと


 観客もアートの一部に(床も彩色されています)

 家一軒丸ごと不思議な空間に変えてしまっています。
 
 島には17の作品がありますがわたしたちが見たのはその中のほんの一部。

 髙橋治希作「SEA VINEー波打ち際にて」



 座敷二間いっぱいに磁器の貝や花


 廊下から見ると細い白い波が寄せては帰る景色



 波に乗って花や貝が打ち寄せられています。




 こんなに薄くて繊細な花々や線が磁器でできているのです。

 ここを出ていくつかの作品展示場をやり過ごして豊玉姫神社へ向かいました。
 
 途中の道というのが



 

 味わい深い路地が続きます。どこを取っても絵になる景色。途中の民家の壁には




 色とりどりに彩色された壁がありました。まさに島全体がアート。



 古い人家のたたずまいも、
 


 
 几帳面に干された洗濯物も(これも作品かと思ったほど)、島のお年寄りが使う手押し車も、



 これって以前テレビで紹介されていましたね。島のおばあちゃんたちが港から荷物を運ぶための手押し車ですが、色とりどりに装飾されています。かわいいね。これを押して歩く元気なおばあちゃんたちも素敵なんだろうと思います。

 高台から見える景色も、



 女木島



 源平の合戦で有名な屋島



 魅力でいっぱいでした。
 
 わたしたち息も絶え絶えで神社まで上ってきました。もう傘を差す必要もなく、日傘をさす元気もありません。長傘を持っている人は杖になっていました。汗びっしょりになりましたが、 坂道の石垣が途切れると、涼しい風が心地よくて、添乗員さんが「涼しくてよかったですね。一昨日(わたしが行くはずだった日)はものすごく暑かったそうですよ。」
 そして暑さのために途中でリタイアする人が次々と出たんだそうです。そうか、いろいろな意味で今日が一番良かったんだ~

 豊玉姫神社ー島の氏神様のようです。



 右下のユニークな形の箱は、小学生が作った椅子だそうです。

 下りは「急な近道と、緩やかな遠回りと、どちらの道がいいですか?」とのガイドさんの質問に、みんな一斉に

「こっち」



 はい、急な近道をチョイス、ひとたび転んだら港まで転げ落ちそうなほど急な石段を下りてきました。

 その後、船が出るまでの間に、ちょっと離れた場所にある「歩く方舟」を見に行くのでしたが、これは希望者のみ。時間の都合上早足で行ってくるというのでわたしは遠慮しました。

 港に繋がれた漁船にも絵が描かれていました。



 港に着いたときに見た、乗船客の長い列を思い出し、早めに乗船口で待つことにしました。同じく腰の痛みで港に残った例のご夫婦と岸壁の縁石に腰掛けて待つ間に、待つ人の列はどんどん長くなり、無理して行かなくてよかったと思ったのでした。

 早くに待っていたおかげで最前列の席を確保。お隣に汗臭い人が座ってちょっといや、と思ったけど、多分わたしも汗臭かったことでしょう。それにその匂いが鼻をつく前に、またもや眠りこけていました。

 帰りのバスに乗ってスマホを見たら歩いた歩数1万歩越え。よくがんばった。
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夏のバス旅行  和三盆(干菓子)作り体験

2019-08-29 09:34:23 | 旅行

 最近の雨の降り方、どうしてこんなに極端なんでしょうか。度重なる九州地方の雨災害には言葉もありません。

 瀬戸内海沿岸は普段から雨の少ない地域。 栗林公園を出る頃には雨は降ったり止んだり・・・予想通り、もうちょっとで止みそうな空模様になってきました。ここから歩いて5分くらいのところと添乗員さんは言っていましたが、多分10分以上歩いたと思います。途中地下道を通ったりしたものですからちょっとつらかったのですが、公園で、同じように腰の痛いわたしよりちょっと年上と思われる女性と知り合いになって
二人でがんばりました。

 行った先は「栗林コミュニティーセンター」だったと思う。公民館のようなところでした。

 机の上の不思議な木型



 これで香川特産の和三盆を使った干菓子を作ります。 講師の先生は明るくてかわいい女性でした。お父さんは和三盆の木型職人、だけど後継者がいないんだそうです。木型は上半分がふたのようになっており、印を合わせると上下ぴたっとくっつきます。そして上下くっついた状態で貝がら、富士山、亀の甲等の形にくりぬかれています。ものすごく繊細で精密な造り。もっと詳しく写真撮っとけば良かった。できあがったお菓子を見れば納得できると思います。


 材料は、和三盆糖と着色した水少々のみ。すでに道具と一緒に配られていました。



 まず、和三盆糖に水を混ぜてしっとりとさせます。お団子を作るときのように水の量が少ないですからまんべんなくまぜるにはちょっとした要領が要りますが、みんな経験がありそうな人ばかりでしたから、大丈夫でした。

 次に裏ごしで細かい粉にします。
 それを木型にぎゅっぎゅっと詰め込んで、まず木型の上の部分をそっとはがし、次に下の部分を持って板の上に中身をころんと落とせば出来上がり。



 一人分です。左から 貝殻 亀の甲 金魚 富士山
 木型も和三盆の色も交換しながら作りました。 われながら会心の出来。

 お隣さんは次々と型を変えていろいろ作っていました。



 右上のは逆さまのコアラ、中のクリーム色は同じく逆さまのビールジョッキ 、上のピンクは扇、 その隣は家、、左下のブルーのはオリーブの枝みたいです。というぐあいに、いろいろな種類があって、なるほど、どんな木型を持っているかによってお菓子屋さんの製品も違ってくるんですね。

 できたてのを食べてみてくださいと言われて一つ口の中に入れました。予想に反して、口の中でお砂糖がほろほろとこぼれていきました。時間がたつと水分が抜けて固くなってくるそうです。できたては壊れやすいので、傾けないようにそっと持って帰ってください、とのこと。



 箱に入れるとお店で売ってるお干菓子みたい。大満足でもと来た道を歩きました。だけど、地下道は歩きません。長い信号を待って、歩道を歩きました。

 さあ、お昼になりました。昼食は港の前の「ホテルクレメント」で、ランチビュッフェ。
 バス旅行での楽しみはなんと言っても昼食。数多く並んだお料理を見るとテンション上がります。





 まず第1陣ね。いろいろ食べたいので一口ずつ取ってきました。
 あとは・・・・食べるのに忙しく写真無し。鶏肉とご飯もの以外はほとんど食べました。もちろんデザートは全種類。90分間食べようと思えば食べられましたけど、そんなに食べられるものではないですね。

 たくさん歩いたけど時間はたっぷりあったのでロビーでゆっくり休めました。 


 ランチには関係ないですが、これはどこでしょう? 



 ホテルではありませんよ。
 


 手洗い場と



 化粧室とが別になっています。

 これ、高速道路のサービスエリアのトイレです。たしか、東京駅もこんな方式だったとおもうけど、鏡のない手洗いは開放的で全体が見渡せて、化粧直しで洗面台を占領することもなくて、混雑回避に一役買っていると思います。そして長い間立っているのがつらい人に座りやすそうな椅子。サービスエリアのトイレの進化はめざましいですね。
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夏のバス旅行 栗林公園

2019-08-28 12:01:04 | 旅行
 バス旅行を申し込みました。
 「栗林公園」「和三盆(干菓子)手作り体験」「男木島 瀬戸内国際芸術祭作品鑑賞」豪華三本立て。ものすごく楽しみにしていたのに、出発の朝、時計を抱いたまま眠りこけ、バスにおいて行かれました。
 人生で一度もしたことのない大失敗と、楽しみがおじゃんになったことと二重のショックで落ち込みましたが、幸い2日後の便で行けることになりました。

 代わりに行くことになったその日は・・・・日本全国雨マーク。でも、ぐちぐち言うまい、今日でよかったと言える日になる・・・・はず・・・・と念じて出発しました。
 バスは満席ではなく、二人分の席を占領して、調子の悪い神経痛をかばいながらのうのうと座って考えました。
 連れがいなくてよかった、いたらこんなにゆったりとは座れないし、そもそも一昨日の時点で大変な迷惑をかけるところだった。

出発の頃はまだ雨は降っておらず、途中で降ったり止んだり、香川県の栗林公園に着く頃には続けて降るようになりました。が、傘を差しても写真は撮れる状態。よかった、今日のような大雨だったら、わたしは2日前の大失敗を後悔し続けたでしょうが・・・・


 公園の入り口



 栗林公園は、小規模ながら、ミシュランガイドでは三つ星で紹介されるほど美しい庭。何度も来たことがありますが、秋に紅葉の赤が点在する風景はそれはきれいで今も心に残っています。

 だからいつでも行ける場所なんですが、今日はベテランの(強調しておこう)ガイドさんが案内してくれます。ユーモアと下ネタとを交えてわかりやすく楽しく案内してくれました。それもまたよかった。

 栗林公園は高松藩主松平家の下屋敷として使用された場所でお殿様のための大名庭園です。広さ約23万坪ただしこれは背景の紫雲山を含みます。平地の庭園部は5万坪弱、園内には1400本の松がありそのうちの1000本が庭師によって手入れされているそうです。



 小ぶりなのに幹は古い歴史を物語っています。こんな松が園内の随所に。ほとんどが黒松だそうで、本来なら背の高いおおきな松になっているところですが、あえて上には伸ばさずこぢんまりと仕立てているそうです。
 だからこんなに明るくて広く感じるのか・・・と納得



 園内で一番美しいと言われる鶴亀の松



 下を亀、上を鶴が舞う様子を表しているそうです。写真の撮る場所が悪かったか、まだ手入れの前の状態だったのか、そのようには見えないけど。

 箱松・屏風松





 松をこのような形に仕立てるのは、素人が考えても難しいと思うけど、300年以上の手入れの積み重ねだそうです。

 茶室 「日暮里亭」の案内



 茅葺きの茶室は改修費だけでも一億何千万とやら。ガイドさんによると、以前、それを聞いたお客の一人がしげしげとこれを眺めて「一億ねえ」とつぶやいたそうで、
「お客様、一億はそれではありませんよ、あの奥にある建物」



 それを聞いて一同大笑い。
 密かに同じこと考えていた人、多数いると思われます。

 それからいぼいぼのあるおおきな葉っぱ(蓮? でも花が違う。初めて見ました)で埋め尽くされている小さな水路の橋を渡り
 


 大茶屋と呼ばれる掬月亭へ



 きれいにお手入れされて清々しい建物でした。
 建築物としてもいろいろな工夫がされているそうで、たとえばこの雨戸は角のところでくるっと回して向こうへ持って行けるそうです。???どうなってるのか?



 それから11代将軍から頂いた盆栽をそのまま地植えしたという根上がりの松



 五葉松です。

 で、このあたりから、地図を見ながら思い出してもどこをどう通ったかわからない・・・



 いつの頃かのお姫様の供養塔で、葵のご紋がついていたーと思う

 サルスベリやクサギの茂る池の周りをぐるっと回って



 ハートの植え込みがありました。

 鯉がいっぱい。


 鯉のえさを売っていて、自由に上げることができます。そのせいか鯉は人間についてどこまでも泳いでくる・・・・



 君たち、そろそろ帰ったらどうかな。わたしたちは出口に向かってます。

 風情のあるゴミ箱


 道後公園とそっくりな場所があってびっくり



 出口に近い売店「花園亭」でガイドさんはお買い物のお手伝いに早変わり。ね?超ベテランです。売り上げ大夫UPしたと思います。そして、蓮池のあるところを聞いたら、すぐそこなので案内します、とのこと。それからも数分、お買い物案内に忙しいガイドさんを待って、蓮池に行きました。



 残念、もうほとんどが実になっていました。が、池とつながる水路には



 睡蓮がいっぱい。ほんとに残念、ゆっくり見る時間がありません。
 萩の植え込みを通って再び集合場所へ急ぎました。

 この蓮池のあるのは北庭園で、ほかにも梅林や菖蒲園もあるようです。わたしたちの回ったのは南園でこちらは和船に乗って池から景色を眺めることもできます。一年中緑を茂らせている松を中心に、その1割程度の楓や桜の木を交え、季節の花々を随所に取り入れて、四季を通じて楽しめる庭に仕立てていることがわかりました。

 帰り道はこの前を通りました。



 商工奨励館。たしかこの近くに民芸館もあったと思うのですが、その中に飾られている虎の張り子がめちゃめちゃかわいいんです。時間があればねえ。わたしたちには次の行程が待っています。ーつづく





 

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島根県紅葉名所巡り4 鰐淵寺 出雲大社

2018-11-26 08:17:13 | 旅行
 紅葉名所巡りー今回で終わらせたいと思います。長くなりますがお許しを。

 上り坂を歩くこと15分あまり、やっとお寺の入り口らしいところが見えてきました。



 少し色付いているようですね。この橋を渡ったところで入場券をもらい・・・・あら、入場料が要ったんだ。わたし、四国のお寺で入場料払ったことがないものですから。
 だけどここからがさらにきついと思うよ~

 ほら



 だいたい山の中のお寺なんてこんなものです。うちのほうで紅葉の名所といえば西山興隆寺。雰囲気がよくにてるんですよ。駐車場から山門までは4分か5分の道のりですが、やはり山道で、山門から上はなが~い階段がありまして、登って行くにつれ紅葉が赤くなるんです。



 大きなイチョウがあるところまでそっくり




 森の中に赤い色が透けて見えるのがきれいです。







 本堂にお参りして・・・・写真撮るの忘れてた・・・・
 下りるとき改めて下を見たら


 やっぱりすごいわ。
 それぞれのペースで上がったのでしょう、かの団体さんたちはもはやバラバラでした。
 なので下り道はゆったりと、こんな苔まで写しながら駐車場まで下りていきました。


 この時点で歩数は7000歩。昨日と同じね。だけどすべて坂と階段ですから疲れようが違います。バスに揺られて40分ほど休んだら今度は出雲大社です。

 出雲大社は何度か行ったことがあるのでどうでもよかったのだけど、いやいや、何度でもお参りしなくちゃ。だけどガイドはいらん。ここはね、お参りだけすればいいの。近くのお土産物やさん専属のガイドさんがいろいろ説明してくれてすべての建物を回るのだけど、ここはあまりにも整然と整えられて清々しくどこを見てもおもしろくない。ただ、檜皮葺の屋根だけはいつ見てもきれいだなあと思います。
 





 
 ちょうど七五三の晴れ着を着た子どもたちを何人か見かけました。



 女の子はきれいな着物を着てとてもかわいい。思わず「かわいいね」って声をかけたら、恥ずかしそうに、でもうれしそうに笑って、お母さんもにっこり。
 男の子は袴をはいて、柱の陰でばあちゃんにこんこんと言い聞かせられていました。「この着物はね、さっき写真撮ったお店に返さないかんのよ。よごしたらいかんの。」
 また別の子は、いきなり「ママァ~」と泣きだして、草履がぬげたまま足袋はだしで走っていきました。どうも言うことを聞かなくてママが先に行っちゃったみたい。これもまたばあちゃんが草履を拾っていきましたけど。つくづく平和なんだなあと思いました。

 歩きながら前々から疑問に思っていたことをガイドさんに聞いてみました。
 11月は出雲では神在月。神在祭があるようで、ツアーで募集していたりするのですが、神在祭ってどんなことをするのだろう。
 ガイドさんの話では、神事があるだけで特に賑やかなことはしない。だけど縁結びを願う人がどっと押し寄せてすごい人なんだそうです。「人が多いだけです。」とあっさりした返事でした。

 ぐるっと回って出雲大社特有の下り参道を帰ります。今来た道を振り返ると


 お参りするときに下っていくので、帰るときは登り道。ああ~
 お店にたどり着いたとき歩数はすでに一万歩を越えていました。朝、ホテルから湖まで散策なんてとんでもない、もう若くはないのでね。
 食事の後お土産にお菓子を買おうと思ったけど、気に入ったのがなくて・・・ああ、昨日のお茶菓子買っとけばよかった、と思ったのでした。

 午前中だけで一万歩はさすがにきつかった。何度も書きますが、出雲大社以外ほとんど坂と階段ですから。
バスの中でひっきりなしに咳がでだして皆さんにご心配をかけました。マスク持っててよかった。どうも少し熱もあったみたいです。のど飴もトローチもなめ尽くして、バスの中でうとうとしたら少しよくなりました。

 バスの席は最前列。しまなみ海道の夕日がとても綺麗に見えました。



 添乗員さんが帰りの挨拶で、「まだ紅葉が薄くて残念だったけど」と言われましたが、わたしは満足でした。本当にきれいな紅葉を見るなら京都とか北の方の紅葉の名所とかに行かなくては。だけどお寺へのお参りもできたし、昔両親といろいろなところの紅葉を見に行ったこととかを一人懐かしく思い出しました。 終わり

 ながながとおつきあいくださりありがとうございました。
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島根の紅葉名所巡り3 松江城

2018-11-25 10:58:20 | 旅行
 2日目、松江城へ向けて出発。昨日の疲れもなく調子いいです。昨日7000歩ほど歩いたのですが、これくらいなら楽勝ね。

 着きました。 大きな石垣もなく小さいお城に見えました。(わたしの基準は山の上にある松山城)


 ところが、緩やかな坂道が続いて、足は何ともないんだけど息がはあはあ(体重減らさんと)。あまり石垣も木も建物もないあっさりとした坂道をあえぎながら歩いて行くと、いきなり広場に出て



 天守閣。

 天守閣と言えば・・・・階段。それも半端ない急な階段というのはどこでも共通みたい。それが5階まであったのです。いや、これくらいはまだまだ大丈夫



 中は暗くてあまり写真は撮りませんでしたが、これはインパクトありました。巨大なムカデみたい。天守閣の屋根に飾られていた鴟尾(しび)です。

 天守閣と言えば、最後の守りの砦。これもどこも同じですね。各階解説が流れているのでよくわかりました。
窓の隙間から下を見ると



 鮮やかな紅葉には今少し。

 窓の真下に敵が攻めてくる道が見えます。



 最上階に上がると四方が見渡せました。



 海のように見えるのは宍道湖? 山陰まで来ると空の景色まで違っているように見えます。

 お城の道をきれいに掃き清めていた人に武家屋敷までの道を聞いたら、集合時刻には間に合いそうもないので城の周辺を歩いてみました。

 白の隣に神社、その隣に薄緑色の洋風の建物。松山の萬翠荘に煮ていました。中には中央の階段に赤い絨毯が敷かれて、左右に小部屋。内部の作りも似ていましたね。



 それから駐車場の方へ。駐車場のそばにはお堀があって


 堀川巡りの船着き場のようでした。これにも乗ってみたかった。

 ちょっとだけ消化不良というか未練を残しながらバスは次の紅葉の名所鰐淵寺へ。

 「バスを降りてから10分ほど歩きます。」

 ああ、そう?

 その道がこんな山道だったとは



 そそり立つような山の斜面と、岩の割れ目を流れる水



 木々の間からちょっとだけ山頂が見えたとき、ああ、あのあたりまでいくのかあ、とため息が出ました。だって、すでに坂道と階段ばかりを3000歩以上歩いていたのですもの。

 ちょうど50人ほどのウォーキング仲間の団体さんと出くわしまして、わたしとどっこいどっこいのお年頃。決していやがったりする理由はないのですけど(わたしも一応団体さん。10人ほどの)、前に出ようとしても人の壁、谷を見ようとしても人の壁、カメラを構えていれば後ろから人の壁が・・・・皆さん楽しそうにお仲間と話しながら並んで歩かれるのでね。

 このお寺、ちょうどもみじ祭の時期で、土日は車で駐車場まで来られないんですって。港からシャトルバスが出るそうです。そして10分ほどと聞いていた道は、坂道ばかりの15分・・・以上!    ー続くー
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島根の紅葉名所巡り2 足立美術館

2018-11-24 16:07:14 | 旅行
 バスは宍道湖中海の周囲を回って安来市へ。

 つきました。


 足立美術館です。外見は、まあ普通かな? アメリカの庭園専門誌で15年連続日本一を獲得している庭が有名です。近年マスメディアでよく取り上げられ、人気上昇中。入り口の庭の見える窓あたりからすでに人がいっぱいでした。



 紅葉の盛りにはもう少し時間がかかりそうです。


 白砂には一枚の落ち葉もなくて、動いているのはただ遠くの滝から落ちる水だけ。まさに静止画を見ているようでした。

 



 広い窓が額縁になっているこの場所、人が多くて額縁は撮れません。真っ正面から見ても全体は写せません。 

 
 きっと大風が吹いても木1本姿を変えないでしょうね。
 この景色を維持するのにいったいどれだけの手がかかっているのでしょう。
お庭の手入れのビデオもありましたが、ゆっくり見る時間はありません。日帰りよりは少しゆったりとしているとは言え、滞在時間は2時間の予定でしたから。

 ここは外へ出て眺められた場所



 落ち葉もそのままに、木々が風にそよいで動きがあります。わたしの好みとしては・・・・・
 やはり風や鳥の声を聞きながら自分で歩ける庭ー動きのある庭の方がいいかな。


 途中、お茶室があって、抹茶を頂きました。なんと金の茶釜で沸かしたお湯なんですって。お菓子は美術館オリジナル「白砂青松」上品なおいしいお菓子でした。お土産に買っておけばよかったとあとで後悔しました。

 お庭を見た後は横山大観の作品展示へ。「横山大観vs日本画の巨匠たち」龍、梅、リス、など同じようなテーマの作品を大観と他の日本画の大家の作品と並べて展示してありました。 考えてみれば横山大観のこと、名前だけが先行して作品についてはほとんど知りませんでした。迫力ある構図と大胆な筆遣い。竹内栖鳳とか川合玉堂とかと比べると一目瞭然。わたし竹内栖鳳の繊細な描き方とか、川合玉堂の淡い優しい描き方とかも好きなので、どちらがどうとかは言えませんが、並べてみることでそれぞれの作家の個性が互いに際立ってとてもおもしろかったです。解説も作品も丁寧に見ました。

 気がつくと集合時刻が!
 現代の日本画家の作品を走るようにして見てバスに戻ると、わたしが最後でした。ああ、2時間でも足りなかった。

 ホテルは松江市内、駅に近い場所にありました。
 わお!縦にも横にも寝られる。ここを一人で占領です。



 時刻は5時、町を散策しようと思えば時間はたっぷりありましたが・・・・あと5歳若ければね。わたし、けっこう貪欲に旅を楽しむ方なんですが自重しました。風邪引きが100%回復していたわけでもないし。
 シングルルームはほんとに快適。誰にも気兼ねなくのんびり過ごせました。

 食事です。


 バイキング形式でしたがちょっとお行儀よく盛ってみました。左上にあるのは焼きたてのサーロインステーキ。スタッフのお嬢さんが「お持ちしてもよろしいですか?」とにこやかに聞いてくれたのでつい、「はい」と応えてしまった・・・・ 大きくてこれだけでおなかいっぱいになりました。それにワンドリンクサービス。これはお肉に合うようにシャンパンを頼んで、リッチなお食事です。

 翌朝、

 朝ご飯は名物だというもずく雑炊をチョイス。そしてもちろんシジミの味噌汁です。
 なんと、お椀に半分くらいシジミが入っています。だけど、とっても小さいの。子どもの頃よくシジミを捕って遊びましたが、こんなにも小さいのは子どもの判断で逃がしていました。こんなに小さいのしかないのかな、大丈夫か?宍道湖のシジミ。



 早起きすれば宍道湖まで歩いて行けますよと説明を受けていたのですが、これもパス。あと5歳若ければね そしてその判断は間違ってなかったのです。 続く

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島根の紅葉名所巡り

2018-11-23 12:01:07 | 旅行
紅葉巡りはついに県外へ

 前々から是非行きたいところがありました。島根県にある足立庭園美術館。 今、横山大観の特別展示が行われているということで、何としても行きたいと思っていたのですが・・・・

 島根県て、うちからだと中途半端に近いんですよね。日帰りで行けます。だけど、早朝に出て深夜に帰れば別ですけど、ほとんどが車で走るだけの旅行になってしまいます。自分でドライブするにはしんどすぎる。公共の交通機関を利用するとー乗り換え乗り換えで1日ではいけないし、そこそこ近いので結構何回も行ってる場所もあるので丸二日かけて回るほど観光地も多くない。

 結局、1泊して美術館へも行くツアーに申し込みました。子守の合間を縫って美容院の予約をキャンセルして。

 「島根県の紅葉名所巡りの旅」
 
 ボタンで有名な大根島、足立美術館、松江城、鰐淵寺、出雲大社を巡ります。泊まりのツアーって大概が1室2名以上の観光ホテルが多いのですが、このツアーはおひとりさまでも参加できるんです。
 
 しまなみ海道を渡ってバスは休憩をはさみながらひたすら山陰道を走ります。こちらはさながら「やまなみ街道」かな? 山また山でした。



 山全体が広葉樹のところがたくさんあって、愛媛とは違ったスケールの大きい黄葉を見ることができました。とはいうものの、昔長野で見たような鮮やかな黄色とは違って、褐色の山です。南の方ですからね。こうしてみると、私の行動範囲の山がいかに植林された針葉樹が多いかがわかります。

 朝の8時ごろバスに乗り込んで、宍道湖が見えてきたのは昼前でした。



 昼食は大根島の由志園で。ここは牡丹だけでなく高麗人参の産地とかで、最初にお茶をふるまわれました。そのあとは企画ツアー定番のセールスでしたが。
 食事に出てきた高麗人参のスープ。大きな塊は豚肉です。



 実は、うちに高麗人参酒があるんです。いつ作ったのか覚えてないほど古い。わたしちょっと飲んでみたのですがめちゃくちゃ苦くてそのままにしてあります。その記憶があったので、苦いんじゃないかなと心配しましたが、おいしかったです。肉のスープの割にはあっさりとして、苦みもなく。鍋に少々高麗人参を入れるとあったまるんだそうですよ。

 食事の後はお庭を散策しました。

 小さな滝があったり 



 よく手入れされた苔の庭があったり


 朝もやのようにミストを流す演出も



 池に移りこんだモミジもきれい



 広すぎず狭すぎず、ゆったりと歩けるのがよかったです。

 ボタンの中には寒くなっても咲く種類もあるのですね。
 春のような華やかさはありませんが、戸外でけなげに咲いていました。

 


 そして温室ではたくさんのボタンが。



 牡丹の花びらでつくったディスプレイ



 こちらは、ベルギーのデザイナー、ダニエル・オストさんの作品


 日本で叙勲も受けている有名な人らしいです。牡丹と竹とのコラボ。形がユニークでおもしろい。これもクリスマスまでの特別展示だそうで、見られてラッキーと思いました。春、牡丹の盛りにもう一度来てみたいですね。

 旅の初めからきれいな場所が多すぎて一度に紹介しきれません。明日へ続きます。
















































































 

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大山牧場でバター作り

2018-10-06 09:47:59 | 旅行
 長尾寺を出て次のお楽しみは大山牧場でのバター作り体験。
 大山牧場=だいせん牧場と早とちりしたわたしはてっきり鳥取県へ行くものだとばかり思ってたのに・・・近くにある「おおやま牧場」だったのです。

 バスを降りると仙人のようなオーナーが迎えに来てくれていました。そこからせまい田舎道を歩くこと5分。よいお天気ののんびりした午後。先ほどのごちそうで膨らんだお腹が少しだけ緩んだかもしれません。

 

 工房に着きました。 

 真っ白いミルクのような毛並みのわんちゃんがお出迎え。



 ふく君といったかな。人なつっこくて写真モデルになるのがとっても上手。

 しかし

 はて、牧場はどこに? 
 どうもイメージしていた四国カルストのような牧場とはちがうみたい。
 素朴な木のベンチに座ってオーナーの奥さんから大山牧場についてのお話を聞きました。
 香川県には酪農家は少ない、その数少ない酪農家のなかでもジャージー種の牛を飼っているのはここだけだと。あの白黒まだらの乳牛はホルスタインというミルクの量が多い牛なんですね。ジャージー種は、茶色の牛。乳脂肪分の多い濃厚でおいしいミルクを出すのですが量がとっても少ないのでもうけにならない。だから自家製のチーズやケーキに加工して経営を工夫しているということでした。ここで作ったロールケーキや焼き菓子は東京の紀伊國屋デパートで販売しているのだとか。孫に安心して食べさせられるように不要な添加物はいっさい使ってないということでした。こういう言葉、ばあちゃんたちには弱いのよねえ。あとでいっぱいお買い物をしました。

 さて、お話上手な奥さんと違ってオーナーさんは寡黙な人。白髪交じりの長髪を後ろで束ねて、ひょうひょうとした風貌でした。実はわたしの知っている人にもこんな人がいるんです。ちょうど年格好もにています。そう、若かりし頃ロングヘアがはやって、男の子みんなが肩まで髪を伸ばしていた世代の人。

 バター作りは至って簡単でした。
ミルクとクリームの入った瓶をもらって



 ひたすら上下に振る。



 振る 振る 振る 振る 振る ただこれだけどなんだか楽しい~
 
 「六分経過」と添乗員さんの声

 まだまだ 振る振る振る

 10分過ぎても変化無し。疲れてリタイアする人もでてきました。 うまくいかないときは1時間振ってもだめ、と脅迫めいたオーナーさんの言葉に、みんな必死です。
 そのうち
 おや?なんだか手応えが違ってきたぞ。ずっと液体がパシャパシャするだけだったのですが、ゴトゴトという音が混じり始めました。



 もうちょっと、と言われてさらに振り続けます。すると


 おお!かたまりはじめた!
 ここからはゆっくりと瓶を回して形を整えていきます。



 大きく一つにまとまるはずが・・・・ちょっと振りすぎたんですって。もうこれ以上どうにもならないそうなのであきらめました。

 お楽しみ、試食タイム。小さな塊でよかったかも。二つほどふたの上に取り出して



 配られたクラッカーにつけて食べてみました。



 まだ水分を多く含むバターは、ホイップしたようにふわふわで脂っこくなくさっぱりしていました。これならいくらでも食べられそう。だけどみんなに食べさせたかったので、残りは持って帰りました。

 このあとソフトクリームをもらって食べ、東京でしか売ってないというロールケーキやチーズを買って帰りました。

 ふく君。お見送りせずにお昼寝タイム。



 このバター、帰ってあけてみるとたくさんあった玉が固まって一つに。しかも締まって普通のバターのように固くなっていました。バスの揺れがバター作りに適していたのかも。残った液体は牛乳なのでそのまま飲みました。低脂肪牛乳? いや脱脂ミルク? これを乾燥させたら脱脂粉乳か?

 最後にいったのは讃岐ワイナリー



 いやあ、香川県でワインの生産をしていたとは。
 ここの目玉商品は「さぬきレッド」という赤ワイン。お値段もなかなかのものでしたが、試飲してみるとなかなかおいしかったです。(すみません、赤ワインの味、よくわからないもんで。わたしはくせのない白が好みなの)いろいろ迷いましたが、讃岐レッドのノンアルコールというのをかってみました。





 飲んだ感じは? う~~ん? ワインというよりブドウジュースに近いかな? ジュースとなるともう少し酸味があったほうが・・・・そして沈殿物がすごい。ポリフェノールたっぷり、と思わせる飲み物でした。

 この讃岐レッド、何とかというブドウとヤマブドウとを掛け合わせたブドウが材料になっています。


 
 デラウェアより小さくてヤマブドウより大きい、とってもかわいいブドウです。まだ色づいていません。以前旅行でヤマブドウの干しぶどうを買ったのですが、そのとき普通のブドウよりポリフェノールやミネラルがうんと多いと言われました。野ブドウのDNAの混じったこのぶどうもそうなんですって。健康のためにも良さそうですね。

 ワイナリーのうらからはこんな景色が見えました。



 向こうに見えるのは小豆島。いつのまにかこんなに海に近いところまで来ていたのです。


 菜懐石の「静」バター作りの「動」ゆったりと、しかし楽しく充実したバス旅行でした。
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長尾寺の菜懐石

2018-10-05 12:13:57 | 旅行
 バス旅行のちらしで「菜懐石」と「手作りバター」の文字を見つけ、とびつきました。なんの予備知識もなく調べもせず、家族にどこに行くのかときかれて、さあ、大山牧場とあるからあのへん、といい加減に答えてバスに乗ってみればー
 長尾寺は、87番札所でしょ?と隣席の人に言われて、はあ、そうだったのか。



 もう40年くらい前にお四国参りをしたことがあるのですが(それも2回も)この景色には全く記憶がありませんでした。

 本坊膳所へ案内されました。

 玄関横にお庭へ入る門があって



 すてき。

 
 さて、本題に入る前に住職さんのお話から得たうんちくを少々。興味のない方は読み飛ばしてください。

 1 この長尾寺は、天台宗

   びっくりです。そもそも四国八十八箇所は真言宗の空海(弘法大師)が定められたお寺。それ  になぜ天台宗が? 八十八か寺の中には何カ所か天台宗があるそうです。


 2 「同行二人」どう読む?

   見学に来た小学生は「どうこうふたり」と読むそうです。
   正しくは「どうぎょうににん」八十八箇所参りをするお遍路さんには常に弘法大師がついてい  らっしゃる。ということです。

 3 誤変換・・・ JA 接待 もう懲りた

   ○ のうきょう→農協→JA 正しくは納経 最近ブームの御朱印を受けると言うことですが、お四国さんは納経なんだと、霊場会長さんががんばっているそうです。御朱印を受ける場所は納経所。ははは・・・がんばってください。何もかもローカルが消えて全国統一されてしまうのはわたしも反対す。

   ○ せったい→接待=もてなしの見返りに自分にとっての有利を求めること 正しくはお接待 お遍路さんに食べ物や休憩所などを無償で提供すること。これはお遍路さんには御大師様がついていらっしゃるからそのためにおもてなしをすることだそうです。
   
   ○ もうこりた→もう、懲りた  正しくは亡己利他 縦書きにしてレ点をつけるとわかりますが、己を亡くして他を利する、こと。これがお接待の精神だということです。これぞ元祖ボランティア精神。いまもお接待の風習は残っています。四国が誇る精神文化だと思います。


    わかりやすく宗教的な押しつもなくく楽しく聞かせて頂きました。  

 こんなお話を聞いているうち食事の用意ができましたとのご案内。

 広々と新しい建物でした。トイレがすてきなんですよ。

 

 まるで高級旅館か割烹のようなしつらえで、食堂は先ほどの前庭と、東屋のある裏庭と両方が見渡せる広間にテーブル席でした。足元が畳ですので素足にもやさしい。



 出てきたお料理は、もちろん精進料理です。

  焼き胡麻豆腐(右上)
  かごの中上  エリンギと小松菜煮浸し 菊の花
      左  白和え
      右  ずいきとタマネギ黄身酢がけ
       
 
 
  下のほうだけアップ
   上から左回りに
   卯の花稲荷 オクラ巻き金山寺味噌 玉こんにゃくの麹煮 にんじんカステラ
   かぼちゃ団子 ウサギにんじんと丸十(さつまいも)レモン煮 栗素揚げ  



   椀物ーバターナッツ豆腐 椎茸旨煮 冬瓜 インゲン 生きクラゲ 酢橘 道明寺麩



   揚げ物ーイチジク なす レンコン ベビーコーン 穂じそ 



   小芋甘味噌かけー写真なし

   二色湯葉 彩り野菜 ひじきの旨煮 ジュレ掛け



   二色の湯葉は白大豆と黒大豆から作った物

   ご飯



   ふたを開けると


   栗ご飯でした。敷物は、このお寺に伝わる古い絵手本帳をコピーしたもので、小菊の図柄でした。
   
   そば 薬味のネギの細さにびっくり。


   デザートー甘酒羹 りんご。甘酒は麹から作ったアルコールのないものです。

  いかがですか? もうおなかいっぱいでしょ?でもまだあるんです。食後通されたのはひろいお茶室。ここで抹茶をいただきました。お菓子は



 甘納豆入りおはぎ。一口サイズで、普段のわたしならぱくっと食べてしまうところでしたが、丁寧に小さく切って
 ほどよい甘さでいくらでも食べられそう。わたしおはぎ大好きなんです。

 お茶室に行くまでに小さな中庭がありました。



 お茶を頂いている間、住職の奥様がいろいろお話を。この方が調理場しておられるのでした。 どおりで繊細で愛らしいお料理だったわけだ。料理についての質問にも答えてくださいました。
 今日の料理に使われた野菜は約五十種類。大半が地元で採れた物で野菜などは出汁を取ったりして余すところなく使い切るとか。ご飯に添えられていた昆布も出汁を取った残りをつかっているとか。そしてお運びのお手伝いさんは近所の主婦の方。仕草が洗練されていたなあ。
 
 旬の新鮮な材料を丁寧に調理していただく、これぞ贅沢というものでしょう。
 来て本当によかった・・・初めて出会ったツアーのお仲間と、しみじみと語り合いました。

 残った時間で本堂と大師堂にお参り。ここで本堂の作りにびっくりしました。最初のお話で、他のお寺とは少々違っているとはいわれてましたが、

 正面がガラス張り。ご本尊が見えません。(わたしたちは本堂の中で拝んではいましたが)
見えるのは自分なんです。したがって、自分に手を合わすことに。
 わたし、はっと思ったんです。これはこのお寺のしかけなのか? 
 なぜなら奥の見えない観音様が「御仏は己が心に」そうかたりかけているように思えたのです。
 何らかの救いを求めてお参りする人々に、自分の中の仏なるものを見つけなさい、救いはあなたの心にあるのですよ、と。
                      注 あくまで個人の感想です

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