松山市にある椿神社
正式には伊予豆比古命神社と言いますがその神社の祭典を、伊予人は親しみを込めて椿さんあるいはお椿さんと言っています。この祭りは毎年旧暦の1月7,8,9日に行われますが、今年は2月3日の立春に近く3日間とも平日という年回り。
大変な混雑なので今までわざわざ行くことはありませんでしたが、ちょうど松山市に出かける日だったので帰りに寄ってみることにしました。平日だしいつもよりは人も少ないでしょう。ただ、問題は駐車場です。
伊予豆比古命は縁結びの神様、商売の神様といわれ義妹は毎年必ずお参りに行っているようです。そこで駐車場はどうしているかと聞いてみたら、「一緒に行こうかな」という返事。それは願ったりかなったり。待ち合わせ場所で待っていたら弟もくっついてきた(笑)3人になると漫才みたいな珍道中になるのです。
毎年停めているという場所に車を停め約1キロの参道を歩きます。
私が椿祭りに来るのは実に50年ぶり。ずいぶん様変わりした様子を楽しみながら歩きました。
まず、人が少ない。
50年前は満員電車の中のように人がびっしりで、手を放してもバッグが地面に落ちないほどでした。1時間歩いても10メートルほどしか進まず本殿にたどりつくのに2時間も3時間もかかったのです。その記憶があるのでわざわざお参りに出かける気にもならなかったのですが、この日は両側に並ぶ露店も眺めながら歩くことができました。
露店の種類も様変わりしていました。福岡の明太子、大分のはしまき、長崎のベビーカステラ・・・県外からの露天商が結構いました。びっくりしたのはトルコのケバブまで売っていたこと。しかも2軒も。売っている人は外国人の風貌でした。
その中で変わらないのは
椿さん名物「おたやんあめ」金太郎あめのように切っても切ってもお多福の顔がでてくる飴です。この店は2軒しかありませんでした。しかも短く切った飴が多かったです。わたしは孫たちに見せるために長いのを買いました。ところが持って帰る途中ちょっと車にぶつけたら割れてしまったのです。こんなにもろいものだったかなあ、割るのにもっと苦労したような記憶があるのですけど。
本殿に近づくと、ちょうちんで飾られた鳥居がありました。
これも昔と変わらない縁起物を売るお店。
お参り上級者の義妹について本殿脇の階段を登っていきました。
左に見えるのが奏者社。
えーと、義妹に説明されてもよくわからなかったけど、神社のホームページによると
伊予豆比古命と伊予豆比売命を乗せた船を、神社左の船山にともづなを引いてお迎えした神様を祀っているそうです。故事に倣いお取次ぎの神様として本殿参拝の前にお参りするのだそうです。
けれど、本殿を参拝してからこちらへ下りてくる人の方が多くて、正面からはよく見えませんでした。
本殿には3か所の遥拝所が設けられていて、警備の人が中央に固まらないようにとマイクで誘導していました。昔は一か所だったかな?記憶があいまいです。とにかく人が多くて拝んでいると後ろの人が投げたお賽銭が襟元に入るのだとか、そんな話もあるくらいでした。が、この日そんな混雑は全くなくお参りを済ませて本殿の回廊へ。
左の壁には、地元の高校生が奉納した干支の絵がずらっと飾られていました。
左の壁には、地元の高校生が奉納した干支の絵がずらっと飾られていました。
右側はたくさんの燈篭、ちょうちん。夜はきれいでしょうね。
ここでおみくじを買いました。 なんと、大吉。私大吉を引いたことってめったにありません。今年はよいことがあるかな?
これは多分お多福の絵馬
本殿右わきに出て来て下を見たところ。
昔の記憶に残っている人出と比べると信じられないくらい人が少なくて寂しいくらいでした。
おみくじを結ぶところがありましたが、義妹は一年間持っていて翌年ここへ結ぶのだそう、そういえば去年のおみくじらしい色の違うのが結んでありました。なので私も参拝の先輩に倣って持っていることにしました。
わらで作った宝船かな?これ、多分手作りです。昔大きいのは1万円を超えると言っていましたが、今は?
お参りを済ませて、楼門脇のお店で椿饅頭を買いました。
タルトで有名な一六本舗が、椿祭り限定で売っているのだそうです。とにかく買い物も先輩に倣って・・・
桜餅と同じ道明寺粉を使ったお餅でした。下に椿の葉が敷いてあります。要するに葉っぱを変えただけの桜餅。見た目には椿よりもおっ〇いに見えましたけど。味はもちろんおいしいです。
露店の間に広々とテントを張った野外食堂のようなところがあって、うどんとか焼き牡蠣とかおでんとかを食べられるようになっていました。こういう所、一人だと絶対入らないと思うけど3人だと「面白そうだな」となるのです。三津浜焼を食べることにしました。私が帰りを急いでいたからでもあります。目の前で次々と焼けるのをぱっぱっと皿に入れてくれました。大きさがずいぶん違っていたんです。そんなこと気にしてはいられないくらい忙しそうでした。
お皿が汚れているのはそのぱっぱっぱのせいですからね。弟に上げたのは全体がお皿からはみ出していました。中にキャベツがたっぷり入っていました。キャベツ高いのにねえ。広島焼とは焼き方と具材が違うそうですが、ふつうにおいしいお好み焼きでした。
テントを出たころから大風が吹き出しました。お土産にチョコバナナを買っていたら突風が吹いて小さなテントは吹き飛ばされそうでした。慌ててテントの柱を捉まえましたけど、ほかのテントも張り紙が吹き飛ばされ、商売どころではない状況になってしまいました。
椿さんの頃はもっとも寒くそれが過ぎると春が来るとの言い伝え通り、椿さんの期間中、今冬最大の寒波が来るということで、愛媛県にさえ大雪注意報が発令されるような天候の日でした。人出は少ないし(売り上げも少ない)寒いし、風でテントは吹き飛ばされそうになるし、露天商の皆さんには何ともお気の毒な日ではありました。
寒さで震えた私たち、やっぱりコーヒーも飲みたいねえというわけで参道のそばにあるカフェに入りました。なんだか厨房が忙しいらしくコーヒーがでてくるまでなかなか時間がかかりました。が、その間、久しぶりの3人でおしゃべりができて楽しかったです。私が早く帰らなけらばならないのでゆっくりできなかったのが残念でした。
お椿さん、仲良し三人組でお参りできて、よかったですね。しかも、大吉とは。「こりゃあ春から縁起がいいわい」ですね。
私は大吉なんて、引いたことないなあ。
ほんとに昔の賑わいがない上に、突然の強い風、露店の方にほなんとも気の毒な。トラさんだったら、どういうかなぁ? こういう伝統は大事にしていきたいですね。
弟さんご夫婦とお参りなんて、羨ましい限りです。
松山に、こんなに由緒があって、賑やかなお参りがあるんですね、
今度、道後出身の友人にもきいてみます!
お土産や露天、食べや物には、土地柄が反映されていて、面白いです。
こちらて、牡蠣焼きなんて考えられませんw
あた子さん、先日のご返信は、
こちらが勝手にしたことなので、
どうぞお気になさらないでくださいね。
お寒いでしよう?お気をつけてお過ごしください。