日曜日の朝、うちのほうではこの冬最高の寒さだったようです。 なぜなら、
水が出ない!
どうも水道管が凍ってしまったらしいのです。 すでに前の晩、10時前にその前兆があったのでちょろちょろと水を流していたのですが、全く効き目がなかったようです。
犬の水入れの氷りも厚さが最大、かわいそうに犬たちは氷をなめて乾きをうるおしたような。
雪は地表にぱらっと振りまいた程度でしたが、道は真っ白で、凍っていました。 さて、車を出していいものかどうか。 この日少し早起きして行きたいところがあったのです。 カメラを持って歩いていくか。
ところが
カメラが動きません 2台とも。
うっかりカメラを車の中に置きっぱなしだったから、寒さにやられちゃったかしら。
きょうはとうどうさんを燃やす日だから、燃えているところを撮りたかったのです。
とうどうさん。
中予にはこうした風習はなかったのではないでしょうか。子どもの頃の記憶をたどっても、思い浮かびません。
東予では、お正月のしめ飾りを各家庭から持ち寄って、小正月の早朝に燃やします。 (燃やすことを「はやす」と言っています。
その残り火で、お餅を焼きそれを食べると一年間の無病息災でいられるとか。所によってはぜんざいなどが振る舞われるようです。
1月14日、とあるところで見かけたとうどうさんです。
きれいな円錐形の藁のピラミッド。 正月を過ぎるとあちこちに見られるものです。
本来は松の内が明けてから、各家のしめ飾りを集めてこのような形に作り、15日の小正月に燃やしてしまうのですが、15日が成人の日でなくなってからだいぶ事情が変わってきたようです。 今では松の内が明けて初めての日曜日に作り、小正月に近い日曜日に燃やすところが増えてきました。
気の早いところでは冬休みに入ってすぐの日曜日に、もう、とうどうさんの形ができているところがありました。 子どもたちの休みに合わせたのでしょう。
そういうところでは肝心のお飾りは、燃やす日までにそれぞれが持ってきて勝手に縄にはさんでいくようです。
一般的には子どもたちが各家を廻ってお飾りを集め、老人クラブの人などがそれを挟みながら作り上げます。 子どもたちの親世代が食事などの世話をし、貴重な3世代交流の場になっています。 とうどうさんを作るということは、地域の力を示すバロメーターのようにも思います。 集落によっては子どもが減ったり、作る人が高齢化したりして、とうどうさんを作らなくなったところも多いのです。
朝に弱いわたしは、とうどうさんの燃えさかる火を見たことがありません。 あ~あ~、せっかくのチャンスだったのに、カメラが動かなくてはねえ。
とうどうさんの撮影をあきらめてマニュアルを引っ張り出して読み返しているうち、ふと気がついてバッテリーを充電したら・・・・
動きました
もう一台はディスプレイをよくよく見たら、撮影可能枚数0、つまりカードがいっぱいということですね。 こちらも不要な写真を消したらシャッターが押せるようになりました。
寒さでわたしの頭も凍っていたみたい
それから撮ったのがこの写真。
粉砂糖を振りまいたくらいの雪の上に、レースのような車のわだちと犬の足跡。 早朝から散歩したのかしら。 人間の足跡がないのが不思議ですが。
雪は、すでに溶け始めていました。
燃えるとうどうさんは結局写せませんでした。 燃えかすでもあるかしらと確認に行きましたら
雪がなければどこで燃やしたのかも分からないくらいにきれいさっぱり片付いて、多分、稲藁についていた米か、焼いた餅のかけらかが落ちているのでしょう、セキレイが2羽、一生懸命拾っていました。