あた子の柿畑日記

田舎での日々の生活と趣味のレザークラフトについて

山の中の一本道

2022-12-02 23:34:21 | 山登り・里山歩き
  毎年地元の新聞に、春は桜の、秋は紅葉の名所が特集されます。たいていはすでによく知られている場所ばかりなのですが、今年はちょっと違った場所が紹介されていました。
 東温市松瀬川の奥にある五柱神社。 私は初めて聞く名前でした。なんとなく曰くのありそうな・・・・
 松山市から帰るとき、桜三里を走る国道から左にそれた場所です。 京都の紅葉は堪能しましたが、地元の紅葉は見に行けていません。松山市からの帰りに寄り道することにしました。
 
 桜三里の紅葉はだいたい勤労感謝の日頃がピークになります。
 
 実際はもう少し黄色が鮮やかでしたが、南国の紅葉はこんなものです。



 山へ山へと入っていくと分かれ道があって神社へは左に行くようにと看板がありました。
 
 神社はすぐわかりました。この山奥に車が数台停まっていたからです。 ははあ、新聞を見て訪れた人たちですね。紅葉はちょっと早いかな?
 
 
 




 
 京都の圧倒的な紅葉を見てきた後ではやや見劣りはしますが、普段はほとんど人が訪れることもないであろう山奥の神社は静謐な空気が流れて心が洗われるようでした。

 
 石碑が二つ

 
 
 
 その石にはマメヅタがはりついていて面白いものが出ていました。
 
 
 これって・・・胞子なの?
 
 
道を挟んで川の方には大きな枝垂桜。地元の方がお世話をしているらしく募金箱が設置されていました。これは、春にもう一度来なければね。



 さて、帰り道ですがー

 わたしはこの道は旧街道ではないかと考えました。国道ができるまでは狭い曲がりくねった道が中予と東予を結ぶ道だったそうです。若いとき一度だけ夫が走ってくれたことがありますがどんな道だったか記憶はありません。そうだ、一度くらい旧街道を走って帰ってみよう。旧街道は途中で国道に合流していたはずです。
 
 そこで、もと来た方向とは反対方向に車を走らせました。
 
 走り始めたころは廃屋がぽつりぽつりとありました。

 
 狭いけれど舗装された道です。
 路肩の弱いところにはコーンが置いてあり、標識には14tの表示がありました。これって14tまでは通っていいということ?
 


 多分自然の木だと思うのですが、モミジがきれいでした。







 道はどんどん山の中に入っていきました。
 ついには谷底の川のそばまで下ってきました。



 道幅はますます狭くなりましたが、わたしは特に不安も感じませんでした。
 
 
 だって舗装されているということは、今も利用されている道と言うことでしょう? 狭いのは田んぼの中の道で慣れています。むしろ、両側が水路になっている田んぼ道より、片方が山になっている道のほうが走りやすいです。さいわい山際に側溝はありませんでしたから、山際に寄りすぎて脱輪するということもないですし。2,3か所小さな落石がありましたが、そこだけは石を踏まないように走りました。こんな山の中でタイヤを痛めたくはなかったので。
 
 それにしてもなんというきれいな眺め



 
 ところどころに広い場所もあって、車をよけることもできました。 この道で一台だけ私を抜いていった車がありました。
 ただ一つ気がかりと言えば、合流する地点になかなか着けないこと。旧街道がこんなに長く続いていたかなあ? 自分の位置を確認しようにもスマホはアンテナが1本もたっていませんでした(車にナビはありません)
 
 かなり走った末に、やっと上に上がる道を見つけました。
 
 写真の左上の方です。



 ほら!ガードレールが見えます。



 広場には看板があって「愛媛トヨペットの森」とありました。 トヨタ自動車の販売会社ですよね。
 
 ん? 自動車販売会社の森?
 
 状況がつかめないでいると、先ほど追い抜いて行った車が上から下りてきました。すれ違う時私は桜三里へ上がる道かと尋ねてみました。ところが!!
 この先上がることはできるが行き止まりだというのです。
 ええ~~ 旧街道じゃなかったのか。その方の言うには引き返すしかないということでした。仕方がない、広場で車を回転させもと来た道を引き返しました。ここまで30分も走ってきたのに。 
 
 五柱神社の鳥居を過ぎ、道案内のあった別れ道のところまで来てやっと気が付きました。旧街道はもう一つの道だったのか。けれどもこれ以上の冒険はやめて、国道まで引き返し、いつもの道を帰ってきました。
 
 ところで、 
 私より先に帰っていった車が途中の広場に止まっていたのです。あの人は何のためにわざわざ行き止まりまで走っていき、すぐに折り返してきたのか、そしてどうしてこんなところに停まっているのか。疑問がちらっと頭をかすめました。迷彩服を着ていたから猟師さんだったのかなあ。
単に休憩していただけかもしれませんが、もしかしたら道を間違えた白髪頭のばあさんが無事に帰ってくるか気になったのかも。
 そして、自分はしっかりしているつもりでもはた目にはずいぶんあぶなっつかしいことをしているのではないかと、ちょっぴり反省しました。
コメント (2)
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