2012年8月17日、
上賀茂神社前の明神川沿いは代々神社に仕えて神事を運営してきた社家の家々が並んで、重要伝統的建造物群保存地区となっています。


大きな楠の木がある藤木社の横を通り過ぎて、

さらに東に少し行った所に、旧社家、梅辻家の住宅があります。

こちらも今年の夏の文化財特別公開で公開されていました。
梅辻家は上賀茂神社の神主に就任することができる七軒の社家「賀茂七家」の一つで、長屋門、主家、書院などが京都市指定有形文化財になっています。

高貴な客人を迎える玄関・式台(表玄関)。

玄関の左奥にある大戸口(内玄関)は鳥居の形をしています。

主屋は切妻造りで、屋根の高さは上賀茂神社の一の鳥居より低くするように定められていました。
書院は江戸時代の御所の御学問所を移築したものと言われています。

縁側の下には、庭に降った雨を排水する仕組みの石組みがあります。

門近くの中庭にある祠は「御印殿」と言われ、神主である当主が常に上賀茂神社の実印を携帯して、家に帰った時にはこの中に印を収めて鍵をかけていたということです。