10月の3連休(2022年10月8~10日)に行ってきた上高地、2日目のご紹介です。この日は、河童橋からもよく見える岳沢カール(氷河が削った跡)を登って、岳沢小屋(2,170 m)をゴールとして目指すことを計画していました。標高差が約700 mありますが、ここまでなら技術的にはそんなに大変じゃないようです。家族のだれかが体力的に無理だったら途中で引き返す予定です。天気予報はくもりでしたが、山の天気は変わりやすいとよく言います。さて、どうなるでしょうか。
穂高連峰、岳沢カール方面。
明神岳。
この岳沢カールの上部を目指します。中央のピークは、ジャンダルム(3,163 m)かな。
河童橋を出発。
あまり見たことのない枝分かれの木。
岳沢湿原のあたりは木道になっています。
シダなどの草が黄金色に色づいています。
木が立ち枯れしているということは、水量が増えたということなのでしょうか。
魚がいました。上高地といえばイワナが有名ですが、放流されたカワマスやブラウントラウトが増えてしまったということと、その3種で斑点の模様が似ていることから、どの種類なのか簡単には判別できません。野生動物ということでは、新島々から上高地までの道程でニホンザルに2回遭遇しました。
分岐点で、まっすぐ行けば、明神池、左に行けば岳沢と出ています。我々は左に行きます。
すぐのところに岳沢登山口があって、さっそく上りの道になります。10番(1,520 m)と書かれています。
巨木が倒れたところを、コケがおおっています。コケが多いということは、湿度が高い、つまり雨や霧が多いのでしょうね。
岳沢風穴(7番)。夏は冷たい風が出てくるそうです。
岳沢カールのガレ場に出ました。
上高地が下に見下ろせます。左の山は、六百山(2,470 m)と奥に霞沢岳(2,646 m)。
西穂高岳の峰々がよく見えます。
名前はわかりません。高山植物でしょうか。
ガレ場を出て、また森の中を歩いていきます。
西穂高岳方面。
ここまで来ると、木々がけっこう色づいています。
ゼニゴケ、スギゴケ。
2番(2,030 m)、胸突八丁まで来ました。
ナナカマドのような赤い実、ブルーベリーのような紺色の実がなっています。これを食べに来るのでしょうね、小鳥をときどき見ました。
もう1度、ガレ場を越えます。娘には、モンベルのザック、レインスーツ、トレッキングポール、キャラバンの登山靴を揃えました。ちょっとした出費です。娘は、両親よりも楽々登っていく感じで、あまり疲れなかったそうです。長年バレエを習っているので、筋肉やバランス感覚が鍛えられているのかもしれません。
カールの上端の先は、屏風のような岩壁が立ちはだかっています。
この岩壁の上が、左の奥穂高岳と右の前穂高岳をつなぐ吊尾根です。
明神岳。
前穂高岳のピークはこの方向ですが、ここからは見えてないかもしれません。
なんとか12時ごろに、目標の岳沢小屋(2,170 m)に到着しました。家族で一番ばてたのは私です。
ここのテラスからの展望はいいです。
左の六百山と、中央の霞沢岳。
中央の奥は乗鞍岳(3,026 m)。その左のほうは雲海になっているようです。
1時間ほど滞在して昼食を摂っているうちに、雲が上がってきました。
この後すぐ下山しましたが、天候はどんどん悪化して、けっこうなドシャ降りになってしまいました。足元はすべりやすくなり、視界も暗くなり、弱点の右膝の痛みでスピードは上げられず、家族には置いていかれる中、必死で下りました。ただただ怪我しないようにていねいに下りる一念で、無事、宿までたどり着きました。軽登山のつもりでしたが、恥ずかしながらとてもたいへんな山行でした。
私も過去数回行きましたが、いつも横尾経由で槍ヶ岳方面しか行ったことがありませんでした。
上高地から見えていたのが岳沢なんですね。いつか涸沢から穂高へと思っていましたが、岳沢からというルートの可能性も?いや前穂経由では無理か。
それにしてもお嬢さんは凄いですね。wakabyさんも膝は大事にされて下さい。
槍ヶ岳とか行かれているのですね、凄い。
岳沢からは前穂高岳に登れますね。前穂高岳から吊尾根を縦走して奥穂高岳(あるいはジャンダルム)に行くルートがあるようです。
いずれにしても、私には無縁(無理)な世界ですが。
娘は大人になったら、こうした山に登れそうですが、あまり危険には近づかないでほしいものです。