久保が抜けても安定した試合運びで首位を走る東京相手に,先制されながらも追い付いての引き分けは,充分に評価に値する試合だったと言える。掲示板には昨日下位のガンバ相手に勝ち点1に留まった鹿島のサポーターから送られた「ありがとう!」という謝辞が載っていたようだが,ミシャが「(大勝の)次の試合が大事」というコメントで引き締めた効果がしっかりと出た試合となった。
シュート数では札幌が上回り(C16:F12)ながらの引き分けは,幾分の悔しさが残る結果ではあったが,スプリント回数では大きく差をつけられている(F200:C170)ことを考えると,妥当な結果だったと見るべきだろう。特にDFのスプリント回数は札幌の3人が平均12回だったのに対して,東京の4人の平均は20回。札幌が数多く繰り出してきた素速いカウンターに対応した結果と見ることも出来るが,実際はラインを高く保ち,CBの二人も攻撃に参加するフォーメーションと積極的な攻撃意識故と見る方が正しいだろう。
しかし今日の札幌の守備は,前線への攻撃参加こそなかったものの,ディエゴ・オリヴェイラと永井というリーグ屈指とも言える厄介なツートップに,充分な態勢から1本もシュートを打たせなかったことが,流れの中からの得点を許さなかったことに繋がった。これまで「あと半歩詰めていれば」という苦い場面を何度も経験してきたが,ここに来てその経験が活きてきたという印象だ。F東の攻撃の要とも言えるディエゴ・オリヴェイラが途中交替させられたことが,その何よりの証左だ。
前半効いていた高萩のフィードは,宮澤と途中交代で入った深井に加え,下がったチャナティップの積極的な守備などが機能して,後半はしっかりと抑えていた。F東はそこが後半の誤算だったかもしれない。
一方の札幌は,白井が前節まで見せていた切り込んでのクロス,というプレーがすっかりなりを潜め,相変わらず左からは福森の左足による長いボール頼み,という攻撃に戻ってしまったという印象を受ける。
ただ後半開始直後の同点弾はいつもながらのチャナティップの中盤での粘り強い守備とスルーパスから始まり,菅のクロス,武蔵の当てに行ったにも拘わらず芯を外したシュート,それに「持ってる」ジェイの不随意プレーという,まさに必然と偶然が織りなす見事なゴールだった。終了間際の怒濤のCK連続攻撃は実らなかったものの,首位が肝を冷やしたのは確かだ。
残り10試合。ルーカス・フェルナンデスをどう使うか,アンデルソン・ロペスの回復具合は,等々疑問点は山積しているが,首位のチーム相手に引かずに普通に攻め合った,という事実は冷静に考えてみると凄いことだ。中野の奮闘に刺激を受けたであろう岩崎が,過酷なリーグ戦の中で覚醒することを強く願う。
シュート数では札幌が上回り(C16:F12)ながらの引き分けは,幾分の悔しさが残る結果ではあったが,スプリント回数では大きく差をつけられている(F200:C170)ことを考えると,妥当な結果だったと見るべきだろう。特にDFのスプリント回数は札幌の3人が平均12回だったのに対して,東京の4人の平均は20回。札幌が数多く繰り出してきた素速いカウンターに対応した結果と見ることも出来るが,実際はラインを高く保ち,CBの二人も攻撃に参加するフォーメーションと積極的な攻撃意識故と見る方が正しいだろう。
しかし今日の札幌の守備は,前線への攻撃参加こそなかったものの,ディエゴ・オリヴェイラと永井というリーグ屈指とも言える厄介なツートップに,充分な態勢から1本もシュートを打たせなかったことが,流れの中からの得点を許さなかったことに繋がった。これまで「あと半歩詰めていれば」という苦い場面を何度も経験してきたが,ここに来てその経験が活きてきたという印象だ。F東の攻撃の要とも言えるディエゴ・オリヴェイラが途中交替させられたことが,その何よりの証左だ。
前半効いていた高萩のフィードは,宮澤と途中交代で入った深井に加え,下がったチャナティップの積極的な守備などが機能して,後半はしっかりと抑えていた。F東はそこが後半の誤算だったかもしれない。
一方の札幌は,白井が前節まで見せていた切り込んでのクロス,というプレーがすっかりなりを潜め,相変わらず左からは福森の左足による長いボール頼み,という攻撃に戻ってしまったという印象を受ける。
ただ後半開始直後の同点弾はいつもながらのチャナティップの中盤での粘り強い守備とスルーパスから始まり,菅のクロス,武蔵の当てに行ったにも拘わらず芯を外したシュート,それに「持ってる」ジェイの不随意プレーという,まさに必然と偶然が織りなす見事なゴールだった。終了間際の怒濤のCK連続攻撃は実らなかったものの,首位が肝を冷やしたのは確かだ。
残り10試合。ルーカス・フェルナンデスをどう使うか,アンデルソン・ロペスの回復具合は,等々疑問点は山積しているが,首位のチーム相手に引かずに普通に攻め合った,という事実は冷静に考えてみると凄いことだ。中野の奮闘に刺激を受けたであろう岩崎が,過酷なリーグ戦の中で覚醒することを強く願う。