通常の心理能力(システム1、2※)すなわち、認知・学習・思考能力ではない、特別な心理能力(サイキック・パワー)のうち、誰でも比較的習得しやすいもの、すなわち超能力ではない、心の高次元(システム3,4)のスピリチュアル系の能力について、その訓練法をシリーズで紹介しようと思う。
※システム1:条件づけなどによる直感(無自覚)的反応。身体運動時に作動。
システム2:思考・表象による意識活動。通常の”心”はここまで。
システム3:非日常的な超意識・メタ認知・瞑想(マインドフルネス)。
システム4:超個的(トランスパーソナル)・スピリチュアルレベル。サイキック・パワーの領域
もっとも、これらについては成書※がたくさんあるので、より詳しくはそちらにあたってほしい。
※:たとえばベーシックな本として、『サイキック・バイブル』(ジェーン・ストラザーズ)など。
いいかえれば、スピリチュアルレベルは、実体験しないと無意味である。
このレベルは、理論的には全員が体験可能なのだが、現実に全員が実現可能かというと、そうでもないようだ。
茶臼山カエル館(長野県根羽村)のパワースポットでは、パワーを感じたのは来館者の50%だったので、残り50%はパワーの感度がないと言える(ここと違って、ほとんどの人がパワーを”実感”できないような所を、私は「パワースポット」とは呼ばない)。
この感度は、暗示(システム1)や思い込み(システム2)では制御できない。
なので、読者の皆さんが、必ず訓練の結果が結実するとは保証はできない。
ただし、繰り返すが、スピリチュアルレベルのサイキック・パワーは、超能力とは違って、”理論的には”全員が体験可能である。
少なくとも瞑想(マインドフルネス)によってシステム3を作動できれば(これは全員可能)、システム4(トランスパーソナル)への扉は開かれる。
それから一番大切なことは、サイキック・パワーに達した人は、心のシステム4(トランスパーソナル:超個次元)を開眼したわけだから、自我(エゴ)の超越という境地に達することが求められる(正しい順序で心が成長する人は自然とそうなる)。
すなわち、習得したパワーは、エゴイズムの追究に使ってはならず、個を超えた目的に使うものである。
なにも仏陀やイエスのレベルになれ、というわけではない。
ヒーラー(癒し手)の道を進むのが標準である。
言い換えれば、ただ健康になりたいとか、社会適応をアップしたいなら、既存の科学的方法によるべきで、こちらはかえって遠回りになる。
エゴを満たす”御利益”を望む姿勢は、そもそもこの道の方向ではない。
実際、一部にこのパワーをエゴイズムの実現に悪用しようとする人がいるから注意が必要。
オウム真理教の教祖・麻原彰晃ほどでなくても、ヒーラーのふりをして金儲けに奔走する人がいる(必要以上にエゴを放散しているからすぐ分かる)。
パワーの暗黒面に落ちた人が、それを悪用して自己のエゴを満たそうとするわけだ。
まさに映画「スター・ウォーズ」の世界だ。
確かに目指す境地は、「フォース※と共にあれ」。
※:D.ホーキンスの『フォースかパワーか』によると、私が扱うのはフォースではなく、”パワー”でいいようだ。
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