夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

湧き水の想いで・・♪

2006-07-14 16:52:00 | 定年後の思い
東京の郊外の私の住む周辺には、昭和30年の頃までは湧き水が見られた。

昭和28年に父,祖父が亡くなるまでは、農家をしており、程ほど広い田畑を耕していた。
田圃(たんぼ)の一帯の脇に蓮専用の田圃があり、
その付近に湧き水があった。

湧き水の周囲は、いつも小奇麗に手入れがされており、ミソハギが植えられていた。

夏のお盆になると、仏間の仏壇は閉じられ、
位牌等が座敷の一角に、四方を竹で囲み、真新しい茣蓙(ござ)の上に移行されて、
蓮の花、淡いピンクの咲いたミソハギが飾られていた。

私は湧き水を観るのが好きだった。
春の季節であっても、冬の時節に於いても
淡々と湧き出る水を不思議そうに眺め、飽きることがなかった。

小学五年生の頃、下校の途中で廻り道をしている時、
雑木林の斜面を下り立った処に池があり、その端に湧き水があった。
この家の主人と思われる老人が池を眺めていた。
私がときたま通る時、よく見かけていた・・。

『池のある処の・・お爺さん・・いつも難しそうな顔しているなぁ・・』
と私は友達に話したりしていた。

後年、私が高校に入学し、小説を読みはじめた頃、
本の中に、このお爺さんの写真があり、
武者小路実篤、と付記されていたのには、
私は驚いていたりした。

私が結婚した後、家内と湧き水を観に旅行をしたりした。
富士山の伏流水が湧き出る三島郊外の柿田川、
或いは忍野八海の湧き水を観に行ったりした。

三島市の近くにある国道一号の脇の湧き水は、
壮大な眺めであったが、馴染めなかった。

伊豆地方の湯島に宿泊した時、湯ヶ島にある山葵(わさび)が植えられている処があり、
杉木立の斜面の外れに湧き水があった。
小さな湧き水が四箇所あり、淡々と湧き出て、小川となっていた。

私は小さな湧き水が好きであり、
私の小学低学年に観た実家の湧き水を思い出し、
心のふるさとを求めているのかしらと思ったりしている。




☆私の別ブログ【続・極楽とんぼ】に昨年の5月に投稿した原文を大幅に加筆した☆

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真夏日の想いで・・♪

2006-07-14 10:43:00 | 定年後の思い
東京の郊外は、快晴となり、暑さが増してきた。
先程、庭に下り立ち、木陰で煙草を喫っていたら、熱さが身体に感じ、
居間の冷気の中で、冷やした煎茶、アイス・コーヒーを飲んだりしている・・。

昼過ぎには、32度前後まで上昇する、と天気予報は報じていた。

暑さの苦手な私は、居間の冷気の中で、このパソコンを触ったり、
読書、昼寝に限ると思ったりしている。

先程、煙草を喫っていた時、庭の手入れで草抜きをしていた時が想いだされた。

確か平成元年の頃だった。
会社の激務の週を終え、快晴で35度近いの日曜日だった。

麦わら帽子を被(かぶ)らず庭に飛び出て、伸びた草を抜きはじめた・・。

♪八月の風 両手でだきしめたら
 イマジネーション 飛び立つのサヴァンナへ

とプリンセス・プリンセスの『世界でいちばん熱い夏』や

♪ダイヤモンドだね AH AH
 いくつかの場面
 AH AH 
 うまく言えないけれど
 あの時感じた AH AH

と『Diamonds』を唄いながら、
45歳前後の中年の私は、汗水を流しながら、炎天下の中、草抜きをした。

夕方になると声も枯れて、体力も使い果たした。

その晩、軽い日射病で苦しんだりした。

翌朝の月曜日は、週の初めであるので、
何時もより早めに自宅を出た。


あの頃は若かった、と想い出したりしている。



☆私の別ブログ【続・極楽とんぼ】に昨年の4月に投稿したのを大幅に修正した☆
   
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芙蓉(フヨウ)の花が咲いて・・♪

2006-07-14 08:19:00 | 定年後の思い
東京の郊外は、薄日の射す穏(おだ)やかな朝を迎えている。

主庭には、芙蓉の花が咲いている。
宗旦木槿に似て、底紅であり、花びらは白いと淡いピンクの二種類がある。

5月頃になると、芽が出て、入梅の頃に1メートルぐらいまで成長する。
そして、淡い緑の莟(つぼみ)を数多くつける。

一昨日から花が咲き、この時節を教えてくれる。
早朝から花が開いて、夕暮れ時にしぼむ。
これからの一ヶ月近く、真夏の中、庭を彩ってくれる。

秋になると、黄葉した後、茎も枯れて、冬を迎える。
宿根草であるので、5月頃に芽が出る。
手間の掛からない花であるが、気品があり風情があると思っている。

この花は、樹木の即売店で梔子(クチナシ)の花と26年前頃に購入した。
梔子の花は深植えしてしまって枯れてしまい、
夏の花としてはアメリカ芙蓉と称されるこの花が主役となしている。

芙蓉の中には、酔芙蓉があるが、
朝は白い花が咲き、昼過ぎから夕方にかけてピンク色に移り変わる。
この品種の方が主(あるじ)の私に相応しいと思っているが、
白い花と淡いピンクのアメリカ芙蓉で我慢する他はないと思っている。
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