夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

蒼穹&みゆき舞い降る初冬の十勝地方 ふれ逢い旅【11.12.20.~12.24.】 第2回

2011-12-25 17:14:46 | 
          第一章 壮大なる十勝平野の中、一部に心を寄せて

今回の旅で十勝平野の中、帯広空港から帯広市の郊外にある十勝川温泉の筒井地域にある観光ホテルの送迎バスの乗り、
宿泊地の筒井地域を散策し、
その後は糠平温泉郷に向い、送迎バスで士幌、上士幌を通り、宿泊地の糠平温泉の観光ホテル周辺を散策した後、
帰路は一路南下して帯広空港のコースであった。

20日より北海道の十勝平野の中の帯広市の郊外にある十勝川温泉に2泊し、
そして奥地の大雪連峰の東部の糠平〈ぬかびら〉温泉に2泊し訪れ、4泊5日の旅をした。

このようにわずかな旅路であったので、もとより壮大な十勝平野は、ほんの一部となる。

2000メートル級の山なみが聳える西方の日高山脈、北方の石狩山地、そして東は白糠丘陵に囲まれ、
平野の中を十勝川を中核とした札内川、戸蔦別川、岩内川、帯広川、売買川、ウツベツ川などの幾重の川が流れ、
中心地にはは帯広駅があり、明治の中期の頃から碁盤目状の大きな区画が四方に広がり、
この間には防風林が設けられている。

こうした壮大な十勝平野は、大豆、小豆、甜菜、じゃがいもなどの畑作を広い耕地、
或いは広大な酪農がされている情景が誰しも感じると思われる。


訪れた今回のこの時節は、この農地や酪農地は30センチ前後の大雪原に変貌し、
快晴の時は、遠方の山なみが雪で光輝き、高い大空は青い空が果てしなき拡がる蒼穹(そうきゅう)となった。
そして大雪原は陽射しを受けて、まばゆい光を帯びていた。
こうした時は、朝の6時はマイナス12度前後、昼下がりはマイナス4度前後、
そして夜の6時はマイナス6度前後となった。

或いは小雪が舞い降ると、天上から地表まで、みゆきの世界に変貌し、
ときおり風が吹けば、吹雪となるが、
寒さはマイナス7度前後で、雪が降る時は暖かく、
私は未知の大陸の北中国、朝鮮半島に近い気候かしら、と微笑んだりした。

尚、『みゆき』という表現は、もとより雪のことであり、
万葉集の頃は美由伎、私の敬愛しているシンガーソングライターの中島みゆきさんの本名は、
美雪だったかしら、と思いながら、私の好きな言葉のひとつである。

                              《つづく》

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蒼穹&みゆき舞い降る初冬の十勝地方 ふれ逢い旅【11.12.20.~12.24.】 第1回

2011-12-25 07:06:20 | 
          序 章

私たち夫婦は、国内旅行が共通の趣味のひとつであり、特に雪の舞い降る情景に魅せられて、
この時節になると、雪恋し、心情となり、
20日より北海道の十勝平野の中の帯広市の郊外にある十勝川温泉に2泊し、
そして奥地の大雪連峰の東部の糠平〈ぬかびら〉温泉に2泊し訪れ、4泊5日の旅をした。

私たち夫婦は何故かしら北海道の風土に魅せられて、幾たびか訪れてきたが、
無念ながら帯広の地域は、二度ばかりしかない。
最初は周遊観光で晩秋の時に、道東めぐりの2泊3日の最終で十勝地方を観たりし、
その後は、5月の知床半島のクルーズに魅了された後、旅の終わりとして十勝川温泉に宿泊したが、
いずれも雪のない時節であった。

たまたま今回の旅の企画は、ある有力な旅行会社が団体観光滞在プランとして、
11月中旬の頃に新聞に掲載されていた。
家内が見て、十勝川温泉と糠平温泉の特色ある旅程に、
この時節は交通機関のことを配慮すれば、私たち夫婦の個人型の旅としては困難さが予測され、
何よりも旅行会社まかせで、旅費も驚くほどに格安であり、
私たち夫婦は瞬時に魅了されて、この団体観光滞在プランに参加した。


私の心の奥底には、この十勝地方の帯広の冬のイメージは、
郊外の果てしなく拡がる大雪原の中、蒼穹(そうきゅう)の情景である。
厳冬の晴れ間の中、大地は凛とし、果てしなく青空が観えるのが、蒼穹(そうきゅう)の言葉に何よりも相応しい、
と思ったりしている。

私が今でも敬愛している亡き作家・立原正秋〈たちはら・まさあき〉氏の随筆から、
私が30代のなかばの昭和55年(1980年)10月の初旬に遅ればせながら
蒼穹(そうきゅう)という言葉を学んだ。

この中の随筆のひとつとして、知人が古美術店を開き、命名を頼まれ『蒼穹』と氏は名付けられた。
氏の発想の根源は、もとより氏は朝鮮半島で生を受けられたので、
大陸性の気候の中、冬の晴れ間の凛とした情景を思い浮かべて、
蒼穹(そうきゅう)という言葉を思い重ねただろう、と私なりに解釈した。


そして帯広市は、シンガーソングライターの中島みゆきさんが、
小学時代の後半の頃から、帯広市の学校に学び、高校まで過ごされた、
と私は25年前に学んだりした。
私は中島みゆきさんを秘かに女神のように信愛し、
このお方の幾つかの歌に支えられて、この人生の難局を乗り切ってきたひとりである。

このような蒼穹(そうきゅう)の情景、そして中島みゆきさんが一時時期過ごされた地域を
私なりに少しでも学びたい心情があった。

糠平〈ぬかぴら〉地域に関しては、
一昨年の2009年2月にNHKテレビの『生活ほっとモーニング』を視聴していたら、
『糠平湖』の冬の情景の数々が映しだされ、
『一度は・・行った観たいわ・・』
と家内が私に言ったりしていた。


このような単純明快な発想で、この時節はマイナス10度前後、
烈風か寒気団が襲来すればマイナス20度前後と予測される地域を体感しながら、
多くの方とふれ逢いながら、旅をしてきた。

                              《つづく》

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