私は東京の調布市の片隅に住み年金生活をしている72歳の身であるが、
ときおり愛読している朝日新聞社系の基幹サイト【dot.(ドット)】を見ている中、
【 独身は老後生活できない? 厚労省の年金モデルが非現実的 】と見出しを見てしまった。
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で古ぼけた戸建に住み、年金生活も早や丸12年半が過ぎてきた・・。
そして家内は、私より5歳若く、お互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごしている。
今回、『独身は老後生活できない? 厚労省の年金モデルが非現実的』と見出しを見て、
やはり気になる年金ニュースなので、どのようなことなの、と思いながら精読してしまった・・。
この記事の原文は『週刊朝日』の2015年6月12日号に掲載された記事のひとつであり、
朝日新聞社系の基幹サイト【dot.(ドット)】に2015年6月5日に配信されて、
無断ながら転載させて頂く。
《・・さまざまな不安が募る年金問題。
厚労省のでは、夫の平均的収入(賞与を含む月額換算)が42.8万円で40年間働き、妻が専業主婦のケースをモデル世帯に、
2015年度に受け取る老齢厚生年金(老齢基礎年金を含む)を22万1507円だとしている。
しかし、「そもそも、厚労省のモデルケース自体に無理がある」との意見がある。
社会保険労務士でAZプランニング代表の古井佐代子氏は、
「女性の社会進出が進み、かつ生涯未婚率が男性で20%、女性で10%の時代に、
会社員の夫とずっと専業主婦の妻、子どもが2人というモデル世帯は、
現実にそぐわなくなっているのでは」と疑問を投げかける。
そこで、社会保険労務士でブレインコンサルティングオフィス代表の北村庄吾氏に、
おひとりさま(独身)や自営業者の場合の年金額の推移を試算してもらった。
2015年度に受け取る額と10年後の額をそれぞれ見ると、
おひとりさま(会社員)は15万6499円→14万1160円、
夫婦2人(自営業者)は13万16円→11万7272円、
おひとりさま(自営業者)は6万5008円→5万8636円と、それぞれ約1割減少する。
さらに、より現実に近い収入で、以下の3パターンを試算してもらった。
厚労省のモデル世帯の夫の収入42.8万円が高すぎるとの意見もある。
厚労省の「平成26年賃金構造基本統計調査」の平均賃金でさえ、それより安いのだ。
また、40年間も会社に勤める人は、最近ではまれだ。
試算してもらったのは、
(1)38年間会社員の夫と38年間専業主婦の同じ年の妻
(2)38年間会社員のおひとりさま男性
(3)同じくおひとりさま女性
それぞれ見ていこう。
(1)の場合は、現役時代の賃金(平均賃金)が32万9千円であるのに対し、
夫婦2人分の年金額(老齢基礎年金2人分と老齢厚生年金1人分)は、19万6649円(2015年度の場合)。
(2)は、賃金は32万9千円で(1)と同じであるにもかかわらず、
妻の老齢基礎年金がないぶん、年金額は13万1649円と夫婦世帯に比べて6万5千円少ない額に。
(3)の場合は、現役時代の賃金(平均賃金)が23万8千円と男性よりも約9万円低いこともあり、
年金額は11万4987円とかなり少なめだ。
この数字をもとに、試算を行ったところ、10年後の年金額は
(1)の場合で17万7374円
(3)に至っては10万3717円と、東京都の最低賃金(時給888円)で月160時間働いた賃金を3万8千円超下回るのだ。
定年間際のおひとりさま女性、吉田美枝子さん(57歳)は、
「親世代の老後生活を見て、定年後も今の賃金と同程度の年金がもらえるなら、
のんびり過ごしながら、時々は趣味のゴルフも楽しめると思っていました。
でも、最近はじめて『ねんきん定期便』を見て、そんな生活は無理だとわかった。
それ以前に、この年金額では、どうやって暮らせばいいのかすら、見当がつきません」と顔を曇らせる。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は民間会社の中小業の会社で35年近く奮戦して、2004年(平成16年)の秋に定年退職時となり、
多々の理由で、年金生活を始めたりした・・。
そしてOBの懇親会などで、厚生年金の前提は、夫婦ふたりで持ち家(マンション、戸建て)に住み、
年金を頂いた上で、生活費に不足する場合は、程ほどの貯金を崩して、年金生活を過ごすこと、
と私は先輩から教えられてきた。
後年、何かの本で、厚労省の年金の根底思考にも、やはり同じような趣旨で記載されたりしていた。
そして厚生年金は、平均的収入(賞与を含む月額換算)、勤務期間など格差があり、
支給額に反映されている。
こうした中で一流の大企業に勤められて、邁進されて栄進された御方もいれば、
私のように25歳で中小業の会社で35年近く奮戦する中、最後の5年半はリストラ烈風で出向し、
出向先で定年を迎えた人もいる。
或いは知人には、中小業の会社で25年勤続して、リストラで解雇されて、
やむなく小売店のパン屋さんを開業される御方もいる。
人それぞれの働く軌跡がある。
そして少子高齢化の中、ここ10数年は年金は、削減されることがあっても、上昇は夢物語となっている。
今回、記事を読み終わった後、《・・厚労省のモデルケース自体に無理がある・・》論説は、
《・・厚労省のモデル世帯の夫の収入42.8万円が高すぎるとの意見もある。
厚労省の「平成26年賃金構造基本統計調査」の平均賃金でさえ、それより安いのだ。
また、40年間も会社に勤める人は、最近ではまれだ・・》と社会の実情を思い馳せれば、
正しいょ、と微苦笑させられたりした。
その上、今回の記事に於いて、私よりほぼ10年齢下の御方は、2015年度の実態、やがて10年後の予測を教示され、
このような実態で、やがて10年後にはこんなに削減されてしまうのか、と溜息を重ねてしまった・・。
或いは『おひとりさま』は、男性にしても女性にしても、
2015年度の実態、やがて10年後の予測を学び、私が思案してきた支給額より低く、
こうした場合は、もとより預貯金を取り崩して、生活しないと、過ごせないなぁ、と憂いたりした。
いつの日にか私たち夫婦も、どちらかあの世に旅立ち、残された方が『おひとりさま』となる。
こうしたことを思い馳せれば、やがて溜息を重ねたりした。
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ときおり愛読している朝日新聞社系の基幹サイト【dot.(ドット)】を見ている中、
【 独身は老後生活できない? 厚労省の年金モデルが非現実的 】と見出しを見てしまった。
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭であり、
雑木の多い小庭の中で古ぼけた戸建に住み、年金生活も早や丸12年半が過ぎてきた・・。
そして家内は、私より5歳若く、お互いに厚生年金、そしてわずかながらの企業年金を頂だいた上、
程ほどの貯金を取り崩して、ささやかな年金生活を過ごしている。
今回、『独身は老後生活できない? 厚労省の年金モデルが非現実的』と見出しを見て、
やはり気になる年金ニュースなので、どのようなことなの、と思いながら精読してしまった・・。
この記事の原文は『週刊朝日』の2015年6月12日号に掲載された記事のひとつであり、
朝日新聞社系の基幹サイト【dot.(ドット)】に2015年6月5日に配信されて、
無断ながら転載させて頂く。
《・・さまざまな不安が募る年金問題。
厚労省のでは、夫の平均的収入(賞与を含む月額換算)が42.8万円で40年間働き、妻が専業主婦のケースをモデル世帯に、
2015年度に受け取る老齢厚生年金(老齢基礎年金を含む)を22万1507円だとしている。
しかし、「そもそも、厚労省のモデルケース自体に無理がある」との意見がある。
社会保険労務士でAZプランニング代表の古井佐代子氏は、
「女性の社会進出が進み、かつ生涯未婚率が男性で20%、女性で10%の時代に、
会社員の夫とずっと専業主婦の妻、子どもが2人というモデル世帯は、
現実にそぐわなくなっているのでは」と疑問を投げかける。
そこで、社会保険労務士でブレインコンサルティングオフィス代表の北村庄吾氏に、
おひとりさま(独身)や自営業者の場合の年金額の推移を試算してもらった。
2015年度に受け取る額と10年後の額をそれぞれ見ると、
おひとりさま(会社員)は15万6499円→14万1160円、
夫婦2人(自営業者)は13万16円→11万7272円、
おひとりさま(自営業者)は6万5008円→5万8636円と、それぞれ約1割減少する。
さらに、より現実に近い収入で、以下の3パターンを試算してもらった。
厚労省のモデル世帯の夫の収入42.8万円が高すぎるとの意見もある。
厚労省の「平成26年賃金構造基本統計調査」の平均賃金でさえ、それより安いのだ。
また、40年間も会社に勤める人は、最近ではまれだ。
試算してもらったのは、
(1)38年間会社員の夫と38年間専業主婦の同じ年の妻
(2)38年間会社員のおひとりさま男性
(3)同じくおひとりさま女性
それぞれ見ていこう。
(1)の場合は、現役時代の賃金(平均賃金)が32万9千円であるのに対し、
夫婦2人分の年金額(老齢基礎年金2人分と老齢厚生年金1人分)は、19万6649円(2015年度の場合)。
(2)は、賃金は32万9千円で(1)と同じであるにもかかわらず、
妻の老齢基礎年金がないぶん、年金額は13万1649円と夫婦世帯に比べて6万5千円少ない額に。
(3)の場合は、現役時代の賃金(平均賃金)が23万8千円と男性よりも約9万円低いこともあり、
年金額は11万4987円とかなり少なめだ。
この数字をもとに、試算を行ったところ、10年後の年金額は
(1)の場合で17万7374円
(3)に至っては10万3717円と、東京都の最低賃金(時給888円)で月160時間働いた賃金を3万8千円超下回るのだ。
定年間際のおひとりさま女性、吉田美枝子さん(57歳)は、
「親世代の老後生活を見て、定年後も今の賃金と同程度の年金がもらえるなら、
のんびり過ごしながら、時々は趣味のゴルフも楽しめると思っていました。
でも、最近はじめて『ねんきん定期便』を見て、そんな生活は無理だとわかった。
それ以前に、この年金額では、どうやって暮らせばいいのかすら、見当がつきません」と顔を曇らせる。・・》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
私は民間会社の中小業の会社で35年近く奮戦して、2004年(平成16年)の秋に定年退職時となり、
多々の理由で、年金生活を始めたりした・・。
そしてOBの懇親会などで、厚生年金の前提は、夫婦ふたりで持ち家(マンション、戸建て)に住み、
年金を頂いた上で、生活費に不足する場合は、程ほどの貯金を崩して、年金生活を過ごすこと、
と私は先輩から教えられてきた。
後年、何かの本で、厚労省の年金の根底思考にも、やはり同じような趣旨で記載されたりしていた。
そして厚生年金は、平均的収入(賞与を含む月額換算)、勤務期間など格差があり、
支給額に反映されている。
こうした中で一流の大企業に勤められて、邁進されて栄進された御方もいれば、
私のように25歳で中小業の会社で35年近く奮戦する中、最後の5年半はリストラ烈風で出向し、
出向先で定年を迎えた人もいる。
或いは知人には、中小業の会社で25年勤続して、リストラで解雇されて、
やむなく小売店のパン屋さんを開業される御方もいる。
人それぞれの働く軌跡がある。
そして少子高齢化の中、ここ10数年は年金は、削減されることがあっても、上昇は夢物語となっている。
今回、記事を読み終わった後、《・・厚労省のモデルケース自体に無理がある・・》論説は、
《・・厚労省のモデル世帯の夫の収入42.8万円が高すぎるとの意見もある。
厚労省の「平成26年賃金構造基本統計調査」の平均賃金でさえ、それより安いのだ。
また、40年間も会社に勤める人は、最近ではまれだ・・》と社会の実情を思い馳せれば、
正しいょ、と微苦笑させられたりした。
その上、今回の記事に於いて、私よりほぼ10年齢下の御方は、2015年度の実態、やがて10年後の予測を教示され、
このような実態で、やがて10年後にはこんなに削減されてしまうのか、と溜息を重ねてしまった・・。
或いは『おひとりさま』は、男性にしても女性にしても、
2015年度の実態、やがて10年後の予測を学び、私が思案してきた支給額より低く、
こうした場合は、もとより預貯金を取り崩して、生活しないと、過ごせないなぁ、と憂いたりした。
いつの日にか私たち夫婦も、どちらかあの世に旅立ち、残された方が『おひとりさま』となる。
こうしたことを思い馳せれば、やがて溜息を重ねたりした。
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