夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

箏と篠笛のミニ・コンサート、偶然に私は鑑賞して、早春の音色に心を寄せて・・。

2020-02-12 08:53:01 | ささやかな古稀からの思い

私は東京の調布市の片隅み住む年金生活の75歳の身であるが、
私は民間会社で35年近く奮戦して2004年(平成16年)の秋に定年退職後、
多々の理由で年金生活を始めたので、年金生活は丸15年が過ぎ、早や16年生の身である。

そして私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、たった2人だけ家庭であり、
雑木の多い小庭の中で、古びた一軒家に住んでいる。
       
こうした中、昨日の朝、日中のひととき私は都立・神代植物園に訪ねようと思い立った・・。    

この公園の、園内にある雑木林があり、
私は幼年期に農家の児として育った為か、身に心も安らぐ所となっている。

             
                                      
こうした根底には、私が通った地元の神代中学校の付近にあり、
入学した1958年(昭和33年)の当時は、神代緑地として存在し、この周辺は雑木林、畑などであった。

やがて1960年(昭和35年)の春に中学校を卒業した後、
確か翌年の1961年(昭和36年)の秋に、拡大と整備され上、
神代植物園と改称して、都内唯一の植物公園として開園された・・。

この間の私の中学時代は、生家より自転車で通学し、ときおり開園前の雑木林の中とか周辺を下校の時などに、
学友と自転車で走りまわったりしていた。
その後、人生の節目などを含めて、四季折々通ったりしてきた。
               
そして私が心に迷ったりした時などは、樹木を眺めたり、それぞれの花に心を寄せて、
心の濾過をして浄化されたりしてきた。         
                                
年金生活を始めた当初は、殆ど独りで、四季折々訪ねていたが、
ここ数年は二十四節気(にじゅうしせっき)のように月に二回ぐらい通い、
数多くの落葉樹、常緑樹、花木、花を移りゆく情景を一期一会と思いながら鑑賞している・・。

          

今回、神代植物園に訪ねようと思い立ったことは、早咲きの桜が公園の片隅にあるが、
5年前の頃に、若木の桜が2月中旬に咲いていて、春の確かな便(たよ)りだよねぇ、
と心の中で呟(つぶや)きながら、瞬時に魅了されてしまった・・。

これ以来、2月の初旬の頃から、公園の片隅にある若木の早咲きの桜が気になり、
一週間前は莟(つぼみ)の状態であったので、咲き始めているかしら、
と秘かな思いで、入園した・・。

まもなく植物会館前の広場を通り過ぎようとしたら、数多くの椅子が並べられいたので、
何かしらコンサートが行われるのかしらと思い、近づいたら、
『 うめコンサート ~箏と篠笛のアンサンブル~ 』と題して、
午前中は11時開演、参加費は無料と明記されていた。

そして私の住む近くにある桐朋学園芸術短期大学に在籍する芝 有維さん(篠笛)と
有馬美梨さん(箏)と金子昇馬さん(箏)であった。

          

そして曲名は、『春の海』(宮城道雄)、『二重箏曲』(肥後一郎)、『招春賦』(笹本武志)、
と明記されていたので、私は微笑んで鑑賞しょう思い、やがて前席の椅子に座ったりした。

こうした私の思いには、確か4年前に調布市から『市報』が配布され、
こうした中で、都立・神代植物園に於いて、『正月開園と初春イベント』が掲載され、
《・・1月2日(休日)、3日(火曜)に、津軽三味線や箏(こと)の新春コンサート・・》
と明記されていた。

そして私は我が家より45分歩けば深大寺があり、隣接した処に都立・神代植物園があり、
私は散歩代わりに殆ど毎月訪ねてきたが、箏(こと)の演奏はここ20数年聴いたことがないので、
鑑賞しょう、と思い立ったりした。

そして前夜、私はこっそりと箏(こと)の学習をしょうと、居間にある音楽棚から、
カセットを取り出してCDラジカセで聴いたりした。

宮城道雄(みやぎ・みちお)さんの『春の海』と題され、
『春の海(箏と尺八)』、『さくら変奏曲』、『ロンドンの夜の雨』など全16曲入ったアルバムである。

             

確か1980年(昭和55年)の頃、もとよりCDはなく、レコードかカセット・テープの時代であり、
私は最寄のレコード屋さんより、買い求めたカセットであった。

そして私は居間にあるステレオ・セットで、新年三が日を幾たびも聴いたりしていたが、
やがて昭和が終わる頃から、殆ど聴くことはなくなった。

前夜、少し箏(こと)の曲を聴いて、予習が終えた私は、当日の朝は5時過ぎに起床をしたりした。

年末年始の我が家は、独り住まいの家内の母に来てもらい、私たち夫婦と共に過ごしているが、
母と娘とくつろいで家の中で過ごす中、私は相変わらず散策して歩き廻っている。

こうした関係で、私は本日は予定通り都立・神代植物園に向かって、8時過ぎ歩き始めた。
そして何かと単細胞の私は、久々に箏(こと)の演奏を鑑賞できるよなぁ、と微笑ながら歩いたりした。

             

やがて都立・神代植物園に9時に到着したが、入園する御方は誰もいなく、
私は一番かしらと微笑んだりした。

まもなく私は入門口に近い大きな案内板を見たりした時、
《・・2017年正月 新春コンサート

開 催 時 間  各日11時~、14時~ の各日2回 各回約30分
開 催 場 所  植物会館前広場

1月2日(月・祝)津軽三味線・・・小山慶一、慶宗兄弟
1月3日(火曜) 箏(こと)・・・岡戸朋子、佐藤昌子・・》
とこのように明記されていた。

私は箏の名手、御二人による合奏などで、箏の調べを聴きたかったのに、
私の早やとちりで、明日かょ・・と戸惑いながら独り苦笑をしたりした。

そして私は落胆をしながら、いつもように園内を3時間ばかり歩いたりした。

このような苦い体験を秘めていた私は、敗者復活戦のような真情で、
聴き惚れたりした・・。

そしてアンコールとして、『早春』(作曲・中田 章)であり、
私は日本語でこの世で最も美しい作詞と称賛してきた名曲であり、
今回は芝 有維さんの篠笛の音色が一層この曲が引き立つと感じたりした。

          

そして閉演となった後、スタッフの御方が運営の助成金の箱を持たれていたので、
今回のミニ・コンサートに感動した私は、恥ずかしながら野口英世さんのお札を一枚、
入れたりした。

この後、園内の早春の確かな到来を告知してくれる福寿草(フクジュソウ)を褒めたりした・・。

          

この後、公園の片隅の若木の桜に逢いに行ったりした・・。
恥ずかしげに咲き始めた風情に、私は圧倒的に魅了されて、
今年も咲いてくれたねぇ・・と齢を重ねてきた私は、しばし見惚(みとれ)れたりした。

          

          

余談であるが、我が家より50分ぐらい歩けば、この神代植物園に到着するが、
何かしら70歳を過ぎた頃より、一部のコースを利便性のある路線バスに甘えているが、
昨今、
新型コロナウイルスに伴い、人出の少ない道を選定しながら、
人生は気合だよねぇ・・と行きも帰りも歩いたりしている。

コメント (2)
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