『 認知症「早期発見」を妨げる“世間の思い込み”・・・
認知症の「リアルな経過」を知る 』、
と題された見出しを見たりした。
こうした中、私は過ぎし7年前の70歳を過ぎた頃から、
齢を重ねるたびに、物忘れが多くなった、と改めて気付き、
独り微苦笑する時もある・・。
あそこも行ったよねぇ、と私は家内に言ったりした時、
その地の情景などは鮮やかに重ねることができても、
肝心の地域名が言葉に出来ないことが、もどかしさを感じることがある。
私は体力も衰え、物忘れも多くなり、やはり老化が増したのかしら、
と微苦笑したりしてきたので、
今回の《・・認知症の「リアルな経過」を知る・・》って、
どのようなことなの・・と学びたく、こっそりと記事を読んでしまった。
無断であるが、記事を転載させて頂く。
《・・認知症の重度化を防ぐには、早期発見が重要です。
アルツハイマー病というと、世間では「家族の顔が分からなくなり、何もできなくなる」
という思い込みが根強いようです。
これは裏を返せば、軽微な症状が出ていても
「この程度だったら、ただのもの忘れであり、認知症ではないだろう」
ととらえられがちだということです。
早期発見・適切なケアを始めるタイミングを見逃してしまわないように、
アルツハイマー型認知症の病期と経過について見ていきましょう。
☆認知症の治療は「早期発見」が何よりも重要だが…
アルツハイマー病と聞くと、「家族の顔が分からなくなる」、
「何もできなくなる」というイメージばかりが、先行してしまいがちです。
しかし、アルツハイマー病になったからといって、
突然そのような症状が現れるということはありません。
ここが、医療関係者にとっての認知症と、
一般の方にとっての認知症のイメージの違うところです。
世間で広まっている認知症患者のイメージは、
症状が相当に重度化したときのものであることがほとんどで、
適切なケアをしていれば、それはある程度予防できます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/cb/aedf0858746a304069814fe144e356b3.jpg)
☆アルツハイマー型認知症の病期と経過
アルツハイマー型認知症は多くの場合、
5~10年程度かけて、ゆっくりと進行します。
私は初期、中期、後期、終末期の4つの病期としています。
医療の発展に伴い、認知症患者の高齢化ならびに罹患後の余命も延伸しており、
終末期の期間も以前に比べ長くなっています。
そのぶん、介護者に求められるケアの内容も、
認知症全体の介護に占めるバリューも増えているのが、昨今の流れといえるでしょう。
【初期】
アルツハイマー病の初期は、記憶障害が主な症状ですが、
その程度はごく軽く、単なるもの忘れとの区別が、なかなかつきません。
そのため、長期間生活をともにしている家族など、
ごく身近な人でなければ気づかないことも多々あります。
ただし、数カ月単位で振り返ったときに、記憶障害の頻度が徐々に高くなり、
毎日のように、もの忘れによる何かのトラブルが起こるようになると、
アルツハイマー病が疑われます。
また、本人には病識がないことが多いとはいえ、
自分の認識と現実が噛み合わない状態をうすうす感じとっており、
それがつもっていくと、ストレスとなって、不安やうつ状態を最も引き起こしやすくなります。
初期症状は次のとおりです。
〈記憶障害〉
●数分前に言ったことと同じ内容を何度も尋ねたり、話しかけたりする
●日付や曜日など、年月日が分からなくなる
〈もの盗られ妄想〉
●通帳や財布、印鑑など、自分の大切なものが見つからなくなり、周りを疑う
(疑いの目は、家族など最も身近な介護者に向けられやすい)
〈うつ状態〉
●趣味や習い事に興味を示さなくなる
●一日中ぼーっとしている日が多くなる
〈取り繕い〉
●忘れていることを取り繕い、うまくつじつま合わせをして、その場を切り抜ける
例)「今日は何曜日ですか?」という質問に対し、「定年退職したら曜日は関係ないから」
〈実行機能障害〉
●朝の身支度や料理の手順にまごつき、以前よりも時間がかかるようになる
●テレビのリモコンなど、頻繁に利用する電化製品の使い方が分からなくなる
【中期】
この段階では、側頭葉から頭頂葉へと変性が広がり、見当識障害も進みます。
現在の時間に加え、今いる場所も分からなくなるため、
本人の混乱が、いっそう大きくなる時期でもあります。
一方、身体は元気なことが多く、それゆえ徘徊と呼ばれる一人歩きをしたり、
暴れたりするBPSDが最も出やすい時期でもあります。
〈見当識障害(時間・場所)〉
●季節が分からなくなり、真冬に薄着したり、真夏にセーターを着たりする
●家の中と外の区別がつかなくなり、道路を裸足で歩いたりする
〈道具や手足が使えない(失行)〉
●食事が一人で食べられない
●歯みがきや洗顔などの日常動作ができなくなり、着替えにも介助が必要になる
〈言葉がうまく使えない(失語)〉
●意味の通らない言葉を使う
●言葉が出なくなる
〈徘徊〉
●家の外に出て、目的もなく歩き回る
●外出先から帰れなくなる
【後期】
後期には、人物の見当識障害が進みます。
徐々に、脳内の大脳皮質の機能が、広い範囲で失われていきます。
運動機能も障害されて、パーキンソン様症状や歩行障害も見られます。
画像診断では、脳の萎縮が高度にみられます。
〈見当識障害(人物)〉
●長年連れ添った配偶者の顔が、分からなくなる
●自分の子どもなど、身近な人が判別できなくなる
〈排尿、排便障害〉
●便や尿をもらしてしまう
●トイレ以外の場所で排泄をする
●排泄物が、何か分からなくなり、便をいじってしまう
【終末期】
認知機能が高度に障害されて、言語によるコミュニケーションがほとんど取れず、
寝たきりの状態になります。
なお、後期から終末期にかけては、活動力の低下に伴い
運動や嚥下、呼吸機能といった認知機能以外の機能も衰えやすくなり、
種々の合併症のリスクが高くなります。
〈表情が非常に乏しくなる〉
●話しかけても、反応しなくなる
●表情を動かさなくなる
〈摂食障害〉
●嚥下障害等が進み、介助があっても、食べ物を受けつけなくなる
●食べ方自体が分からなくなる
〈寝たきりになる〉
●歩行や座位を保つことが困難になり、寝たきりになる
●寝たきりになることにより、症状がさらに進んでしまう
病期別の症状と受診医療機関、推奨されるリハビリの一覧を【図表】に示します。
認知症「早期発見」を妨げる“世間の思い込み”…認知症の「リアルな経過」を知る (幻冬舎ゴールドオンライン) - Yahoo!ニュース
<===【図表】アルツハイマー病の症状と受診医療機関
病期が進むにつれ、記憶障害だけでなく、
BPSDの出現、運動機能の低下、内科的な病気の合併などが積み上がり、
それらに応じたリハビリや治療が必要になってきます。
これらもまた、患者の高齢化や余命の延伸によって、
昔よりもその必要性は、高まっているといえます。
認知症専門医だけでなく、かかりつけ医、精神科病院、リハビリ病院、救急病院等との連携を
図ることが適切な治療にとって重要になってきます。・・・ 》
注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/08/81665b5b78e94cf3ba7c50e8a90bee1e.jpg)
今回、旭神経内科リハビリテーション病院 旭 俊臣・院長の寄稿文に導かれて、
認知症の「リアルな具体的な経過状況」を77歳の私は、震撼しながら、多々学んだりした。
過ぎし4月17日、のぞみ総合事務所 代表司法書士の岡 信太郎さんの認知症に関して、
寄稿文をネットで学び、動顛させられたりした。
《・・認知症の対策を取った方が、いいのは分かっていても、
80歳を過ぎてからで大丈夫だろう、とついつい考えてしまいます。
しかしながら、認知症になると、ついこの間まで元気だった方が、
思いがけず日常生活を送れなくなります。
本人は、自分を取り巻く状況が分からないことが多いため、
本人以上に、その家族や関係者が、右往左往することになります。
認知症になるのは、必ずしも平均寿命を超えた方ばかりではありません。
皆さんこれまで普通に生活していたのに、
認知症の進行で本人の思いとは裏腹に、生活が一変してしまった方ばかりです。
認知症は、健康な人にとっても、決して無関係ではないのです・・ 》