四川料理「szechwan restaurant 陳」(スーツァン・レストラン・チン)。再訪。
利用はガラス越しの厨房前のカウンター席。
隣の席との間隔は狭くはないが、また十分であるとも言い切れない。
スタッフさんの計らいで足元に籠を用意してくれたので、バッグを置いて小休止。
テーブル・セッティングはカトラリーレスト、箸(縦置き)、スプーン、レンゲ置き、レンゲ、ナプキン。
メニューが手渡され、タオル地のおしぼり(トレー置き)がセット。
お目当ては夏の冷やし麺。
注文を伝えると、スマートに「お飲み物は水でよろしいでしょうか?」とのお尋ね。
この後の予定があるため、提案どおり水をいただくことにした。
冷涼担々麺(冷やし担々麺)@1,901(税・サービス料込)
受け皿付きでのサーブ。
スープの濃いオレンジ色を土台に、白いストレート麺が鮮やかに映え、
青菜の緑、炸醤肉(肉そぼろ)の茶と、色彩にメリハリのある美しいビジュアル。
(レンタロー) スタッフさんが、黒の紙エプロンくれたで、飛び散りも心配ねえ。
純白の麺がスープの色に染まっていく様は何とも言えず、艶めかしい。
箸を入れその素直な麵を口に運び、レンゲで冷たいスープを味わう。
辛さはほとんど感じず、フルーティーで柔らかな酸味が清々しい。
大人しく、育ちの良い味だ。
繰り返しレンゲを進めていると、スタッフさんから声掛けがあった。
「厨房がご覧になれます」
入店当初、中が見えていなかった目の前のガラスは時間でその全貌が現れる仕組みのよう。
明るくなったと思ったら、私の目の前ではちょうど菰田シェフが鍋をふるっていてご対面状態だ。
――うわっ!こわっ。
失礼ながら、シェフの眼光の鋭さに小さく声を発してしまった。
厨房内には確認できるところで、他にコックさんが8名。
店内に(厨房が)見えるようになると、一同で会釈をしてまた作業に戻る。
昼の時間帯、菰田シェフが調理されているとは思わなかったので、驚きだった。
キッチン内で繰り広げられる様子、その一つ一つが、厨房内劇場のよう。
作業工程を目で追い、そのテンポの良さと流れを鑑賞する。
私の担々麵は誰が担当したのだろうと、興味深く見ていると、一人、透明の手袋をはめ、
麺をほぐしたり、つきっきりの方がいた。
ご贔屓の役者さんを見つけたように心が弾み、ステージの雰囲気も堪能した。
マンゴープリン@594(税・サービス料込)
厨房内が見えるようになり、気をよくしてデザートメニューをもらいチョイス。
おしぼりの差し替えを受ける。
プリンの中には濃厚な果肉入り。トップは生クリーム。
「芒果布甸」の模範となるような確実路線の味だ。
ホテル中華の厨房だけにガラス越しでリアルなサウンドが聞こえてこないのは残念だが
これも仕方ない。 伝票はレジで管理しているので、そのまま席を立つ。
接客も安心して望むことができるクオリティーの高さだった。
szechwan restaurant 陳(スーツァン レストラン チン)
東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー東急ホテル 2F
TEL 03-3463-4001
営業時間/ 11:30~14:00(L.O) 17:30~23:00(L.O.21:30)
定休日 無休
※ランチ満足度数は、4.0~5.0