大国主命(オオクニヌシノミコト)が背負っている布袋は、八十神(ヤソガミ)たちの荷物を入れていたのだそうでありますが、仏教の大黒天と混同されて食物や財福を司る神となったようであります。布袋の中味が八十神たちの手荷物であり、パシリをさせられていたのかと考えますと夢が無くなってしまうのであります。やはり大黒様の福袋やサンタクロースの袋、ドラえもんの四次元ポケットには『夢』が詰まっていなければいけないのでありますよ^^;
正月の初売りでは恒例となっている「福袋」も、平成の世になってからは中身の見える袋が登場したそうでありますが、見えないところが「射幸心」を煽るキモでありまして、絶対に当たらない宝くじを敢えて買ったり、絶対に出ないパチンコをやったりしないように、どこかにお得感が無ければ成立しない商売ではないでしょうか。中身の見える「福袋」も見えない「福袋」も通常の小売価格からすればお得な設定になっているはずであり、小売店側も在庫が一掃できれば、これまたありがたい。双方が「ありがたい」と思えれば、これはこれで良い商いであります。
さて、『夢屋国王』の「松の内」の締め括りは、出しそびれた年賀状を印刷し、年始の挨拶回りをすることにしたのでありますが、手土産をご近所のスーパーで買い求めたところ「簡易包装にご協力ください。」とのこと。中身を取り出すためには、いずれ捨てなければならない包装紙でありますから、簡易包装で結構と思いましたが、手土産の中身が最初から分ってしまうのも如何なものかと…^^;
『サザエさん』の場面で出てくるように包装紙を透かして中身を想像したり、手に持って重さで判断したり、振って音で考えたり…はしたないと言われればそれまででありますが、こうして想像を巡らすという楽しみもあるのではないかと思うのであります。小さな子どものいる家庭には、ケーキなども準備いたしましたが、悪戯心も手伝って、家族の顔を思い出しながらバラバラのケーキを準備する。息子と嫁さんには、フルーツ系のタルト、オヤジには、スペシャルチーズケーキ…。品物バラバラ、値段もバラバラ。訪問したご家庭で「どれが一番高いと思う?」とか「このタルトきれい!」などと、ひと時の会話が生まれれば国王の悪戯は成功なのであります。しかし、想像している会話自体が、下世話でありますかねぇ^^;