久しぶりに球蹴りの練習に出かけた。いつのまにか街は晩秋の装いだ。あまりきれいだとはいえないが、木々の錦の衣を身に纏いだした。「お歳暮、早期割引受付中」「おせち料理早期割引受付中」「年賀状印刷早期割引受付中」とどこも受注を急いで割引セールをしている。どれも今年は関係ない。お正月は一人さびしく身辺整理と決めた。私も早期身辺処理中だ。
とはいえ、若い人たちが「DNA婚活」を利用していると言う。まだポピュラーでないにしろ発想がすごい!「時短と確実性」だそうだ。今の人たちは仕事が急がしいので、恋愛だのに時間をかけていられないそうだ。何年かお付き合いして、つらい思いで別れになるなんて、効率が悪いという。今朝のNHKの番組だ。アナウンサーも納得できないようだったが、私もついていけなかった。無駄な時間やお金を使ってもいいじゃないの と思う。そりゃあ肥やしになるんだよ と言っても通じないのだろうな。DNA婚活やAI婚活の成功率はまだわからないだろうし、なにをもって成功とするかもわからない。そもそも何が基準なのだろうか。
不安な時代だから、医学や機械による安全牌がほしいのだろうか。独身の二人の1日の生活をビデオに撮ってみてみたら、おそらく一致することころは少ないだろう。歯の磨き方、朝飯、・・・・と。数学の2つの円の関係を思い出した。2つが離れている、接している、一部重なっている、重なる、一方に含まれるがあった。離れているがやがて一部重なっているくらいが結婚ではないだろうか。その重なりを大事に生きればいいと思う。
二人は「似ている」ではなく「似てきた」のではないだろうか。そんなことを云った人がいた。もともと離れ離れに生まれ、めぐり合い短きときを愛に生きし・・・・ そんな西条八十 の言葉を思い出した。時短ではなく、時をかけた愛の最期はこの言葉を墓碑に刻んでもらおうか。