作っている冊子に日本の行事や暦を載せていこうと思っています。昔の言葉の響きはやさしい気がします。
7月は短冊に歌や文字を書いて、書道の上達を祈った七夕の行事にちなんだ「文披月(ふみひらつき)」が転じたものを言われているそうです。ほかには相月(あいつき)とか愛合月(めであいづき)などがあります。なにかいいですね。子供の頃に、家の竹を祖父が切ってくれて、千代紙で作った飾りを枝に付けたことを思い出しますまだ梅雨が明けていなかったですね。7月の1日は富士山の山開きで、近くのお富士山と言われる神社のお祭りでした。いまほど食べ物の屋台は多くなく、金魚すくいやぼんぼんすくい、射的や輪投げなどもありましたね。このお富士山には、見世物小屋がかかるのが印象的でした。今思うと、なんともいかがわしい感じもするのですが、呼び込みお兄さんがいて、「さぁ、見てらしゃい!」と声をかけていました。さすがに入れませんでしたが。子供だましのものでしたが。
七夕の食べ物は「そうめん」だそうです。麦が実る頃で「索麺」は「さくめん」の音便で「そうめん」なって、その結果「素麵」と書かれるようになったとか。昔は「そうめん」でなくて「ひやむぎ」を食べた気がします。お昼に「ひやむぎ」の時には、父が削り節でおかかをかいて、出しにしていました。あの鉋を逆さにした歯がある四角い箱です。ひやむぎは、赤とグリーンの色のついた麺が入っていて、弟と取り合いになるのですが、私の口には入りませんでした。缶詰のみかんとかさくらんぼを祖母がのせてくれました。そのガラスの器が今思いだすとひやむぎには立派なものでした。
麦茶も大きなやかんで沸かしていました。あの麦茶はおいしかったです。思いだすととても懐かしいですね。夕方になると、浴衣を着せてもらって縁日に行くのが楽しみでした。時間がのんびり流れていたあの頃・・・。思い出の中にあってよかったです。