「東京で見る雪はこれが最後ね」とさみしそうに君がつぶやく、今聞いてもこころがチクチクする「なごり雪」の歌詞です。意外に若い方も歌うのにびっくり。TVでそんな東京の雪を見ていました。
夜はほとんど仕事をしないでのんびりしています。これが普通なのですね。「なごり雪」の「ふざけすぎたきせつのあとで」、ではなく働きすぎた季節の後で、私はきれいになったでしょうか。笑。毎日、毎日見える景色が違ってくるようです。どこで眠ってもいいように、短編のようなものを読んでいます。今は、遠藤周作さんの「対話の達人」【女子パウロ会初版2006】を読んでいます。遠藤周作さんが様々な分野の方と対談する記録です。平山郁夫さんのシルクロードの話、滝嶋恵一郎さんの波乱万丈の暮らしの中からやっと見いだした真実などを読みました。滝浦さんの話は半端ない失敗の連続で、大きな会社を作っても相手先の倒産で家族や親せきからも見捨てられ、残った10人の従業員とやり直していくのですね。毎日、金、金、金の生活の中で結婚され、奥さまがクリスチャンでしたので、教会さえも商売の場にしたとか。ただ、そこで神父様に出会い、「現実を受け入れること、それも穏やかのことで受け入れることだ」と言われたそうです。
無理難題を言ってくる取引先の言うことを、黙って受け入れたそうです。そうして、あらたにビジネスを発展させていくのですが、それまでの失敗談は素人が考えても、甘い、甘い、というものなのです。こうして読んでくると、人生に無駄なものは何もないというかんじでした。
失敗は失敗ではなかった、と思えたのです。だから、つかめるものがありますね。もう少し早いとよかったのですが・・・。従弟が昔、不幸な話なら負けないであるよ、と言いましたが、失敗の話なら負けないであります