のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

宮(クン)~Love in Palace~

2007年09月03日 23時40分15秒 | テレビ鑑賞
■宮(クン)~Love in Palace~/2006年韓国
■ストーリ
 「もしも、まだ韓国王室が存続していたら?」という設定の下
 繰り広げられるお話。明るさと元気が取柄のごくフツーの女子高生
 チェギョンは、祖父と韓国先代皇帝の間で交わされた約束により、
 王室に嫁ぐハメに。育ちが違う夫の皇太子シンとは、性格も合わず
 甘い新婚生活とはほど遠い。しかし、彼女は厳格な宮廷で育ったシンの
 孤独な内面と不器用な優しさに気づき、いつしか理解し惹かれていく。
 しかし、慣れない宮廷生活やシンのかつての恋人の存在に悩む
 チェギョンを優しく支えるのは、シンの従兄弟であり、王位継承
 第2位のユルだった。チェギョンのけなげさに心を開きつつあった
 シンとユルは、チェギョンを巡って対立し、そしてその対立は
 やがて王位を巡っての対立へと発展してしまう。

■感想 ☆☆☆☆☆
 のりぞうファミリー(女性陣)が全員はまったドラマです。
 ええ。またしても韓国モノです。なんのかんのと文句言いながら
 韓国モノも台湾モノも結構、見てます。
 どちらもストーリー数が日本より多いため、話が丁寧に
 作りこまれていて、一度波長が合うと、その世界にどっぷり
 入り込むことができるので、盛り上がり具合と
 テンションの高まり具合が日本のドラマより大きいのです。

 ちなみにこのドラマ。原作が少女漫画だそうで、
 もうそりゃーオトメの憧れアイテムが多いドラマでした。
 なんせ、普通の女子高生がいきなり皇太子妃になっちゃうわけですし。
 また、皇太子は「一見、冷たいんだけど、本当の本当は優しくて
 でもその優しさが分かりにくい」という少女漫画にありがちな
 オトコノコで。
 その一方で、「主人公のことを優しく見守ってサポートしてくれる
 皇太子の従兄弟」なるこれまた少女漫画必須アイテムの登場人物も
 ちゃんといるわけです。なんだ、オトメがときめくポイントって
 日本も韓国もあまり変わらないのね。

 ちなみにこのドラマ、月曜から木曜日の朝に放送されていたので
 日々録画していたのですが、見る暇がなく、15話ほど録画した
 時点で、週末を使い、一気に鑑賞。
 当初はそれほど好みでなかった皇太子が15話見終わったときには、
 かっこよくてかっこよくて、何をしても素敵に見えてしまうぐらい
 洗脳されてました。明け方の4時ごろ、既に見終わっていた妹と母親に
 「本当にかっこよかった!確かに面白い!!」
 と興奮のあまり、メールを送ったほど。

 その後、また見る暇がなく、最終話までため込んでから、
 後半をまたもや一気鑑賞。その頃には、洗脳がやや解けていて
 久しぶりに見た皇太子もちっともかっこよく見えなかったのですが
 最終回まで見終わったときには、またもやかっこよさに叫びだしそう
 になってました。ドラマの影響力ってすごい・・・。

 とにかくハッピーエンドで大満足。
 途中途中、辛い話も色々とあるのに、総じて、いつもは冷たい
 皇太子が実に適度に優しい言葉をかけてくれたり、やきもちを
 やいたりしてくれていて、その配合が実に見事でした。

 のりぞう母は伯母に頼んで、また見返すことができるよう
 録画したドラマを全部DVDに落としてもらっておりました。
 それぐらい楽しくドラマの世界に入り込めました。

三人の探偵/劇団塾

2007年09月03日 23時28分01秒 | 舞台(キャラメルボックス)
7月末に見に行ったまま、自分の感想を文章にまとめられずにいたら
なんと、次の公演の連絡がありました。

すっごく精力的な劇団です。すごいなー。
劇団って継続して活動するために
ものすごいエネルギーが必要なのに。
なんだか次の舞台のお誘いにものすごく元気をもらいました。

勿論、次も見に行く予定です。
見に行く予定なんだけど・・・・・
ダイレクトメールを紛失してしまったのです。
一体、いつやるのか、どこでやるのか
何というタイトルの舞台なのか
そんなの何にも覚えておらず、途方に暮れております。
あぁ、せめて日程だけでも思い出せれば・・・。

というわけで、ってまったく何の関連性もないけれど
とりあえず、前回の鑑賞の際に心に残ったことを
いくつか書き留めておきます。
ものすごく考えさせられたというか、納得したというか
「ほお。なるほど。」と思ったのです。
心にすとんとおちた感じ。

それは2時間弱の舞台の中のほんの1場面。
たった5分か10分程度の場面だったんだけれど
私はこの10分程度のやりとりだけで、「来てよかった」と
心から思った。正直なところ、舞台全体のテイストや
話のキレ、テーマは前回のほうが分かりやすかったし
話についていきやすかった。
今回の舞台は推理小説風で、どこか説明調の話運びで
若干、話がもたもたしているような印象も受けた。

前回のほうが面白かったかな、と思ってしまったことは
否定しません。「どちらが好きだった?」と問われたら
間違いなく、前回の舞台を選ぶと思う。

でも、「どの場面がもっとも心に残った?」という問いかけだったら
間違いなく私はふたつの舞台を通して、今回の舞台の一場面を選ぶ。
それぐらい印象的だったのだ。

全体を通してのストーリは、ある探偵事務所に所属している
三人の探偵がそれぞれ事件を追うところから始まる。
ひとりは、マンションの一室で起きたOL殺しの犯人探し。
ひとりは、幽霊につきまとわれている銀行員のガード。
ひとりはある銀行で起きている不正の行方を追う。

三人の探偵は個人行動で、各自が抱えている事件を追うが
追っているうちに、それぞれの事件がリンクし始め
やがて、事件はひとつの結末へと収束し始める。というもの。

私が心に残ったのは、こういったストーリーの核の部分とは
まったく関係ないサイドストーリーのような部分だった。
事件に行き詰ったひとりの探偵はある晩、元上司に意見を聞きに行く。

「一体、なぜあの人は殺されたんだろう。」
とつぶやく探偵に元上司は問いかけるのだ。
以下は、ものすごくあやふやな記憶の元、私の心に残っている科白だ。

「本当は人を殺すのに理由なんてないんだ。
 殺人事件が起こると、みんな言う。「なんで?」と。
 原因を知りたがる。でも、理由があるから殺されるんじゃない。

 理由があるからといって殺されても良いわけじゃない。

 問題があったとき、それを解決する手段はひとつじゃない。
 いくつもいくつもある。問題が複雑であればあるほど、
 解決はややこしくなる。大変になる。
 そういった手間を省いて、一番手っ取り早く問題を
 取り除こうとした結果が殺人につながるんだ。

 いいかい。殺人は、問題解決のために与えられた選択肢のひとつなんだ。
 そして、これは絶対に取ってはいけない選択肢なんだ。」

なるほどね、と心から納得したし、感銘を受けた。
問題解決のための選択肢のひとつ。
最も安易な選択肢。
考えることを放棄した人が選びたくなる選択肢。
どれも納得できた。

「なぜ殺したんだろう?」という問いかけ自体がおかしいという主張は、
本当にその通りで、「殺される理由」を探して、分かったからと言って
確かに「事件解決」ではないんだな、と思った。

それでも、私たちが「原因」を追究したがるのは
せめて原因でもないとやってられないからなんだろう。
「原因も理由もなく、ただ運が悪かった」だけで殺されるよりは
まだ、原因があって、殺されたほうが残された人たちは
あきらめがつくんだと思う。
そういう事件が多くなりつつある昨今、
やるせない気持ちになりながら、思った。

僕と君の全てをロックンロールと呼べ/サンボマスター

2007年09月03日 01時01分29秒 | 音楽鑑賞
まさか自分がここまでサンボマスターにはまると思っていませんでした。
以前から、歌詞に気になるものを感じてはいたものの
叫んでばかりで歌詞を台無しにしている印象があって
近づくことすらしていなかったグループです。

本当に「ご縁」でライブに行き、生で数々の曲を聴き
そのパワーに圧倒されて、熱に浮かされるようにして
アルバム2枚を購入したのがつい一ヶ月前の出来事です。

今では、歌詞だけではなく、メロディラインも
かすれるような歌声も、全体の雰囲気も、
歌に対するスタンスもすべてが好きです。
サンボマスターは力いっぱい、限界いっぱいいっぱいで
こちら側に語りかけてくれます。妥協は一切しません。
「このくらいのパワーで」ではなく
「自分の持ってる物をすべてさらけだして」
ぶつかってきてくれている。

歌う、というよりは語る。
語る、というよりは叫ぶ。
それがサンボマスターです。

なのに、聴いてると、訳もなく、泣きたくなるような
胸がかきむしられるような衝動に襲われます。
心の中に「哀愁」が押し寄せてきます。

とは言え、やはり山口さんの歌声にしっかり耳を傾けられる
7曲目「戦争と僕」がこのアルバムの中では一番好みです。

「明日僕は 名も知らぬ街で名も知らぬ人を傷つけちまうのさ
 明日僕は 君を守るためと自分に言い聞かせて
                人を撃っちまうのさ」

サンボマスターの曲には
「言わずにはいられない思い」
「作らずにはいられない衝動」
がたくさんつまってる気がします。