爽やかな朝に

９月に入り、空気が秋に変わりました。
朝の匂いが秋です。
空の高さも秋です。
夜に鳴く虫の声までもがすっかり秋なのです。

夕暮れ時はちょっぴり、いえ、かなり物悲しい気持ち
うら寂しい気持ちに襲われるため、危険ですが
朝はなんともいえない爽やかな気持ちを味わえます。
今朝も空は青く、高く、空気は涼しく、うまく
なんとも気持ちの良い秋の朝でした。
夏は蝉を見つけるために上を見上げていましたが
この季節は空の高さを確かめるため、
ついつい上を見上げてしまいます。
要するに、まっすぐ歩くこと、前だけを見て歩くことが
どうにも苦手なのです。

と、会社のすぐ傍で同期に遭遇。
爽やかな秋の朝らしく、「おはよっ」と、
ややスタッカート気味に挨拶をしてみました。
「おはよー。」ではなく「おはよっ。」。
最後の促音がポイントです。

遭遇した同期、爽やかに挨拶をしたのりぞうをまじまじと見つめて
一言おっしゃいました。

「・・・・でかっ。」









・・・・・今更？！
のりぞうがでかいのは入社当時からだってば！
１センチたりとも伸びてないってば！
ていうか！それより前に！・・・朝の挨拶は？
挨拶以前にその驚き？

同じ会社にいながら、こんなに新鮮にのりぞうの身長に驚くなんて
一体、どれだけ今までののりぞうが目に入ってなかったかっつー話ですわ。

「そうだ、村上さんに聞いてみよう」

■内容
　内容は表紙に書いてあります。これが正式名称なのかな？
　・・・長いです。
　「そうだ、村上さんに聞いてみよう」
　と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける「２８２の大質問」に
　果たして村上さんはちゃんと答えられるのか？

■感想　☆☆☆☆☆☆
　村上さんが開設されたサイト上にて、訪問者の方々が投げかけた
　質問に村上さんがどんどん答えていっているものをまとめたもの
　です。くだらない質問、ふざけた質問から、まじめな質問まで
　ありとあらゆる類の質問が寄せられていて、それらの質問に
　村上さんも大真面目におかしな回答を返したり、本当に真剣に
　考えて考えて慎重に回答を返したり、「ワカリマセン」と
　回答することを放棄したり、といろんな形態で答えてくれます。

　どれも大真面目なのに、ひょうひょうとユーモアあふれる回答で
　いかにも村上さんちっく。
　というほど、村上さんの本を読んでいるわけではないのですが。
　村上ファン２ヶ月のにわかファンなのですが。

　でも、読んでいると、ついつい
　「うんうん。この回答、いかにも村上さんだわ。」とか
　「あー！！村上さんならこう答えると思った！」とか
　いかにもものすごく仲良しのような感想を抱いてしまうのです。
　小説ではちょっと近寄りがたい雰囲気をかもしだしているのに
　なぜエッセイになると、こうも声をかけやすくなるのか。
　大好きです。

　２８２の質問への回答の中には、「おー！」と
　思わずうなってしまうような回答もたくさんあります。
　私が思わず自己を省みて、メモっておこうと思ったのは
　「女の子であり続ける条件は？」という質問への回答です。
　女性の皆様、ぜひ自己チェックを。

　・静かに歩く。
　　　→・・・ばたばた走らないようにします。
　・音を立てずに食事する。
　　　→できてるつもり、なのですが。
　・姿勢をよくする。
　　　→最近、崩れ気味。がんばります。
　・大きな声で話をしない。
　　　→・・・・地声が大きいんです　涙。気をつけます。
　・新しい情報の受け売りをしない。
　　　→・・・そもそも新しい情報についていってません。
　・装身具にあまりお金をかけない。
　　　→・・・装身具をつけてることがまれです。
　　　　だって、肩がこるんだもん！
　・下着だけはバーゲンで買わない。
　　　→・・・あれ？いつ買ったっけ？
　・テレビを見過ぎないで、そのかわり本を読むようにする。
　　　→・・・テレビ、やめられませんっ。
　　　　　　　でも、本は読んでます。
　・なるべく愚痴を言わない。
　　　→・・・無理と見た。
　・丁寧に歯を磨く。
　　　→できてます！
　・ジャンクフードは食べない。
　　　→ジャンクフードは食べません。
　　　　甘いものはしょっちゅう食べてますが。

軽い読み物なのに、考えさせられる質問あり、笑える質問あり
とにあく思う存分楽しみました。