■ミス・ポター
■ストーリ
ヴィクトリア朝の封建的な空気が残る1902年のロンドン。
上流階級の家庭に育ったビアトリクス(レニー・ゼルウィガー)は、
子供の頃からの夢であった絵本を出版しようとしていていた。
主人公は、青い上着を着た愛らしいうさぎ、ピーター。
新人編集者、ノーマン(ユアン・マクレガー)はビアトリクスの絵に
魅了され、二人で制作した絵本はたちまちイギリス中に知られる
ようになった。いつしか愛し合うようになる二人だったが、
ビアトリクスの両親は身分違いの結婚を許さなかった。
■感想 ☆☆☆☆*
見終わった後にしみじみと余韻が残り、幸せな気持ちになる。
ミス・ポターが愛したイギリスの古き良き田園風景が美しい映像で
見事に再現されていて、こういった風景が今も残っていることの
すばらしさ、こういった自然を大切に残している国のあり方にも
感動させられた。
ミス・ポターは当時にしては珍しく未婚のまま、年を重ねていて
肩身の狭い思いをしている。
「愛する人と一緒になりたい。」
そのシンプルな願いは今の私たちにとっては特別なことでも
何でもないけれども、当時の女性たちにとっては画期的なことで
ミス・ポターは年老いた母親にも理解されることなく、
変わり者扱いをされている。
それでも夢を捨てず、愛に妥協をせずに毅然として生きる
ミス・ポターは美しく輝いていて、編集者ノーマンが仕事を通じて
交流を深めるうちに、彼女を愛するようになっていく
その気持ちに心の底から共感できた。
それだけに中盤以降の展開は涙なしには見られない。
人を愛することは大きな喜びを人生にもたらしてくれるけれど
時として、愛情が大きければ大きいほど、失ったときの悲しみも
大きくなるのだろう。待って待って待って、ようやく現れた
愛する人との出会いがミス・ポターにもたらした絶望を
レニー・ゼルウィガーが憔悴した顔で見事に演じていて
愛する人に出会うだけではダメなんだ、愛する人と一緒に暮らし
生活して、初めて「幸せ」と言えるんだという当たり前のことを
改めて実感した。
ミス・ポターは結婚についてだけでなく、
仕事や生き方、暮らし方、そして人との接し方にも信念を持っていて、
自分にとって大切なものを諦めることなく、追求する。
利益や豊かさを芯に据えることなく、働くことの喜びや
自然と共に生きることの楽しさといった形に見えないものを
大事にして生きた彼女の生き様は、今の時代に見るからこそ
余計に清々しい思いを与えてくれるのだろうと思う。
何度でも見直したい、と思える素敵な映画がまた増えた。
■ストーリ
ヴィクトリア朝の封建的な空気が残る1902年のロンドン。
上流階級の家庭に育ったビアトリクス(レニー・ゼルウィガー)は、
子供の頃からの夢であった絵本を出版しようとしていていた。
主人公は、青い上着を着た愛らしいうさぎ、ピーター。
新人編集者、ノーマン(ユアン・マクレガー)はビアトリクスの絵に
魅了され、二人で制作した絵本はたちまちイギリス中に知られる
ようになった。いつしか愛し合うようになる二人だったが、
ビアトリクスの両親は身分違いの結婚を許さなかった。
■感想 ☆☆☆☆*
見終わった後にしみじみと余韻が残り、幸せな気持ちになる。
ミス・ポターが愛したイギリスの古き良き田園風景が美しい映像で
見事に再現されていて、こういった風景が今も残っていることの
すばらしさ、こういった自然を大切に残している国のあり方にも
感動させられた。
ミス・ポターは当時にしては珍しく未婚のまま、年を重ねていて
肩身の狭い思いをしている。
「愛する人と一緒になりたい。」
そのシンプルな願いは今の私たちにとっては特別なことでも
何でもないけれども、当時の女性たちにとっては画期的なことで
ミス・ポターは年老いた母親にも理解されることなく、
変わり者扱いをされている。
それでも夢を捨てず、愛に妥協をせずに毅然として生きる
ミス・ポターは美しく輝いていて、編集者ノーマンが仕事を通じて
交流を深めるうちに、彼女を愛するようになっていく
その気持ちに心の底から共感できた。
それだけに中盤以降の展開は涙なしには見られない。
人を愛することは大きな喜びを人生にもたらしてくれるけれど
時として、愛情が大きければ大きいほど、失ったときの悲しみも
大きくなるのだろう。待って待って待って、ようやく現れた
愛する人との出会いがミス・ポターにもたらした絶望を
レニー・ゼルウィガーが憔悴した顔で見事に演じていて
愛する人に出会うだけではダメなんだ、愛する人と一緒に暮らし
生活して、初めて「幸せ」と言えるんだという当たり前のことを
改めて実感した。
ミス・ポターは結婚についてだけでなく、
仕事や生き方、暮らし方、そして人との接し方にも信念を持っていて、
自分にとって大切なものを諦めることなく、追求する。
利益や豊かさを芯に据えることなく、働くことの喜びや
自然と共に生きることの楽しさといった形に見えないものを
大事にして生きた彼女の生き様は、今の時代に見るからこそ
余計に清々しい思いを与えてくれるのだろうと思う。
何度でも見直したい、と思える素敵な映画がまた増えた。