のりぞうのほほんのんびりバンザイ

あわてない、あわてない。ひとやすみ、ひとやすみ。

怨念?

2007年10月25日 22時39分41秒 | 日常生活
最近のワタクシの日記をご覧になっている方は
うすうす気付かれていると思いますが
ここ1ヶ月、見事にひきこもりと化しています。

あんなに遊ぶことしかしていなかった6月が嘘みたい。
そこそこ遊びまわっていた8月も夢のよう。
若干、仕事や用事で家に帰れなかった9月も遠い昔の花火のよう。
そんな感じで10月はほぼ家にいました。

まあ、もっともひきこもりとはいえ
週末は教会に行ったり、教会関係の集まりがあったり
幼馴染が遊びに来たり、図書館には出かけていったり、と
出かけなければいけない用事や
訪れてくれる友人のおかげで退屈せずに週末を満喫していたのです。
(若干、ひとりで楽しんでいるだけだろう!
 ひきこもる場所を変えただけだろう!というものも紛れ込んでいますが。)

とは言え、外に出てばかりだったときに比べると
圧倒的に少なくなった外出量のおかげで、
のりぞうの面倒くさがりな性分に拍車がかかっております。
映画館に行きたい!!・・・でも、家出るのが面倒。
本屋に行きたい!!・・・・でも、家出るのが面倒。
自宅周辺半径5キロの距離で面倒がっているこの堕落っぷり。
今はそういうときなんだ、とおとなしく自分を見守っております。
・・・でも、映画は見たい。

もはや、自分でも何をどうしたいのか、ちんとんしゃんとん。

もっとも、面倒くさがりな性分に拍車がかかっていても
流れに逆らうほうが面倒なので(どこまで面倒くさがりや?!)
お誘いはまったくもって断りません。むしろ、喜んでついていきます。

ただね。行く直前に天邪鬼な面倒くさがり虫が
むくむくと動き始めるのです。
お誘いを受けて大喜びで約束をしたにも関わらず
出かける瞬間までは、そこはかとなくブルーになってしまう
根性なし、かつ無礼者ぶり。
どこまで、性質が悪いんだ、と。

その癖、出かけていけば大いに楽しむのです。
やっぱり人と会うのって楽しい~♪とはた迷惑なぐらい
テンションがあがるのです。
どこまで、ワガママなんだ、と。

所詮、人間なんて弱さの塊。
人は、楽なほうに楽なほうに流される生き物なんです。
と、開き直っていたところ
のりぞうの「家、大好き☆」オーラがどこかに影響したのか
それとも、のりぞうのあまりの傍若無人ぶりに
神様が業を煮やしたのか、週末の約束がぱたぱたと消えてなくなりました。

すごいぜ、ワタクシの精神力。
・・・でも、こんなところで、発揮する必要はないんだってば。
約束なくなると、それはそれで寂しいんだってば。
神様。ワガママなワタクシめの戯言なんて
どうぞ、そっとお見逃しくださいませ。

グラスホッパー/伊坂幸太郎

2007年10月25日 21時56分18秒 | 読書歴
■グラスホッパー/伊坂幸太郎
■ストーリ
 復讐のためにある組織に入ったのに、その復讐する相手を「押し屋」に
 殺されてしまった鈴木。組織に「押し屋」を追いかけられる。
 一方、功名心のために、「押し屋」を掴まえようとする蝉。
 そして、過去を清算するために、自分が関わった人たちを始末しようと
 する鯨。それぞれの思いを抱え、男たちは走る。3人の思いが交錯した
 とき、運命は大きく動き始めて。クールでファニーな殺し屋たちが奏でる
 狂想曲。

■感想 ☆☆
 おもしろくないわけではない。
 いつもの通り、巧妙に伏線が張られた末に、全く関係なかったはずの
 鈴木と蝉、鯨の3名が出会い、お互いの運命を大きく左右していくまでの
 流れは実に見事だ。ラスト間近のクライマックスでは本を読むことを
 やめられず、久しぶりに夜更かしをした。それほどまでに本の世界に
 引きずりこまれた。

 しかし、おもしろいのか、と問われると否。
 ほとんどの登場人物に全く共感できない。それどころか、嫌悪感を
 覚える程、理解ができないキャラクターばかりだ。登場人物たちに
 ここまで嫌悪感を覚えるのは、決して作者のせいではなく、むしろ
 作者の意図した通りなのだろうとも思う。今回の作品では、そういった
 人間味のないキャラクター、善悪の判別がどこか壊れている
 キャラクターを描こうとしたのだと思う。そこまで分かっていても
 やはりどこか不愉快な想いが読後に残る。
 眉をひそめてしまうようなグロテスクな描写と、人が次々に死んでいく
 話の展開の果てに訪れる結末。とりあえずのハッピーエンド。
 けれども、やはり救いはない。救いがないだけに、本を閉じた後、
 登場人物たちの今後に、しばし思いを馳せた。

 読んでいて心に残った、というよりも心から共感した一節。
 きちんと残しておきたい。
 ・人間の智恵だとか科学は、人間のためにしか役に立たねえんだよ。
  わかってんのか?人間がいてくれて良かったなんて、誰も
  思ってねえよ、人間以外はな。

サイン会はいかが?/大崎梢

2007年10月25日 21時34分03秒 | 読書歴
■サイン会はいかが?~成風堂書店事件メモ~/大崎梢

■ストーリ
 4件の同一書籍の問い合わせに連絡を入れると、4人が4人とも
 そんな注文はした覚えがないと言う。
 「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」
 若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた
 成風堂だが・・・。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかり者の
 書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト店員・多絵のコンビが、書店に
 持ち込まれる様々な謎に取り組んでいく。短編5本を収録した本格
 書店ミステリ。

■感想 ☆☆☆☆
 最初から最後までにこにこして読み終えた。
 本が好きだ。けれども本だけでなく、本屋も大好きだ。
 本屋の前を通ると、ついつい店内に入ってしまう。本を買う気も
 ないのに、週末になると、ついつい本屋に足を向けてしまう。
 本屋で新刊を眺めるだけで幸せな気持ちになる。
 街の中心にあるような大型書店も嫌いではないけれど、落ち着くのは
 やはり家の近所にある広すぎず、けれども適度に立ち読みもできる
 程度に狭すぎない本屋だ。

 この本の舞台はまさにそういった本屋。駅ビルの中にあって
 そこまで品揃えが豊富ではない。けれど、小さな本屋と言うわけでも
 ない。駅ビルなので、売り上げも悪くはない。常連さんもいる暖かい
 雰囲気の本屋だ。

 そこで繰り広げられる小さな謎の数々。ジャンルは北村薫さんを
 筆頭にした「日常の謎」だろう。けれどもただの日常ではない。
 「本屋の」日常。本屋の苦労や裏話が盛りだくさんで
 そこを読んでいるだけで楽しめる。そして、申し訳ない気持ちに
 襲われる。いつも立ち読みばかりでゴメンナサイ。
 これからは、立ち読みをしているお店でお金を落とすよう
 努力します。いつもいつもありがとうございます。

 この本、シリーズ三作目とのこと。他の二作品もぜひ読みたい。