この1ヶ月、ずっと借りている叔母の車に、そろそろ給油が必要になってきた。
近年、日本でもセルフのガソリンスタンドが増えてきたけれど、私は1度、うっかり間違えてセルフスタンドに入ってしまい、
やり方がわからず、最初から最後までお店の人にやってもらったという、全然セルフじゃなかった苦い経験がある。
お金を払う機械と、おつりをもらう機械が別だったりして、すごく面倒くさかった(自分でやったわけじゃないけど)
それ以来、努めてセルフには近寄らないようにしてきた。
しかしアメリカは、確かオレゴン州以外はセルフのスタンドばかり。
もちろん、ガソリンの入れ方を夫から教えてもらっていたけれど、一人で行くのは今日が初めて。
・カードを入れる
・暗証番号を打ち込む
・給油する
たったこれだけのステップだから、誰だってできる。
自信満々でカードを入れたが、『カードが認証されません』の表示。
あらゆる向きでカードをいれ続け、ようやく認証され、暗証番号を打ち込む。
日本でいうところのレギュラーガソリンのノズルを取って、いざ給油。
でも、いつまでたってもガソリンが出てこない。
どんなにハンドルを握っても、1滴だって出てきやしない。
隣りの機械で、ハワイアンの男性が給油しながら、女性二人と立ち話をしていた。
困ったときは、すぐに聞く。
考えてもわからないことは、いつまでも考えない。
これはハワイで身につけた、生活の知恵だ。
「あのぉ、どうやって給油するか教えてもらっていいですか?」
「現金?カード?」
「ガソリンスタンド専用のカードを入れて、給油できるはずなんだけどガソリンが出てこないんです」
「あと30秒で終わるから、ちょっと待ってて」
すると話をしていた女性のうち、一人が
「いっちょ私が教えてあげましょうかね」
と、大きな身体をゆさゆさ揺らしてやってきた。
「すみません」
「すみません、なんて言う必要ないわよ。困った時は助け合う、これ常識^^」
そして機械を見て、すぐに
「ははぁーん、これよ、これ。コレを下げないと出てこない仕組みになってンの」
と言って、給油ノズルが掛かっていた場所を指差した。
確かに、これは夫も説明してくれた記憶がある。しかし、見ると「やる」では大違い。
車の運転でも何でも、実際に自分の体で覚えないと身につかないものなんだ。
そこを下げると、カタカタとメーターの数字が動き始めた。
「ありがとう!!私、今日が初めての給油なんです」
「誰だって初めての時はわかんないもんよ。知らないことは恥ずかしいことじゃないよ」
女性はにっこにっこしながらそう言うと、最後まで給油してくれた。
もう一人の女性もやって来て、レシートを取って何ガロン入ったか説明してくれた。
日本でセルフのスタンドに慣れていたなら、こんなことにはならなかったのだろうが、
でもおかげで、また人の温かさに触れることができた。
幸せな気持ちになることばかりじゃないけれど、やっぱり人間ってかわいいし、好きだなあと思う。
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近年、日本でもセルフのガソリンスタンドが増えてきたけれど、私は1度、うっかり間違えてセルフスタンドに入ってしまい、
やり方がわからず、最初から最後までお店の人にやってもらったという、全然セルフじゃなかった苦い経験がある。
お金を払う機械と、おつりをもらう機械が別だったりして、すごく面倒くさかった(自分でやったわけじゃないけど)
それ以来、努めてセルフには近寄らないようにしてきた。
しかしアメリカは、確かオレゴン州以外はセルフのスタンドばかり。
もちろん、ガソリンの入れ方を夫から教えてもらっていたけれど、一人で行くのは今日が初めて。
・カードを入れる
・暗証番号を打ち込む
・給油する
たったこれだけのステップだから、誰だってできる。
自信満々でカードを入れたが、『カードが認証されません』の表示。
あらゆる向きでカードをいれ続け、ようやく認証され、暗証番号を打ち込む。
日本でいうところのレギュラーガソリンのノズルを取って、いざ給油。
でも、いつまでたってもガソリンが出てこない。
どんなにハンドルを握っても、1滴だって出てきやしない。
隣りの機械で、ハワイアンの男性が給油しながら、女性二人と立ち話をしていた。
困ったときは、すぐに聞く。
考えてもわからないことは、いつまでも考えない。
これはハワイで身につけた、生活の知恵だ。
「あのぉ、どうやって給油するか教えてもらっていいですか?」
「現金?カード?」
「ガソリンスタンド専用のカードを入れて、給油できるはずなんだけどガソリンが出てこないんです」
「あと30秒で終わるから、ちょっと待ってて」
すると話をしていた女性のうち、一人が
「いっちょ私が教えてあげましょうかね」
と、大きな身体をゆさゆさ揺らしてやってきた。
「すみません」
「すみません、なんて言う必要ないわよ。困った時は助け合う、これ常識^^」
そして機械を見て、すぐに
「ははぁーん、これよ、これ。コレを下げないと出てこない仕組みになってンの」
と言って、給油ノズルが掛かっていた場所を指差した。
確かに、これは夫も説明してくれた記憶がある。しかし、見ると「やる」では大違い。
車の運転でも何でも、実際に自分の体で覚えないと身につかないものなんだ。
そこを下げると、カタカタとメーターの数字が動き始めた。
「ありがとう!!私、今日が初めての給油なんです」
「誰だって初めての時はわかんないもんよ。知らないことは恥ずかしいことじゃないよ」
女性はにっこにっこしながらそう言うと、最後まで給油してくれた。
もう一人の女性もやって来て、レシートを取って何ガロン入ったか説明してくれた。
日本でセルフのスタンドに慣れていたなら、こんなことにはならなかったのだろうが、
でもおかげで、また人の温かさに触れることができた。
幸せな気持ちになることばかりじゃないけれど、やっぱり人間ってかわいいし、好きだなあと思う。
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