太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

妖精、とうとう出た・・

2013-11-17 15:07:34 | 不思議なはなし
庭で、茶色くなったバナナの葉を切り落としていた夫が

家に戻ってきて言った。


「妖精、見たよ」


ふーん、と聞き流しそうになった。

夫はユーモアに飛んだ人だけれど、これは冗談ではなさそうだった。

「今、妖精見たって言った?」

「そう。妖精を見た。絵に描いてあげるよ」

と言って描いたのがコレ。





右下の小さいのは、こんなふうに最初は見えたというもので、

小さめのハエぐらいの大きさ。

ハエにしては色が紫がかった青なので、目を凝らしてみると、

人に似た手と足がちゃんとあって、羽はトンボのそれよりも先がとがっていた。


「傷つけないから近くに来てよ」と言ったが、茂みに飛んでいったという。


私はすぐに長袖を着て、その場所に行ってみた。





オレンジの花が咲いているあたりにいたというのだが、

朝食を食べているとき、ちょうどこの茂みの、1枚の葉だけが、不自然に揺れているのが見えるのだ。

私たちはふざけて「きっと妖精がブランコみたいにして遊んでいるんだね」と話していた。

あれはもしかしたら、あてすっぽうでもなかったのかもしれない。


「きっとこのあたりに住んでいるんだよ」


私は一目会えないかと思って目を凝らしていたけれど、やってくるのはやぶ蚊ばかり。

長袖の上からでも刺そうという奴らで、諦めて戻ってきた。




どうして夫は妖精で、私はやぶ蚊なんだ?

ていうか、

どうして妖精の夢を見るのは夫で、お化け系が私なんだ?





実は昨夜もそうだった。

昨夜、珍しく夫がテレビをつけていると思えば、「ゴーストアドベンチャー」なんかを見ていた。

心霊スポットにカメラを持ち込むとかいったたぐいの番組で、夫はそういうものが好きなのだ。

いっぽう私は大嫌いで、それは怖がりだからという以上に、怖い話をしたり、映画とかテレビ番組は、

そこいらじゅうにいると思われる、似たような波長のものが寄ってくるような気がする。



それでも、私は別のことをしてその番組を見ていなかったし、あまりうるさくいうのもと思って黙っていた。



そしてその夜中のことだ。


夢の中で私は、四方がベージュのプラスティックのような部屋にいて、

床や壁にぬめぬめしたものが付着しており、

ふいに何かが私の喉をめがけて飛び掛ってくる!・・という瞬間に目がさめた。

なんともいえないいやーーーな感じが引き続きしていて、

背の高い人影が、スーっとバスルームのほうに移動してゆくのが見えた。

身長2m近い夫よりもいくらか高めだったから、2m以上あったのだろう。

あの番組に引き寄せられるようにして来たうちのひとつに違いない。



私はこんな怖い思いをして、肝心の夫は「妖精みちゃった♪」である。

これを不公平と言わずしてなんと言う。

私だってお化けより妖精を見たい。

妖精見ちゃった、って言いたい。




もう絶対にヘンな番組見ないで、と釘をさしたのはいうまでもない。







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