太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

最近のびっくり話

2015-08-20 21:24:05 | 日記
土曜日、私はランチバッグを職場に置いてきてしまったことに気づいた。

翌日曜は、夫と友人と海に行くことになっていた。

朝、始業時間をみはからって車の中から職場に電話をかけた。

電話にはSが出た。


「あ、シロだけど、私のランチバッグそこにある?」

「青いのだよね、あるよ」

「ああやっぱり。午後に取りに行くよ」


電話を切ろうとした私に、Sがおずおずと言った。



「あの・・・シロさん、今日仕事ですけど」



はぁ?????

今なんて言いました?

SUPPOSE TO WORK  って言った??


私は水曜日と日曜日が固定の休日で、私が特に申請しない限り、それは不動のはずだ。

もしもその日に出る必要があるときには、予定を組むときにマネージャーから確認がある。

だから、シフト表を確認することはほとんどなく、今回も同じだった。


「今どこにいます?」

「どこって、もう海に向かってるよぅ」

私は運転席の夫にゼスチャーで「Uターン、Uターン!」と急かした。

夫は「仕事になっちゃってごめんね」と繰り返しながらUターンし、家に戻った。

友人には遅れると連絡し、夫は友人を迎えに出かけ、私は超特急で着替えて職場に行った。

この話は職場内で大笑いのネタになった。



3年近く働いていて、こんなことは初めてだ。


後日、そのことを日本人同僚のMに話したら、Mは言った。

「よく仕事に行ったねえー。私だったら絶対に行かない」

「だって、シフト表を見なかったのは私の落ち度だし、私が行かなかったら3人しかいないんだし」

「日曜仕事になるけどいいかって聞かれなかったんだよね」

「それはそうだけど」

「家にいたら行くかもしれないけど、出かける途中だったらやめる。夫にも悪いし、

夫も行かなくていいっていうと思う」


そうか。

Mはそういう価値観なんだな。いかにもMらしいけれども。


「夫に悪い」という感覚は、何年も忘れていたことだ。

夫に気を遣いまくって過ごしていた、前の結婚時代だったら、私もMのようにしたかもしれない。

今は、夫に気を遣っていないわけではないが、どんなことも許してくれるという安心感があるから

私は私の意志で、私が思うことを言い、行動することができる。



仮に、そのまま海に行ったとしても、私は1日中、心にものがつかえたような気持ちだったろう。

もし私の夫が、仕事を選んだことで怒る人であったら、仕事に行ったとしても

やはり心にものがつかえたような気持ちでいたことだろう。

それでも私の性分からいえば、仕事に行ったと思う。



昼休み、夫に電話をした。夫は移動中で、音声をスピーカー状態にしている。



「海はどうだった?」

「すごくよかったよ・・」

と言いかける夫の背後で友人が

「テリブル、テリブル!(ひどい、ひどい)」と叫ぶ。

「あ、そうそう、混んでて波もなくてひどかったよ、来なくて正解」

「ふーん、ランチは何食べたの」

「メキシカン」

「美味しかった?」

「うん・・・」

するとまた背後で友人が「まずいまずい、すごいまずい」と叫ぶ。

「そうそう、まずくて高くてひどかった、シロは仕事でよかったよ」

大笑いしながら電話が切れた。


ま、いろいろあるけども、こんな人でよかったな、と思う。









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