仮想買い物ごっこ

友人が送ってくれた小包の中に、スーパーのチラシが何枚か入っていた。



私と夫は、奪い合うようにして食い入るように眺める。

私「豚ブロック肉がレジで３割引きだって」

夫「酢豚、酢豚。それひとつ買って。あ、これなに？」

私「牛肉の手巻きサラダって書いてある」

夫「今夜はそれにしよう。イチゴが５８０円。やすいなあ、美味しいんだよなあ日本のイチゴ」

私「生のほうれんそうがある。ごまあえだな」

夫「牡蠣がある！」

私「おお！牡蠣フライに決まりだ。塩鮭も買おう、お茶づけお茶づけ」

１日たった今日も、よれたチラシで買い物ごっこは続く。

数枚のチラシでこれだけ楽しめる私達。

日本が恋しいと思うことは数あれど、

スーパーマーケットもその上位のひとつだ。

あふれる食材、購買欲をそそる売り場、新鮮な果物や野菜、手ごろなオカズ類の豊富なこと。

ちょっと甘いものが食べたいときに、チルドコーナーのプリンアラモードや和菓子はたまらん。

仮想買い物ごっこは楽しいけど一抹のむなしさが残る。






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