太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ウォーターピック

2019-10-16 18:53:39 | 日記
半年に1度の、歯のクリーニングと検診に行った。
夫の父が歯科医をリタイアしたあと、
顧客も従業員も機械もオフィスまるごと売ったので、行き慣れた場所だ。
3人の歯科医が後を継いでいて、
私の担当は、まだ30代前半のクリス。
さわやかを絵に描いたような、1点の曇りもない好青年だ。

医療費がバカ高いアメリカに住みはじめてから、
私は本気でまじめに歯をケアするようになった。
ちょちょいと虫歯を治したり、クラウンを作ったりすれば、十万円単位のお金が飛ぶ。
電動歯ブラシと、念入りなデンタルフロスを毎日欠かさず使っているのは、
飽きっぽい私には考えられないことである。
お金の威力、あなどるなかれ。

今日の検診で、ウォーターピックを勧められた。
私は2本連結のブリッジがあって、
ブリッジと、その下の歯茎の間は特別なデンタルフロスできれいにすることができるけれど、
ブリッジを支えている2本の歯とブリッジの間は、虫歯になりやすく、
まだ虫歯にはなっていないが、かなり怪しくなりつつあると判断。
そこでウォーターピックだ。
電動歯ブラシは、義父に言われてから、かれこれ10年以上使っているが、
ウォーターピックは使ったことがない。

「ウォーターピックって知ってる?」とクリス。
「知ってるけど、タンクがあって、置き場所に困るやつでしょう。あれほんとに効くの」
「昔のやつはタンクがあったけど、今はすごいコンパクトになったんだよ。
見せてあげるから待ってて」
そういって持ってきたのは、電動歯ブラシと変わらないぐらいのスマートなもの。



胴体の蓋をあけて、そこに水を入れる。
まるでアイロンみたい。
充電式で、小さいから旅行にも持ってゆける。

「昔の大きなのは、僕も好きじゃなかったんだけど、これはおすすめ。
水圧でフロスが届かない場所もきれいになるんだよ」

なるほど。
お値段は7000円ぐらい。
これを買わずにおられようか。

かくして、今日からウォーターピックの愛好者となることになった。
夫も一緒に使いたい、と言うので二人でウォーターピック入門である。
さっそく使うと、大変具合はいいのだけれど
洗面所の鏡も、自分の手も顔もびしょ濡れになる。
それを見た夫。
「使うとき、口を閉じて使うんだよ。説明書に書いてあるよ」
ナルホド!!
説明書を読まないのが私だ。
たとえそれが日本語であっても。(自慢か)

電動歯ブラシと、念入りなデンタルフロス、さらにウォーターピックで
私の歯磨き時間はたっぷり5分以上かかることになるが、
日々のこういう積み重ねだけが、健康な歯を維持できるのだ。


私は毎朝コーヒーを飲み、職場では緑茶を飲むので、
うっすらと歯に色がついているという。
飲み物は、できればストローを使うか、
色の濃いものを飲んだら、できるだけ水で口をすすぐだけで
歯の変色はかなり防げるらしい。
見た目に美しく、歯並びのいい歯がステイタスのアメリカ。
日本の昭和の時代に育った私は、歯並びを矯正することもなく、大人になった。
八重歯がチャームポイントだなんて言われた時代だ。
日本人が矯正や、歯の美しさを気にするようになったのは、ごく最近のことじゃないかと思う。
ここにいると、40代でも歯の矯正を勧められる。
気を付けて見ていると、歯並びがきれいな人が本当に多くて、
口をあけて笑うのをはばかられることがある。

今更矯正をしようとは思わないけれど、
できる限り健康な歯と歯茎を維持しようと、かたく心に誓っている。