太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

たのしいことを待てない

2020-03-26 10:13:28 | 日記
今週の金曜日は、夫の誕生日である。
私たち夫婦の誕生日は、何かを買ってプレゼントするということが滅多にない。
夫は物欲が限りなく薄く、それでいてTシャツひとつ、こだわりがあって難しいし
私は私で、欲しいものは適当に自分で買うほうがいい。
たとえ高価なものをもらっても、出どころの財布はひとつである限り
その心中は複雑であろう。
宝石屋のCMで、記念日にダイアモンドのアクセサリーを夫からプレゼントされて
涙を浮かべて妻が喜ぶ、というのがあるが、
本当にうれしいのか?という疑問が湧く。
「おい、一体これはいくらしたッ?」
と詰め寄りたい気持ちになるのは、私だけか。
そんな話を友人にしたら、アメリカでは、夫婦でも財産は別々のことがほとんどだからじゃないのぉー、と言う。
確かにそれはそうだけど、それでも根っこのところでは「我が家の」財産、
てことになるんではないか。

さて、そんなんで、誕生日にはカードを書いたり、雰囲気のあるレストランで食事をする、というのがもっぱらなんだけれども、
今年はコロナウィルスの影響でレストランはどこも営業しておらず、
外出禁止令が出たのでむやみに出歩くこともままならない。
カードだけ書いてお茶を濁すかと思っていたのが、昨日、あるヒラメキ💡があった。

昨日の朝、ウォーキングから戻って靴を脱いでいたときに、
玄関外の壁にかけてある額に目が行った。
5年前、家を建てたときに掛けたもので、普段は風景の1部になってしまっていたのが、
改めて見てみると、色は剥げ、ゲッコーの糞で汚れて、みすぼらしくなっていた。
特に夫が気に入っていたものだったので、
これをコラージュの紙とアクリル絵の具で修復して、誕生日のプレゼントにしようと思い立った。

時間なら、有り余るほどある。
5時間かけて修復を終え、仕上げをかけて完成。
階段下のクロゼットに隠しておいた。
夕方、夫が帰宅した。
私は、今すぐにそれを見せたくてワナワナしている。
見せて、わー!と喜ぶ顔が見たくてたまらなくなる。

「ねえねえ、明後日誕生日でしょう。早いけど今、プレゼント見たくない?」

「If you want to?(見せたいわけ?)」

「渡してもいい?」

「でも誕生日は明後日だよ」

あーーー!なんでかなあ!!!!
なんで誕生日を待てるか、その気がしれん。
私は、とにかく待てない。
早めにプレゼントをもらったら、その場であけないと気が済まない。
誰かに何かをあげるときも、早めに用意しても、今すぐ渡したくてたまらなくなる。
亡くなった父が、そうだった。
デパートで私の靴を買うと、履いていた靴を箱に入れて、買ったのを履いた。
母はそれを嫌がったが、父がいつもそうしているのだ。

早く明日にならないかなァ。
渡したときの顔を見たい。
明日の記事で、写真をUPする予定。
クロゼットに隠した額を、何度も出して眺めている。