太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

環境はDNAより勝る

2021-02-02 09:08:36 | 日記
友人の娘は4歳のときからハワイに住んでいて、今は二十歳の大学生。
両親とも生粋の日本人だから、彼女も100%日本人なのだけれど、
不思議なことに日本人に見えない。
エキゾチックな顔立ちというならまだしも、典型的な平たい日本人顔。
それなのに、どう見ても日本人離れしているのはなぜだろう。
日本に行ったときも、人は親のほうには日本語で話しかけて、娘には英語で話しかけるのだというし、
彼女の友人も、彼女が純粋な日本人だとは思っていないらしい。

私は彼女が6歳のときから成長を見てきた。
小学生のうちは、まだ日本人の小学生という感じだったが、
決定的に違うと気づいたのは、日本語学校の卒業旅行の迎えに行ったとき。
日本でいうと、中学3年生。
親が迎えに来るのを待っている生徒たちの群は、きっぱりとグループが分かれていた。
いかにも日本人のウブな中学生といったふうのグループ、いかにも地元っぽいグループ。
ウブなほうは、ハワイに来て日が浅い人達で、
友人の娘は地元っぽいほうに属していた。

今でも、着る服はだぼだぼのTシャツにジーンズですっぴん。
大柄でもなく、どこにでもいそうな二十歳なのに、いったい何が彼女を国籍不明に見せているんだろうか。
穴のあくほど顔を眺めても日本人の顔、でも全体の雰囲気がまったく違う。


食べ物か。
つきあう友人たちか。
アメリカで成長期を過ごしたからか。
話す言語か。




日本を離れて何十年もアメリカで暮らしているおばあさんが、日本でみるおばあさんとは毛色が違って、
アメリカのおばあさんの雰囲気を持っていることがある。
髪型とかファッションとか、表情だったりするんだけど、
日本人のおばあさんと変わらない雰囲気の人もいるから、長く外国に住んでいたからといって、
みんながみんな、変わるわけでもないのだろう。



人は、顔かたちよりも、その人の雰囲気のほうを「そういう人」というふうに認識しているのかも。
職場にみえたお客様に、たまに日本人かと聞かれるが、韓国人かベトナム人と言われることが多い私。
どう見たって短足胴長チビで平たい顔の日本人。
私の雰囲気は、いったいどんな状況になっているのか、知るのが怖い気がする。