我が家の玄関の外に、靴を履くのに腰掛けるベンチがある。
買い物したものを入れてきたマイバッグは、中身を出したらその上に置いておくのが習慣になっている。
先日の朝、出がけにマイバッグを車に入れようと手に取ったら、ほかほかと温かかった。
「きっと野良猫が寝ていたんだ!」
夫と私はそう確信した。
その翌朝、私はそっと玄関ドアのガラスから覗いてみたが、暗くて見えないので
玄関ポーチのライトをつけてみた。
すると、マイバッグの上で、うちのガールの方の猫に似たサビ色の猫が
いきなり明るくなったので眩しそうに眼をしばしばさせていた。
夫を呼び、二人で覗いていたら、私達に気づいて逃げてしまった。
うちの庭には、何匹かの猫がやってくる。
黒と白のブチ、グレーのまだら、黒猫、そして最近やってくるのが、このサビ猫。
うちの庭からジャングルを通って隣のお寺にも行けるし、人はいないし、
どの家にも塀のようなものはないので、庭から庭へと自由に歩ける。
買い物をしなくてマイバッグが置いてない日には、来ない。
マイバッグがあると、朝、ホカホカとぬくもっている。
屋根があるから雨が降っても安全だし、いくつかの今日の寝床の候補地に、
うちの玄関があるのだろう。
そこで、段ボール箱に使わなくなったタオルを敷いて、そこに置くことにした。
矢印が、お手製のベッド
猫というものは、箱と見れば本能的に入ってしまうのは、うちの猫で実証済。
だから、ただタオルを置くよりも、箱にしたほうがいいかもしれないと思ったのだ。
箱が大きすぎたので、わざわざ手ごろなサイズにするという手間のかけよう。
猫は大きすぎるよりも、小さいぐらいの箱が好きみたい。
今夜、あの仔は来るだろうか。