太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

相槌を打つのは日本人

2021-09-01 07:19:03 | 英語とか日本語の話
9月13日から、レストランや公共施設などに入るには、ワクチン接種した証明か、48時間以内に受けたコロナの陰性証明を提示することになった。
ワクチン適応年齢に満たない子供は例外。
ここのところの感染者数の急激な伸びで、政府もあたふたしているのだ。
とりあえず、60日間、それを実行してみるということらしい。


英語を話す人たちは、相槌を打たない。
それは夫と結婚して、しばらくして気づいたことだったが、
いまだに相槌無しに慣れないでいる。

夫が義兄と電話で話している。
私は他のことをしながら、聞くでもなく聞いている。
静かになったので、電話は終わったのだと思って振り返ると、まだ話し中。
相手が話しているときには、黙ってそれが終わるまで聞く。
どうもそれが英語流らしい。

しかし、私は違う。
LINEで会話をしている時ですら、我ら日本人は相槌を打たずにおれない。
長いメッセージを、何回かに分けて打電してくる相手に、メッセージの合間合間に

「ほうほう」とか
「へえ、それで?」とか
「あちゃー、それでどうなった?」

などといった合いの手を入れてしまう。
そうなんだー、のような意味で「Is that so?」みたいな英語もあるけど、
友達同士の会話で、そんな堅苦しいことを言ったら嫌味になる。
相槌にちょうどいい言葉が、英語にはないのだと思う。

確かに、「ふうん」とか「へえ!」は日本語特有である。
日本人のツアー客が、ガイドの説明を聞きながら、みんなで声を合わせて
「へえー!!」
と言うのを同僚が、
「いつもああ言うけど、あれはどういう意味?」
と聞く。

日本人の知人が、アメリカ人相手に日本語の乗りで相槌を打っていたら、
「ちょっと、話し終わるまで黙っててくれないかな!」
と言われてしまったという。
日本人の相槌は、私はあなたの話をちゃんと聞いていますよ、のお知らせであり、気配りだ。
相槌を打ち、打たれ続けて半世紀。
それは私の髄までしみ込んでいて、相手にうるさがられながらも英語で相槌を打ち、
「ちょっと私の話、聞いてんの?」
と、相槌を打たない夫に文句を言い続けるのである。