太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

Cookie Corner

2013-11-23 07:57:00 | 食べ物とか
日本のお菓子が1番おいしい、って言っていたのは誰だ。



・・・私だ。


確かにケーキ類は、

スポンジのキメの細かさ、全体の甘さの加減、量、どれをとっても

日本のケーキが1番美味しい。

それは私が日本人で、食べ慣れているからということを差し引いても、だ。



しかしクッキーは、その限りではない、と考えを改めた。



仕事で、他店に出向していた期間に、

同僚が買ってきてくれたクッキーを食べて以来、そのクッキーの虜になった。




Cookie Corner



ショッピングモールなどに入っているチェーン店。

今まで存在は知っていたけれど、こちらのクッキーのしつこい甘さを知っているので食べたことはなかった。

この写真には写っていないが、右側にショーケースがあって、クッキーが並んでいる。

欲しいクッキーを選ぶと、量り売りをしてくれる。

全部手作りだから、微妙に大きさが違うからだろう。



この店では、必ずその場所でクッキーを焼く。

だから焼きたてが食べられる。

焼きたてのクッキーの、ほんのりあたたかく、それでいてさっくりとした歯ざわり。

日本のクッキーに比べたら甘いけど、しつこくはない。



出向していた時には、ほぼ毎日食べていた。

もしその店でずっと働くことになったら、確実に体重が増えるだろう。





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サンタクロースがやってきた

2013-11-20 20:36:32 | 日記
まだ11月半ばだというのに、既にハワイにサンタクロースがやってきている。




うちの近所のショッピングモールに・・・・



サンタの膝に乗って、欲しいものを伝えたい子供たちが列を作り、

ワナワナして待っている。

毎年、各地で恒例のイベントだ。

夫も子供の頃は、並んで待っていたという。


しかしハワイでこの衣装は、やっぱりちょっと似合わないかも。

アロハシャツにサングラス、サーフィンをしているサンタクロースの絵を見かけるが

そっちのほうが自然だ。





夫がサンタクロースを信じていた頃、

暖炉の前にクッキーとミルクを置いて、夜中にこっそり見に行ったのだという。

すると、クッキーは半分なくなっていて、ミルクも飲んだ形跡があり、大興奮。

あわてて兄と両親を起こしてまわり、

サンタクロースが来たことを伝えた。

クッキーとミルクを食べた張本人の夫の父は、そのときどんな顔をしていたのだろうか。



こんな昔話を聞くとき、

かわいらしかったであろう夫や、夫の兄のことを思う以上に、

今の私よりも遥かに若かった彼らの両親のことを思うようになったのは最近のことだ。



家族のアルバムの中の写真と、あれやこれやの思い出話をつなぎあわせてみる。

それは昔に見た、古い映画を断片的に思い出すような曖昧さで私の中に浮かびあがり、

サンタクロースが来たと興奮している子供と、その家族と同じ場面に

まるで私もいたかのような感覚になる。

感謝と懐かしさ、いとおしさに加えて、なんともいえない切ない気持ちがじんわりと広がるのは

夫の両親が確実に年をとってきているからだろうか。

そして私の両親を重ねてみているのだろうか。








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子供ごころ

2013-11-18 19:29:53 | 日記
週に2日、7歳の子供に日本語を教えているのだが、

なぜだかここ1ヶ月ほど、クラスのあとに、絵を描かされている。


最初に描いたのは、たしか遊び友達の絵だった。

「ディーンを描いて」

「誰それ?」

「友達」

「どんな髪型でどんな服なの」

正面を向いた友達数人の絵を描いた。


だんだんと注文が細かくなってゆく。

「海でエゼキエルと私とディーンがサーフィンしてるところ」

「それから、カウカが砂浜にいて、こんな格好しているの」

「エゼキエルはその髪型じゃないよ」

またはバスケットボールをしているところだったりする。

シュートしているところをうまく描けない、といえば、実際にシュートしている格好をしてみせてくれる。




生徒の母親が、外に停めた車の中で待っている。

あまり待たせたくないので、5分ぐらいでササっと描いてしまいたいのだけれど

注文が細かい上に、あれもこれも描いているうちに20分ぐらいは過ぎてしまう。

今日はお絵かきはないよ、と言っても

「お願い、1個だけ。すごく簡単なのでいいから1個だけ、おねがーーい!」

と言われると、「じゃあ1個だけだよ」となる。


その1個だけの注文が、

「ゴーストライダー描いて」

だから困る。名前は知っているけど、見たことがない。

「顔が骸骨で、皮ジャン着てて、ブーツはいてバイクにまたがってて、頭が燃えてんの」


なんじゃそりゃあ???


言われたものを描いて、はい終わり、となったら

「変身する前のゴーストライダーも描いて、簡単でいいから」

ゴーストライダーって変身するのかい。



あるときは、

「女の子で、ワンピース着ていて、ブーツはいてるの。髪の毛が肩ぐらいで」

「ふんふん、こんなかんじ?」

「そう、それで牙を描いて」

「牙?」

「だってドラキュラだもん」

「はぁ?」


そして他の紙に、ドラキュラをやっつける正義の味方を描く。


それも遊び友達が正義の味方になったり、お姫さまだったり、プリキュア風みたいなだったり。

遊び友達の男の子ふたりは、上半身を裸にし、筋肉隆々にしろという。

「でね、アンダーパンツなの」

「下着でいいの?」

「トランクスじゃないよ、パンツだよ」

パンツをはいた、筋肉隆々の8歳の正義の味方ってなんだよ・・・・?



フルタイムで仕事をしながら、週2回日本語を教えるのは、重荷に思うことがある。


それでも生徒はかわいいし、

こうして外国で出会った縁を大切にしたい気持ちもある。

ハワイに来る前に、私はハワイで子供とかかわってゆくと言われたことがあった。

やめたくてもやめられずにいるのは、私がまだこの子供とかかわるべきいろんな理由があるのだろう。





子供の考えていることは大人の考えの範疇を超えていて、驚かされる。

どこまで自由なんだ、どうしてそういう発想が出てくるわけ?と驚嘆するいっぽうで、

7歳というのは大人の気持ちを察することもできるようにもなっていて、

そういう一面をみると、切なくいじらしくなったりもする。



授業のあと

「お絵かきの時間~~!」

と手を叩いて喜ぶ子供の顔が見たくて、

「えー、簡単なの1個だけだよー」とふてくされてみせつつ、

今週もまた私はあれやこれやの訳のわからん絵を描くのだろう。







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妖精、とうとう出た・・

2013-11-17 15:07:34 | 不思議なはなし
庭で、茶色くなったバナナの葉を切り落としていた夫が

家に戻ってきて言った。


「妖精、見たよ」


ふーん、と聞き流しそうになった。

夫はユーモアに飛んだ人だけれど、これは冗談ではなさそうだった。

「今、妖精見たって言った?」

「そう。妖精を見た。絵に描いてあげるよ」

と言って描いたのがコレ。





右下の小さいのは、こんなふうに最初は見えたというもので、

小さめのハエぐらいの大きさ。

ハエにしては色が紫がかった青なので、目を凝らしてみると、

人に似た手と足がちゃんとあって、羽はトンボのそれよりも先がとがっていた。


「傷つけないから近くに来てよ」と言ったが、茂みに飛んでいったという。


私はすぐに長袖を着て、その場所に行ってみた。





オレンジの花が咲いているあたりにいたというのだが、

朝食を食べているとき、ちょうどこの茂みの、1枚の葉だけが、不自然に揺れているのが見えるのだ。

私たちはふざけて「きっと妖精がブランコみたいにして遊んでいるんだね」と話していた。

あれはもしかしたら、あてすっぽうでもなかったのかもしれない。


「きっとこのあたりに住んでいるんだよ」


私は一目会えないかと思って目を凝らしていたけれど、やってくるのはやぶ蚊ばかり。

長袖の上からでも刺そうという奴らで、諦めて戻ってきた。




どうして夫は妖精で、私はやぶ蚊なんだ?

ていうか、

どうして妖精の夢を見るのは夫で、お化け系が私なんだ?





実は昨夜もそうだった。

昨夜、珍しく夫がテレビをつけていると思えば、「ゴーストアドベンチャー」なんかを見ていた。

心霊スポットにカメラを持ち込むとかいったたぐいの番組で、夫はそういうものが好きなのだ。

いっぽう私は大嫌いで、それは怖がりだからという以上に、怖い話をしたり、映画とかテレビ番組は、

そこいらじゅうにいると思われる、似たような波長のものが寄ってくるような気がする。



それでも、私は別のことをしてその番組を見ていなかったし、あまりうるさくいうのもと思って黙っていた。



そしてその夜中のことだ。


夢の中で私は、四方がベージュのプラスティックのような部屋にいて、

床や壁にぬめぬめしたものが付着しており、

ふいに何かが私の喉をめがけて飛び掛ってくる!・・という瞬間に目がさめた。

なんともいえないいやーーーな感じが引き続きしていて、

背の高い人影が、スーっとバスルームのほうに移動してゆくのが見えた。

身長2m近い夫よりもいくらか高めだったから、2m以上あったのだろう。

あの番組に引き寄せられるようにして来たうちのひとつに違いない。



私はこんな怖い思いをして、肝心の夫は「妖精みちゃった♪」である。

これを不公平と言わずしてなんと言う。

私だってお化けより妖精を見たい。

妖精見ちゃった、って言いたい。




もう絶対にヘンな番組見ないで、と釘をさしたのはいうまでもない。







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料理の神様

2013-11-14 13:52:28 | 食べ物とか
久々、料理の神様が降臨した。

そうだなぁ、プリンを作って以来だろうか・・(「正しいプリンへの道」の記事はコチラ

ま、日頃それほどチャレンジなものなんか作ってないから、というのもある。




始まりは、フライパンひとつでできるレシピ、とかいう本を買ったことだ。

ぱらぱらとめくってみると、どれも簡単そうで美味しそうだ。

その中に、 「シナモンロール」 があった。発酵もさせないでフライパンでシナモンロールができる!!

これはやってみない手はない。

今から焼けば、おやつに間に合うし、今日は日本語のクラスがあるから生徒に振舞ってもいい。



材料をざっと見たら、家にあるものでできそうだ。


まず、小麦粉を170グラム。


・・・・・・・・





ここで問題なのは、この本が日本で作られた、日本の本だということだ。




この家には、「秤」がない。多くのアメリカの家庭では、秤はあまり使わず、なんでも計量カップやスプーンで済ませる。

日本から持ってきた、電子式の秤は、使わないでいる間に壊れてしまって捨てた。

170グラムの小麦粉を、どうやって測ればいいのだ。



計量カップも微妙に日本のものと違う。日本の1カップは200ccで、アメリカのは確か220とかそこらへんだ。



ということは、「1/4CUP」と書かれたカップを、軽めで4つぶんぐらいで170グラムになるんじゃないか?

1/4CUPで小麦粉を軽く4杯とった。



次はバター20グラム。


冷蔵庫から出した、塊のバターをジッと見つめる。

このバターの包み紙には丁寧に、この線までは1/4CUPとか、ここまでは1/2CUPと書いてある。

新しいバターはその線に沿って切ればいいのだろうが、この使いかけの中途半端な塊の場合、どうすればいいのか。


手のひらに収まるぐらいのバターは、だいたい20グラムぐらいなんじゃないか?


と思ったけど、それではあんまり大雑把すぎるから、溶かしてみて、大匙1杯強あればいいだろうと踏んだ。
(これでもありえないぐらい大雑把には違いない)

溶かしてみて、大匙1強をとりわけた。


ボウルに卵と牛乳、溶かしたバターと、砂糖大匙1を入れる。


よくかき混ぜてから、小麦粉とベーキングパウダーをあわせる。


「粉っぽさがなくなったらひとまとめにする」




粉っぽさが全然なくならないんですが。

むしろべったべたしている。

写真を見ると、ひとまとめにした生地を麺棒で伸ばしているではないか。

仕方がないので、小麦粉を足す。

それでもベタベタしているので、さらに足す。



もうこの時点で、小麦粉を測った(一応私なりに)意味がまったくないが

私はとにかくこの生地をひとまとめにしないことにはシナモンロールにならないと信じているので、

ひとまとめになるぐらいまで小麦粉を足し、ようやく生地を取り出す。



麺棒で伸ばし、折る。を繰り返す。

ちょっとやわらかめだが、なんとか伸ばして折る。

台にくっつきそうになるので、再び粉を足しながら伸ばす。折る。



私のスゴイところは(すごく愚かなところ、とも言う)

きっちり調べて、きっちりやろうという気がまったくないところだ。

材料だけ見たら、あとは作りながら作り方を追う。最初に全部読むと、作るのがいやになりそうだからだ。

だから途中で、「え、ここで1晩寝かせるだとぉ??」ということも、ある。




この性格で、数々のスゴイものを作ってきた。

思いつきでクッキーにおからを大量に入れて、食べるほどに口の中が乾燥してゆく「恐怖の砂漠クッキー」だとか。

増殖し続ける「かきあげ」だとか。(どれも思い出すだに恐ろしい)




さて、なんとか形を作ってフライパンに並べてみた。





なんか、激しく写真と違う・・


フライパンに一杯にまあるく並ぶはずが、これじゃたこ焼きを並べたみたいだ。

きっとうちのフライパンが大きいんだ。きっとそうだ。そういうことにしよう。

それに、焼いているうちに膨らむのかも。そんな気がしてきた。ベーキングパウダー入ってるし。




本を見ると、弱火で20分焼いて、ひっくり返して5分と書いてある。


「弱火とは、ガスの火とフライパンの間が2センチ以上あることです」

といわれても、我が家はガスじゃないし。

とりあえずLOWでいくしかない。



ところが、である。




案の定というべきか、どういうわけかというべきか、

20分たっても、たこ焼きはたこ焼きのままで、

シナモンロールに変身する気配がまったくしない。

それでもひっくり返してみた。

ふっくらしているはずの生地は、固く引き締まって、鍛え上げた筋肉のようだ。

シナモンの香りが、筋肉たこ焼き をよけいに悲しく見せた。




私には、これを食べる 責任 権利がある。

おそるおそる食べてみた。

これは。



筋肉たこ焼きというよりは。



まんじゅうの皮をぐるぐる巻きにしたもの、に近い。



いや、まんじゅうの皮というよりは。



小麦粉を練って生焼けにしたもの(そのまんま)の、シナモン風味。




何が悪かったんだろう・・・・

性懲りもなく、こういう本を買ったことだろうか。

身の程知らずに、「楽勝じゃん!」と思ってしまうことだろうか。

詰めが甘すぎる、この性格だろうか。

きっと全部だ。




夫の父が帰ってきた。

フライパンをあけて「ほ・・・ゥ!」とだけ言って、そっと蓋を閉めた。

夫が帰ってきた。

「シナモンロールがフライパンでできるの?」



だからさ、できなかったんだよ。

いろんな理由があって。

夫は「食べていい?」とは聞かなかった。





こうなるはずの写真をお楽しみください。










どうか料理の神様、もう降りてこんでください。(反省する気配なし)







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