風に舞いあがるビニールシート 森 絵都 ―文藝春秋―
本の奥付に
「あたたかくて力強く、深い作品世界は幅広い年代の読者に支持されている」とあります。
まさにそれを感じさせてくれる短編集です。
児童文学の世界でもさまざまな賞を受賞している幸運と実力の持ち主ですが、この作品で第135回直木賞を受賞しました。
ビニールシートですから、農業「遠雷」系かしらなんて思いましたが、話は国連難民高等弁務官事務所に働く元夫婦の話です。ビニールシートは定住するあてのない、難民たちの頭上をおおう物でしょうか。不安定、弱い、貧しいといったようなものの象徴でしょう。
これを含め、短編6作が入っています。
焼き物、犬の保護団体のボランティア、日本の古典文学と夜間大学生、仏像の修繕、野球少年のその後など・・・、
心を揺らすストーリー立てのみごとさとともに、今まで知らなかった世界を垣間見させてくれました。
本の奥付に
「あたたかくて力強く、深い作品世界は幅広い年代の読者に支持されている」とあります。
まさにそれを感じさせてくれる短編集です。
児童文学の世界でもさまざまな賞を受賞している幸運と実力の持ち主ですが、この作品で第135回直木賞を受賞しました。
ビニールシートですから、農業「遠雷」系かしらなんて思いましたが、話は国連難民高等弁務官事務所に働く元夫婦の話です。ビニールシートは定住するあてのない、難民たちの頭上をおおう物でしょうか。不安定、弱い、貧しいといったようなものの象徴でしょう。
これを含め、短編6作が入っています。
焼き物、犬の保護団体のボランティア、日本の古典文学と夜間大学生、仏像の修繕、野球少年のその後など・・・、
心を揺らすストーリー立てのみごとさとともに、今まで知らなかった世界を垣間見させてくれました。