ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

胡同のひまわり

2006年11月06日 14時58分33秒 | 映画

 今日、下高井戸シネマで中国映画「胡同(フートン)のひまわり」を見ました。
 中国の昔と今を垣間見られたような気がします。以前、見た中国映画は「北京ヴァイオリン」、もうだいぶ前の話ですが、これはなかなかよかった。そのときに、中国も変ったものだなーと感心しました。
 今回も、文化大革命とその後の紅青4人組失脚など、政治的なものをうまく取り込んでいました。それに、農場での6年間の強制労働を終えて帰ってきた夫と久し振りに夜をともにする描写も、けっこう表現が自由になったんだなー、と中国の自由化に目を見張りました。時代は流れる・・。そう、中国も、北京オリンピックを目前に、自由化と民主化、いろんなせめぎあいがあるのでしょう。こういう映画ができたことに、感動を覚えます。
 北京ヴァイオリンでもそうだったように、古臭いとか、遅れているということで打ち捨てられるものにこそ、本当のいいものがあるような気がします。
 この映画で象徴的に現代の生活空間「アパート」の居住権を得るための苦労が描かれていますが、古い共同住宅「胡同」の居心地の良さは、忘れてはいけないのでは?
 親子の葛藤と和解、それは永遠のテーマです。6年という子どもの成長にとってとても大事な時期を引き離されて、それを埋めるために必死だった父。そして、息子の恋人を強引に別れさせる・・・。「父」とは、「親」とは、なんだろうと改めて考えさせられました。実際には、子どもを産んだから親になるのであって、誰だって親になる自信なんかないし、子どもによって「親」を育ててもらうようなものではないかしら?
 親子の葛藤の名作「エデンの東」の次に、いいかも!?
 そういえば、もちろん監督は違うけれど、北京ヴァイオリンでも、この映画でも、猫が出てくるんですよーー。いいよねーー。下高井戸シネマで10日金曜日まで上映します。ぜひ、ご覧下さい。
 

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