昨日が下高井戸シネマの「ヒロシマナガサキ」上映最終日でした。慌てて、12時25分の回を見に行きました。
この映画は、どうしても見たかったのです。日系アメリカ人が作ったドキュメンタリー映画。あの、原爆展すら認めないアメリカで作られたのに興味を持ちました。
最近は、映画はどれも公式ブログがあるので、パンフは買わないのですが、今回は特別、購入しました。でも、公式サイトもぜひ、お立ち寄りください。こちらです。
最初から涙がぼろぼろでました。被爆者の体をアメリカの団体が検査している映像は、とても正視できませんでした。「検査すれども治療せず」。まるで、モルモットです。原爆の生存者は、生きて差別を受け、その人生は本当に苦難の連続だったようです。国の保護もなかなか受けられず、差別を恐れて、被爆者であることを隠して生活する。そういう状況は、今年見た「夕凪の街 桜の国」でようやく知ったことでした。被爆から62年も経ってですよ。本当に残酷すぎます。証言者の話、本当に貴重です。こういう映画を、世界中で見て、知ってほしいです。
本当に、戦争を終わらせるためだけだったのか、原爆投下は。私はそうは思わない。実際に使ってみたかった、いいチャンスだ、宗教も違うし、野蛮な日本人には当然の報復だ、そういう発想ではなかったのか?
西洋のものさしが全然通用しないのが日本人の思考回路だと、戦時中の中日アメリカ大使が言っていたのが印象的でした。
イラクでも使えばよかったという声に対して、エノラゲイで投下したチームのある人は、そんな簡単なことじゃないと言い切ってくれたことには感謝します。
パンドラの箱を開けた人類。被害を受けた日本人。余りにも特殊な状況です。なんで私が、なんで私たちが・・・。それが戦争だと思うのが、本当に怖いし、悲しい。それは自分自身に怒ったかもしれないこと。全ての人たちがそれを自覚してほしい。だから、絶対に戦争はしないで。証言者たちの思いを、多くの人に知ってもらいたいです。
私は、一般市民をねらったこの原爆投下を絶対に許せません。従軍慰安婦が許せないように、原爆投下も、人権を無視した許せない行為として、日本国が批難抗議の声を上げて訴えるべきだと思います。敗戦国にはなにも声をあげる権利がないのでしょうか?それを受けて当然というのなら、やはり、戦後処理はきちんとなされていないということじゃないのでしょうか。被爆者も私たちも納得できないんですから。