この原左都子も今から遡る事25年前に、米国暮らしの実姉との縁を切っている。
数年前に実母から電話があり、「いつまでもつまらない意地を張っていないで、もうそろそろ復縁しよう、と姉が言っている」、との伝言だった。
これを実母が実姉から言われるがままに何気なく電話で言ってきたのに、私としては怒り心頭、許し難い思いだった!!
「“つまらない意地”って何なんだ!?! こちらとしては命がけで姉との縁を切っている! 死ぬまで復縁をするつもりは絶対に無いから、姉にそう伝えてくれ。 母親の貴方も一体どうしたというのか!?! 自分の命があるうちに姉妹が復縁してくれたら嬉しいと安易に考えたのだろうが、妹の私が姉から長年に渡り如何なる仕打ち(虐待)を受けて来たのかを、親として今一度考えて欲しい。 助けてくれとは言わなかった私を、放置した責任が貴方にもあるよ。 それは今更責めないが、とにかく姉にそう言ってくれ。」
おそらく実母はそれを実姉には伝えず、「〇子(私の事)は今現在嫁ぎ先のお義母さんのケアで大変だから、ナンタラカンタラ…」とごまかしたことであろう。
私としては、正直に姉に「一生涯、絶対に復縁はあり得ない!」と母から言って欲しいものだが。
本日のテーマは、本日2022.01.29付朝日新聞「悩みのるつぼ」より引用する。
早速、60代女性による「家を出た娘の誤解を解きたい」と題する相談内容を、以下に要約引用しよう。
60代女性だが、シングルマザーとして育てた娘の事で相談する。
6年前、大学院を終えた娘が失踪した。 警察に捜索願を出し無事が確認されたが、「親とは絶縁する」と伝えられた。 その後、海外へ行くとのメモ書きと不要になった荷物が届いた。
昨年癌が再発し、遺伝性だと判明した。 その事実だけでも伝えたいと元の大学院教授宛に手紙を送ったところ、幸いにも娘に伝わったようだ。
ここからが問題だが、娘から手紙が来てその内容に唖然とした。 ほとんどが私への罵詈雑言で、事実無根のことも書かれており精神的に壊されたとあった。 「面倒など見ないので勝手に生きろ」という言葉で終わっていた。
以前から娘に老後の生活を頼むつもりはない。 今も働いているし、平均寿命くらいまでの生活設計はできている。 ただ、子どもに誤解されたままの状態は避けたいし、また子供が誤解故に私に対する憎悪の感情を持ったまま生きていくのは不憫で仕方ない。
シングルマザーになった経緯は、夫の暴力と不貞。 養育費は多少負担してもらったが、大学卒業までの負担はすべて私ひとりで賄った。 元夫は、既に他界している。
(以上、朝日新聞「悩みのるつぼ」相談内容を要約引用したもの。
原左都子の私事及び私見に入ろう。
どうやら、私の2度目の大学入学以降の我が境遇に酷似している相談者の娘さんの人生のように捉える。
母親氏の相談内容を読む限り、この娘さんは大学院入学以降の学費等々はすべて自己負担にて賄ってきていると読み取れる。
私の場合はもっと早期の、医学部卒業後上京した時点からすべての生活費も学費も自己負担しているが。
とにかく相談者の娘さんも、私同様に独立心旺盛な女性である事には間違いなさそうだ。
親としてはそれで十分に“親孝行な娘さん”であり、それを褒め讃えこそすれども、何ら娘さんを責める必然性は無いはず、と私は捉えるのだが。
娘さんが大学院を志して以降、海外暮らしを営む過程に於いても、母親として何らの負担をもかけられていないのならば。
自身の癌が再発したからと言って、今更ながらそんな独立心旺盛な娘さんの足を引っ張らずとて済むだろうに。
そんな親がもし私にいたとして、確かに鬱陶しいなあ。
我が母は、80歳を過ぎて自らの意志で郷里の高齢者自立支援施設へ入居し、一人で生を営んでいる。
私にとって、この母親が一番鬱陶しかったのは冒頭の「米国の姉と復縁してもらえないか?」と言ってきた時だった。
それをきっぱりと拒否した私に、その後二度とそれを告げることは無い。
ただ一言、「私が死んだら、骨を拾って私が自分で予約している郷里の永代供養墓に入れて欲しい」。 これに関しては私側も快く「それは必ずや私がしてあげるよ」と約束している。
ついでに付け加えると、地方公務員を定年まで貫いた実母はかなりの遺産を残しそうだ。 米国に住むリッチな姉はその受け取りを拒否しているため、その引き継ぎ塩梅に関しては、私に一任されている。
話題を、「悩みのるつぼ」相談に戻そう。
この相談者の母親氏は、どうやら我が母程の資産力も潔さも無さそうな人物のようだ。
その立場で普段頼れる人もおらず、未だに精神的に娘さんに依存するしか方策がとれないでいるのであろう。
ただ、ここはやはり、娘さんの現在の立場を考えてあげて欲しい思いだ。
親の離婚、シングルマザーに育てられた過去を自らの立場で乗り越えて、今現在海外で活躍中とのその果敢な娘さんの生き様を。
母親の貴方こそが誇れる思いになった時。
母親である貴方の未来も、輝き始めるのではないだろうか?