原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

労働は苦役か?、喜びか?

2023年04月01日 | 仕事・就職
 (冒頭写真は、2023.04.01付「書評」ページより中山元氏著「労働の思想史 哲学者は働くことをどう考えてきたのか」を転載したもの。)


 本日も、朝日新聞「書評」ページより題材を得よう。

 早速、2023.04.01付朝日新聞「書評」ページより、冒頭写真の中山元著「労働の思想史 哲学者は働くことをどう考えてきたのか」に対する、朝日新聞文化部記者・有田哲文氏による書評「苦役か喜びか 古代からたどる」の一部を以下に要約引用しよう。

 「やりがい搾取」という言葉をよく聞くようになった。「世の中に役立つ仕事だから」「あなたの成長にプラスになるから」などと言いつつ、安い賃金で濃く使うことだ。 働くのはカネのためだとみなが割り切りれていれば、成立しない行為である。 それほど私たちは、働くことに意味や喜びを求めているのだろう。
 労働は苦役か、喜びか。 昔から宗教家や思想家たちが考え続けてきた。 その軌跡をたどる本書は、いわば労働観の通史である。(途中大幅略)
 19世紀、資本主義勃興期の過酷な労働に向き合ったのが思想家・革命家のマルクスだった。 このマルクスの社会主義思想には、ぎりぎりのところで労働を肯定する発想がある。
 著者によれば、「近代にいたるまでの労働の歴史は、労働にどのようにして肯定的な意味が与えられるかという歴史でもある」。 では現在のサービス業で笑顔や忍耐を切り売りする「感情労働」については、どう考えるべきか。 人工知能に働く場が奪われるなら、どう対処するべきか。 現代人すべてが引き受けるべきといであろう。
 著者は哲学者であり、哲学や社会科学の古典的名著の新訳を次々にものした翻訳家でもある。 本書で登場する顔ぶれは、一見労働話とは縁の薄そうなホッブスやハイデガー、フロイトなども含め、百花繚乱だ。

 (以下略すが、以上朝日新聞「書評」ページより一部を引用したもの。)



 原左都子の私事を語らせて頂いて、恐縮だが。

 去年の年末に我が家にやって来た今は外部で一人暮らしをしている娘が、爆弾発言をするではないか!!

 なんと! 大学卒業後正社員として新卒入社したIT関連企業を退職したい、と言い始めた。
 親の目には娘の仕事は至って順風満帆そうに映っていて、 内心(これは定年まで勤めあげそうだなあ)と喜んでいたのだが。

 そう言えば、3年程前にも一度「退職」を語ったことがあったが、その時は職場の上司に説得されて、退職を思い留まるに至った。

 ところが、今回の娘の退職話はどうも本気度が高そうだ。 娘曰く、「既に他社のネット面談も受けてみた」。😲 
 ただし、娘の場合は現在の職場の契約が1年毎の更新制となっているため、この3月までは勤め上げねばならないとの状況だった。

 
 その3月がやって来て、昨日の31日に娘は8年間正社員として真面目に立派に勤め上げた企業を退社した。
 昨夜 母親の私が早速「長年の勤務ご苦労様でした。とりあえず早めに近くの職安へ行って失業保険取得手続きをしてくるように。」との趣旨のメールを送ると。
 真夜中に娘よりその返信メールが届いたのだが。

 その内容に、ビックリ仰天させられた!!
 な、何と!! 既に次なる就業先が決定している、と書いてあるではないか!?!😱 

 その娘の素早さと、自分自身のIT技術者としての活躍志望の強さに、母親の私は恐れ入ってしまった。

 そんなこんなで。
 我が娘は勤務先こそ新たになるが、今後共“IT技術者”として生きていく覚悟と熱意が十分にある事実を思い知らされた母親の私だ。


 冒頭の書評内にある、「やりがい搾取」「感情労働」等々とは一切無縁に。

 自身が主体的に選択した職業である“IT技術者”として、今後も精進して生きていくであろう我が娘(参考ですが、今年30歳になります)に。
 大いなる安堵と「労働の喜び」感覚をこの年齢になって再び感じさせてもらえた、本日の我が家の嬉しい大騒動だった。😃 


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