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日本がいかに高GDPかということなど  文科系

2007年11月22日 14時09分16秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
一昨日に、ベトナム北部、中国雲南への旅の簡単な旅行メモを投稿しました。中国農村部もそうですが、ベトナムは全体としてすごく貧しい。もちろん収入が世界比較ですごく低いということであって、生活必需品など国産品の物価がさらに輪をかけて安いのですから、単純には比較できません。以下はそういう生産力の面だけの話ですが、今読んでいる本から紹介します。世界経済入門(岩波新書、西川潤著)より、2000年の数字です。

金持ち国はだいたい、経済協力開発機構(OECD)に入っており、その平均一人あたりGDPは26,310ドルです。アジアでこれに加入できていたのは1999年で日本、韓国だけだったと記憶しています。日本のその数字は、33,550ドルとあり、当時の韓国は9,930ドルです。以下、貧しい国のこの数字をあげてみます。
ベトナム(430ドル)などインドシナ3国やミャンマーなどの300~400ドルを最低として、東・東南アジアは世界の貧困地帯の一つであって、平均1,267ドルです。サハラ以南のアフリカ諸国が最も少なくて450ドルです。ラテンアメリカは平均して高いと言われますが、それでも3、280ドル。石油のある国とない国に分かれる中東・北アフリカが平均では2,250ドルということでした。

ここでいう貧しい国の特徴は以下です。
何よりも輸入ができない。だから大きなインフラ整備、工業化などができません。国内産品は安いとしても、世界の文明からは取り残されがちな国ということです。医療なども当然、極めて劣悪になり、死亡率が高くなります。そこから、改善のためにちょっと無理をすると対外債務急増ということになります。
途上国(平均1人GDPは1,342ドル)の対外公的債務は、80年700億ドルー90年末1.4兆ー00年末2.5兆ドルと増えています。グローバリズムの21世紀に入って、公的債務が減った代わりに民間直接投資が増えています。ただし、先進国の民間投資は中所得国には向かいますが、最貧困国にはまず行きません。

最後に、「日本のGDPは高くとも、その『格差』が凄いだろう」という声に答えます。この本には「所得最上位1割が国民総所得または総消費に占める率と、最下位2割がそれらに占める率の比較」が書いてありました。
日本はそれぞれ22%と11%です。これに近いのがスゥエーデンの22対9あたりでした。インド、バングラディシュは34対8と27対7でちょっと悪く、アメリカ(31の5)、中国(33の6)、ロシア(36の5)がもう少し悪い。
最も酷いのはブラジル(48対2)、チリ(45対3)や南ア(47対2)というところでした。

ちょっと読んでみただけでも、グローバリズムのなすがままにはできない状況だと思いました。作者もそういう批判をしています。ここから作者は、「グローバル化に対応する方向」として、EUと「東アジア経済圏」に触れています。地域扶助という当然の考え方ですね。

著者は早稲田大学大学院の経済学教授ですから、資料は全て出典明記で、世界銀行などきちんとしたものでした。それこそグローバルな名著だと思いました。



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シュプレヒコール             まもる

2007年11月22日 13時34分57秒 | 国内政治・経済・社会問題
 「日米開戦の日」を「不戦・平和の日」にしょうと12月8日にともし火を掲げて平和ウォークををする企画を進めている。
 その話し合いの中で行進中の「シュプレヒコール」の内容が議論された。
 原案には二つあって一つは、「憲法9条の条文」をコールするもので異議無く可決。
 問題になったのは次のコールである。

★平和憲法をまもろう! ★戦争をさせないぞ! ★憲法九条をまもろう!
★平和な日本をまもるぞ! ★憲法改悪は許さないぞ! 
★紛争は外交で解決しよう! ★武力を使うのは反対!

 最初去年行進に参加したご婦人から、「去年コールしていて感じたのだけれど
文章が男言葉的でキツイ感じがして良くありませんでした。 ・・・しましょう。と言った柔らかい口調にしたほうが良いと思います。」との提案があり一同うなずいて採用となった。
 そのとき、この行進の意義を熱心に訴え、参加を多くの方に呼びかけてみえる方から次のような問題提起があって一同再び深く考えさせられる事となった。
 その方の発言。

☆私は常づね思うのだけれど、こうした平和行進のシュプレヒコールには
「・・まもろう。」「・・ないぞ。」「・・反対。」とぃつた言葉が声高に叫ばれているが、そこには「守り」と「反対」の方向性しか感じられない。
平和・護憲運動はそれでいいのだろうか? 広く人々に訴えかけるとき「守れ」「反対」だけで理解や共感が得られるだろうか?もっと前向きの「平和のための国際貢献」を訴える事が大切なのではないか。

 この発言を聞いて私も常々、平和運動(9条運動)の方向について、今までのそれが余りにも「内向き」で臆病だったのではないか?と考えていた所だったのでその意見に共感を持ちました。
 
 シュプレヒコールをこんな文言で訴えられたら共感を得そうな気がします・  「武力無き国際貢献をすすめましょう!」
「インド洋に医療船団を送りましょう!」
「イラクに復興のためのトラック部隊を!」
「アフリカに植林の自衛隊員を!」
   
 
コメント (7)
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